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掲示板 件名 最新投稿

井波律子/著『中国の五大小説(上)三国志演義・西遊記』(2008年4月22日)


  • 2008年4月 9日(水) 18:35 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,821
書籍 ・岩波書店ホームページ
http://www.iwanami.co.jp/

・中国の五大小説(上) 三国志演義・西遊記
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/6/4311270.html

上記サイトのページによると2008年4月22日に岩波新書で井波律子/著『中国の五大小説(上)三国志演義・西遊記』が出るとのこと。903円。

岩波書店のサイトの紹介ページから以下、引用。

--引用開始---------------------------------------------------------
中国の五大小説
(上)  三国志演義・西遊記
井波 律子

■新赤版 1127
■体裁=新書判・並製・240頁
■定価 903円(本体 860円 + 税5%)(未刊)
■2008年4月22日
--引用終了---------------------------------------------------------

※関連記事
 特別企画 三国志の魅力に迫る(月刊「潮」)
 書羅盤・チャイナブックナビゲーターの2008年の三国志関連

※追記 中国人の機智 『世説新語』の世界(2009年12月10日)

※追記 議事録:三国創作における視覚的研究材についての情報交換会(仮題)(2012年7月5日)

渡邉義浩/著『「三国志」軍師34選』(2008年4月1日)


  • 2008年4月 8日(火) 18:03 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,447
書籍 大東文化大学教授であり三国志学会事務局長である渡邉義浩先生による『「三国志」軍師34選』がPHP研究所から2008年4月1日に発売されたとのこと。文庫判680円。

・PHP研究所
http://www.php.co.jp/

三十四人の軍師が誰か気になるところだけど、紹介文を読むと、諸葛亮(字、孔明)、荀彧、周瑜、徐庶は出てくるようだ。

※関連記事
 狩野直禎/著『中国「宰相・功臣」18選 管仲、張良から王安石まで』(2008年3月3日)
 2006年7月29日「三国志シンポジウム」雑感3

※追記 PHP研究所からの書籍三種

※追加 渡邉義浩/著『「三国志」武将34選』(2009年4月1日)


そういやこれとはまったく関係ない話だけど、ムックで軍師を百人あげる企画があって、そのうち軍師と言えるような人物が居なくなってきて、献策した人物を軍師認定することへ妥協したという話を聴いたことを思い出した。

狩野直禎/著『中国「宰相・功臣」18選 管仲、張良から王安石まで』(2008年3月3日)


  • 2008年3月 4日(火) 18:15 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,083
書籍 三国志学会会長である狩野直禎先生による文庫書き下ろしの『中国「宰相・功臣」18選 管仲、張良から王安石まで』がPHP研究所から2008年3月3日に発売されたとのこと。文庫判600円。

・PHP研究所
http://www.php.co.jp/

PHP研究所の紹介文をみると、著作に『諸葛孔明』があることもあって、タイトルの「18選」には諸葛亮(字、孔明)もあるようだね。

・関連記事
 第2回三国志学会大会ノート(2007年7月29日)
 三国志学会第一回大会ノート6

 渡邉義浩/著『「三国志」軍師34選』(2008年4月1日)

童門冬二/著『新釈 三国志』(日経ビジネス人文庫、2008年1月9日)


  • 2008年1月 8日(火) 12:15 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,468
書籍 下記、「日経ブックダイレクト」のサイトの「新刊・近刊」によると、2008年1月9日に株式会社日本経済新聞出版社から日経ビジネス人文庫で童門冬二/著『新釈 三国志 上』(730円)、『新釈 三国志 下』(730円)が発売されるとのこと

・日経ブックダイレクト
http://www.nikkei-bookdirect.com/

説明文を見ても、これが読み物なのか小説なのか何なのかよく判らないんだけど、「日本史上の類似事件や人物と比較しながら」というのが特徴とのこと。
(#小説でも描かれている時代から後世の出典を地の文で出したりするケースもあるので)

表紙の伝統的な冠のデザイン(=時代考証無視の冠のデザイン)と目次に見られる「2章 桃園の天地人」(『三国演義』の桃園結義を由来としたタイトル)から、『三国志』だけに関するものというより、よくある『三国演義』混じりのビジネス書と思われるけど、どうでしょう。
そうだとしたら、架空のものと日本史を比較されても困る気もするが(いや『三国演義』がどう日本史に影響を与えたか、とかは有りかも)、1ページも読んでないのでツッコミ入れても意味がないし、止めておこう。

<追記>
横山光輝『三国志』愛蔵版の第四巻 呂布と曹操の巻末に今回を先行したような内容を想像できるタイトルがあるね。

・横山光輝『三国志』愛蔵版(全30巻)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/752

>私にとっての『三国志』日本史との比較対照から見えてきたもの 童門冬二

※追記 三国志・赤壁の戦い 天下分け目の群雄大決戦(2008年11月21日)

2時間でわかる「三国志」と古代中国(2007年10月17日)


  • 2007年9月28日(金) 18:31 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    1,848
書籍 2007年10月17日に『2時間でわかる「三国志」と古代中国』(KAWADE夢文庫、「常識として知っておきたい、中国激動の時代の歴史と英雄たち」という副題がある)という書籍が河出書房新社から540円で出版されるとのこと。詳しくは下記の河出書房新社のサイトへ。

・河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/

紹介文を上記サイトから引用。

--引用開始---------------------------------------------------------
始皇帝、項羽と劉邦、諸葛孔明…個性的な英雄が次々と現れた古代中国。『三国志』や『史記』に描かれた名場面やエピソード、そこから生まれたことわざ・慣用句など激動の時代の歴史ロマンを楽しむ入門書!
--引用終了---------------------------------------------------------

こういった時間制限のあるタイトルの三国志関連で、今までうまく書けているものを個人的に見たことないんだけど(詰め込みすぎか端折りすぎ)、これはどうだろね。
あと書籍は「三国志」に限った内容でないが、タイトルには他の史書を押しのけて「三国志」と入れているのは、タイトルに「三国志」と入れると売り上げがアップすると売り手に思われている傍証になりうるのかな。

※追記 いっきに読める三国志(2009年11月16日)

※追記 三国志の〈兵法〉のことがマンガで3時間でわかる本(2008年5月18日)

『邪馬台三国志』


  • 2007年9月13日(木) 18:03 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    1,703
書籍 ネットでたまたま見かけたのでメモ。
邪馬壹國(邪馬台国)といえば、『三国志』の魏書東夷伝に載っており『三国志』とは切っても切れない関係なんだけど、その邪馬台国関連の書籍が1990年に新人物往来社から出版されているとのこと。それが高田康利/著『ヤマト・出雲・邪馬台国の三国史』。続けて1994年に『新ヤマト・出雲・邪馬台の三国志』が出版されている。
それ関連の『邪馬台三国志』が下記サイトで公開されている。

・『邪馬台三国志』
http://www2h.biglobe.ne.jp/~aoitaka/

※追記 新人物往来社サイトリニューアル(2009年12月24日)

※追記 第30回 春の古書大即売会(京都古書研究会2012年5月1日-5日)

メモ:三国創作相関図(といってもグダグダ)


  • 2007年7月22日(日) 20:39 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    3,265
書籍  そういや多分、某巨大掲示板だと思うんだけど、一昔のブームを三国志ジャンルを歴史や古典として捉えたところは廃れ、ゲーム・キャラクタービジネスとして捉えたところは強かったと書かれてあって至言だなぁ、と思って、何か関係ありそうなものを過去の記事から探し出して見ると(下記)、キャラクタービジネス側からにとって三国志はあと少しの位置づけみたいだね。

・「ビジネスにおけるキャラクター活用」にて
http://cte.main.jp/newsch/article.php/223

 歴史系の三国志ファンからすると、そういったキャラクタービジネスで三国志を認知したり興味を持ったりしても、その中のわずかでも歴史系へ興味を持つだろうという予想や(幻想か?)、歴史系へ少しでも興味を持ってくれという願望があったりする。まぁ、これから先、歴史系へ転がる人が増えようとも、まったく転がる人が居なくなって二極化するようなことがあっても、どうなって行くは楽しみではあるんだけど。

※清岡の素人メモ
 AIDMA理論(購買における心理プロセス)
  Attention 認知
  Interest 興味
  Desire 欲求
  Memory 記憶
  Action 行動

 それで思ったことが一つ。大きな意味での三国志ジャンル内の作品群はそれぞれ原典にどれぐらい忠実かとか作品によってそういった割合とか度合いみたいなのを持っている。原典に忠実の逆を言えば、創作がどれくらい多いかって度合いだろう。だから、「原典寄り」←→「創作多し」の軸に、作品名を並べることができそうだ。
 でもここに個人的に『三国演義』なんかも入れていきたいんで、一方向の名前を替えて「歴史寄り」←→「創作多し」の軸にしてみる。あと考えられるケースとして舞台設定は歴史寄りだけど、ストーリーが創作が多い作品と、逆に舞台設定は創作だけど、ストーリーが歴史寄りって作品はどうなんだってことだけど、ここは作品の最初の印象を優先し、前者を「歴史寄り」方向に寄っていて、後者を「創作多し」方向に寄っているとする。

 「歴史寄り」←→「創作多し」の軸は作品の内容についての軸、つまり送り手についての軸だったけど、今度は受け手の軸を考えてみたいと思う。受け手、つまりどんな層をターゲットにしているってことだけど、これでぱっと思い付くのが「年長」←→「年少」軸で、その次が「コア」←→「ライト」軸なんてあるけど、ここはもっと分かりやすく、分からなくても何となく想像できそうななので「女性向き」←→「男性向き」軸でどうだ! つまりはこの軸ではどちらかに偏らない方が万人受けしやすいってことなんだろうな、と。あと補足説明として女性向きはいわゆるJUNE系ややおいをもちろん含むがそればかりではない(当たり前だけどやおいを嫌う女性もいるし、そもそも認知してない女性も多い)。だけど、JUNE系ややおいを作品のメインに含むとかなり「女性向け」方向に度合いが大きいと定義付けしたいね。伝え聞く『鋼鉄三国志』(アニメ)なんかもかなり「女性向け」方向に傾いているよな。それと「男性向け」方向は男性をターゲットとした工□を含む作品をイメージしているんだけど、これ以外にも少年漫画ノリも度合いは工□より小さいが、こっち方向の度合いにしていきたいな…というわけで少年誌に連載している『龍狼伝』や『ブレイド三国志』は一応、男性向け方向で。あと伝え聞く『一騎当千』は「男性向け」方向の極地に居そうだね(もっと上はありそうだが…)。そうすると少女漫画ノリは「女性向け」方向に傾くね。

 というわけでこの二つの軸によりできる平面上に作品名をどんどん書き込んでいって「三国創作相関図」ができるってことで。誰か独断と偏見で良いんでこの「三国創作相関図」を作成してくれる人は居ないだろうか……居ないだろうなぁ(汗)

中国歴史・文化地理図冊


  • 2007年7月 3日(火) 23:31 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    3,033
書籍 『中国歴史・文化地理図冊』(右側)。ご覧のように大きい本なのだ。 三国志関連の地理を見ようとして役立つ定番なのが、譚其驤/主編『中国歴史地図集』の第二冊(秦・西漢・東漢時期)、第三冊(三国・西晋時期)。当時の川の位置まで書かれているんだけど、道の位置は現在の中国のが描かれているが当時のは描かれていない。

・三国志 地図
http://cte.main.jp/newsch/article.php/242

 それで四年ぐらい前に当時の道の位置が知りたい、なんて話していたら、白崎ゆきとさんが「三国志ファンのためのサポート掲示板」で教えてくれた。それが下記のツリー…とツリーの本題から逸れて居るんだけど、私にとってとてもありがたい話。

・正史 三国志の翻訳について
http://cte.main.jp/c-board.cgi?cmd=ntr;tree=285

それで教えて貰ったのは

中国歴史・文化地理図冊
陳正祥
原書房
昭和57年
定価28,000円

という本。秦や前漢の交通路(関や県城の位置含む)以外にも水系や前漢の塩・鉄・工官が描かれている地図もあったりする。

 上記ツリーにも書かれているように当時は呉会あたりの交通路が知りたかったんだけど、呉→銭唐→山陰(会稽)と一本道と単純だったので役に立たず、とりあえず個人的にスキャン画像として保管していた。
 最近、皇甫嵩の黄巾討伐や韓遂の三輔侵攻などがでてくる趣味の小説を書いていて、その際、この本が参考になったのでここで紹介してみる。ただこの本がどういう研究をバックボーンにしているとか全然、知らないんだけどね。

「十八史略 3 梟雄の系譜」(文庫)の三国志関連部分


  • 2006年12月19日(火) 07:59 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    3,178
書籍  いきなり予防線だけど、「十八史略」というワードの検索で来られた方は下記リンク先の記事の方が目的にそったものかも。そちらを参照してくださると幸い。

・「捜神記」で検索される訳
http://cte.main.jp/newsch/article.php/264

 さて、2006年12月8日に十八史略の訳本の文庫本が出た。そのことは以前、記事にした。
(余談だけど、十八史略は「じゅうはっしりゃく」と読む。いや私のパソコンで「しじつがん」とか「つてん」とか打っても正しく変換されないのにこちらは一発で変換されて感動したので)

・2006年12月8日 十八史略 3 梟雄の系譜(文庫)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/443


 それで実際に買ってさらっと読んでみた。
 やはり三国志ファンだと中身を知っているだけに現代語訳の細かい粗が目に付いてしまうのかな、という感想を持った(そういう箇所に原文と書き下しがあると問題なさそうだけど)。例えば「舒」が「舒州」と訳されていたり。
 まぁ、そういった些細なことを抜けば、上記記事で書いたように、三国志ジャンルの入門者向けの本といえるかも。

 あと読んでいて知ったんだけど、現行の十八史略は元代の曾先之の撰となっているが、現在通行している十八史略は明代の劉剡が補正した刊本とのこと。そのため、三国の正統は蜀漢になっているとのこと。天子(皇帝)のいない一年間がある、ってのも補正後の記述なのかな。

 というわけで、以下にこの文庫の三国志関連およびその前後の目次をまるまる引用しておく。三国志ファンで購入しようかどうか迷っている人はご参考までに。


I たそがれの漢帝国

四、外戚と宦官
 関西の孔子──楊震
 「一を聞いていくつを悟るか」──左雄
 車輪を埋めた男──張綱
 天子、手をこまぬくのみ
 登竜門
 党人の争い
 党錮の禍
 黄巾の乱
 「治世の能臣、乱世の姦雄」
 宦官二千人を誅殺──何進と董卓

II 三国鼎立

一、群雄割拠
 劉備と孫策
 曹操、献帝を許に移す
 官渡の戦い
 「天下の英雄は、ただきみと操とのみ」
 天下三分の計
 赤壁の戦い
 呉下の阿蒙
 劉備の自立
 関羽の死
 「魏は漢に代わるべし」

二、魏・呉・蜀の滅亡
 劉備、帝位に即く
 九品官人法
 蜀と呉の攻防
 「施すところなし」
 曹丕の死
 出師の表
 巨星落つ──諸葛亮の死
 泣いて馬謖を斬る
 司馬氏の台頭
 魏帝、臣下に刺される
 魏軍、蜀を急襲
 蜀、滅びる

III 貴族の世の中

一、忍びよる影
 「人臣の相にあらず」
 仁義ある戦い
 「青蓋、洛陽に入らん」
 礼法を軽蔑
 実現した予言──呉の滅亡
 羊車に乗って
 「この座、惜しむべし」
 三語の掾
 清談の流行
 八王の乱
 「どうして肉粥を食わぬのか」
 劉淵の台頭
 匈奴、漢王を称する
 土塀の下敷きとなる

2006年12月8日 十八史略 3 梟雄の系譜(文庫)


  • 2006年11月 2日(木) 12:52 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,165
書籍  1975年に初版、1999年・2000年に第2版が刊行された徳間書店の「十八史略」の訳本が文庫化され2006年10月から一ヶ月ペースで刊行されている。部分的に原文と書き下し文が書かれている。第2版の価格が1900円ぐらいだったのが文庫版だと1000円となっている。
 『十八史略』(じゅうはっしりゃく)とは元代の曾先之の撰で史記、漢書、後漢書、三国志、晋書、宋書、南斉書、梁書、陳書、後魏書、北斉書、周書、隋書、南史、北史、新唐書、新五代史の十七の史書(正史)に、当時まだ宋史ができていなかったので、続資治通鑑長編と続宋編年資治通鑑を加えたものから事柄を部分的に抜き取って時代順に構成した史書だ。全七巻。
 この徳間書店の訳本は全五巻で、順に「覇道の原点」、「権力の構図」、「梟雄の系譜」、「帝王の陥穽」、「官僚の論理」というサブタイトルがつけられており、おそらく文庫本もこれに準ずると思われる。

 実際、文庫版の一巻を買って読んでみる。三国志関連の時代以外のことをまったく知らないというよく居る三国志ファンの私にも分かりやすく興味を持ったまま読みすすめることができた。その秘訣は何かなと思っていたら、文庫版の一巻にズバリそのままのことが書いてあった。「解題 一、『十八史略』の構想」というところの「『十八史略』の特色」と銘打たれた小項目の文だ。以下、引用。

------------------------------------------------------
一定の紙幅のうちに網羅しようとすれば、いきおい叙述は簡略にせざるを得ない。しかし、その簡略さは、抽象化する方法によるものではなく、要点だけを具体的に示すという方法によったものであるから、読む者に、もっと深く知りたいという意欲を起こさせるような簡略さなのである。初学者を本格的に史書に向かわせる絶好の手引書とされるのは、このためである。
------------------------------------------------------

 どうしても何かを簡略化させようとすると抽象化させたり、概略を示したりしがちなんだけど、こういうふうに具体的なことを部分的に抜き取る方法も効果的なんだな、と思い知る。
 上の文に「もっと深く知りたいという意欲を起こさせる」とあるように、実際、私も史記で照らし合わせたりしていた。

 そこで思ったんだけど、三国志ジャンルの入門者に対し、この技法は使えないかな? と。
 幸い、『十八史略』の元となる史書群に『三国志』が含まれており、ちょうど『三国志』の記載がでてくる訳本(文庫)の「十八史略 3 梟雄の系譜」は2006年12月8日に刊行されるので、それがこの技法の良いお手本になることだろうし。

・「十八史略 3 梟雄の系譜」(文庫)の三国志関連部分
http://cte.main.jp/newsch/article.php/470

※追記 十八史略 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典(2011年1月25日)


-------------------------------キリトリ-------------------------------
 三国志をまったく知らない人にとって、三国志といえば「なんか難しそう」と思うか、「ひげ面の男たちが闘っているやつ?」とか漠然としたイメージを思い浮かべるんだろう。そういう人たちにとって簡略化は重要で、そうしなければ前者だと「やっぱり難しいものなんだ」とかなるし、後者だと「こんな難しいものだったの?」とか第一印象でつまずいてしまう怖れがある。
 そういった意味では現状で、ネットにしろリアルにしろ三国志ジャンルの入門者に手引きとなる簡略なもので諸手をあげてすすめられるものなんて一つもないように思える。
 かといって既存の創作物をとりあえずすすめておくような逃げに出ると、正史だの演義だの吉川版だの宮城谷版だの横山版だのと口走るような誤った認識をしてそうな三国志ファンの量産に加担しているような歯がゆい気分になる。
 そんな気分になったときはいつも三国志ジャンルの入門者向けの手引きコンテンツの作成を夢見てしまう。