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三国志大戦3 DVD 将星決起(2008年12月11日発売)


  • 2008年10月25日(土) 11:30 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,493
映像作品

・三国志大戦3公式ウェブサイト
http://www.sangokushi-taisen.com/

2008年12月11日に『三国志大戦3 DVD 将星決起』(EBDVD-44)が5040円で発売とのこと。

名前の通り、アーケードゲーム『三国志大戦3』(2007年12月13日稼働)関連のDVDなんだろうけど、特に公式サイトでまだ情報がない。
(何か判り次第、追記予定)

型番とネーミングセンスからいって『ファミ通』で有名なエンターブレインから発売されるやつだろうね。

・エンターブレイン
http://www.enterbrain.co.jp/

※関連記事
三国志大戦3 DVD 将星来来(2008年3月27日発売)
「三国志大戦3 ~蒼天の龍脈~」稼働開始(2008年9月18日)

<追記>
同じくエンターブレインから2008年11月7日に『三国志大戦3 蒼天の龍脈 遊戯指南書 決起之心得』という書籍が1380円で発売。カードリストムックとのこと。
 

「東アジアの出土資料と交通論」ノート1(2008年10月12日)


  • 2008年10月23日(木) 19:15 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,891
研究

※前記事 「魏晋南北朝史と石刻史料研究の新展開」ノート3(2008年9月14日)


※関連記事 公開シンポジウム「東アジアの出土資料と交通論」(2008年10月11日12日)

※追記 国際シンポジウム「三国時代・魏の世界―曹操高陵の発見とその意義―」(2010年11月27日28日)

 上記の関連記事にあるように2008年10月11日12日に愛媛大学で公開シンポジウム「東アジアの出土資料と交通論」が行われるということで足を運ぶ。
 当日はちょうど「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」の利用期間なので、12日の午前中を狙って11日丸一日かけて愛媛大学のある愛媛県松山市へと向かう。初めて行く土地で、車窓を楽しんでいたので、 図書館から借りた『漢代の地方官吏と地域社会』をほとんど読み進められなかったが。
 松山はコンパクトにまとまった街で、市電と徒歩でホテル、観光地や繁華街などほとんどカバーできた。しかも市電はどこでも150円で一日券が300円という安さ。ただ市電の終電が早いことは玉にきずだけどね。

 12日朝、市電に乗り込み、いざ会場となる愛媛大学へ向かう。

・愛媛大学
http://www.ehime-u.ac.jp/


愛媛大学法文学部を守るケルベロス的な番犬…ではなさそうだ会場の様子。
 9時前、会場となる建物の愛媛大学法文学部に到着する。その出入り口のど真ん中には写真のように犬がうつ伏せに寝そべって、こちらに無関心な様子で建物の入口の前でくつろいでいた(笑)。
 エレベータに乗り込み8階に上がり、東側にある大会議室へ。西の入口でレジュメを貰う。

 東の壁にスクリーンがあって、そこが演壇となる。席が東に向かって配置されているのではなく、写真にあるように会議室の名の通り、南北で交互に向かい合わせになるような席と机の配置となっている。清岡はスクリーンが見えるように北側南向きの席に座り、開始を待つ。

●10月12日:研究発表―午前の部(午前9時~12時)
 ※以下、頭に「●」をつけた一行はプログラムからの写し

 9:06開始。
 前日「中国古代の簡牘と記録簡―日本古代木簡との比較―」のご講演をされていた藤田勝久先生が司会として立たれる。ここで王子今先生は渡航手続の関係上、来日できなかったとアナウンスされる。その代わり、三番目に黄 暁芬先生の「秦直道の調査と研究」というご報告をされるそうな。

※追記 中国古代国家と社会システム(2009年9月25日)

●王子今氏(中国・中国人民大学)「中国古代交通システムの特徴―秦漢出土資料を中心として―」

 藤田先生が急遽、作成した資料「中国古代の出土資料と交通論」を元に簡単な説明がされるとのこと。

○1、中国古代交通史の研究
 ※以下、頭に「○」をつけた一行はレジュメからの写し

 白寿彝『中国交通史』(1975)は交通区域とか都会とか道路とか、制度史のような形で書かれた。その他、いくつか書かれ漢代だと譚宗義『漢代国内陸路交通考』(1967)、唐代だと厳耕望『唐代交通図考』(1985-1986)など交通路線の問題、それから交通施設の問題など、文献学を中心とした研究。
 王子今『秦漢交通史考』(1994)は手に入るものの中で、一番、ベーシックなもの(レジュメでは目次が書かれている)。王子今先生の考えによると交通システムは統一国家を維持するためのものとのこと。秦漢時代に空前の発達を遂げた。秦漢交通史に重要性がある。社会生産の発展は交通の発達と維持を必要とする。交通網の分布、密度、効率は文化圏の範囲と規模を決定する。『秦漢交通史考』はこの当時、発見された出土史料画像史料をも含め概説されている。考察の対象としては狭い意味では人と物の空間、広い意味では通信など伝達方式も意識されている。考察の対象として、交通発展の現象と規律、社会文化面に対する作用を扱う。実際には制度、交通路とか橋とか乗り物とかが社会にどのように関わるか網羅的に扱う。
 今回、王子今先生が発表するにあたり、予めどのような内容なのか聴いており、それがレジュメに書かれている「1交通条件と皇帝権、2交通施設と国家の政治、3交通路と国家の建設、4交通道路と軍事化」という目次に当たる。王子今先生には機会を改めて松山で発表してもらう予定とのこと。

○2、人びとの移動と出土資料:文字資料と口頭伝達

 人びとの移動としてどんな資料があるか。藤田先生は昔、『司馬遷の旅』(中公新書、2003)という本を書き、司馬遷は武帝と巡行したりと中国の三分の二を旅行している。交通史の研究が少ないので実際、どうかわからない、と。その本では「余論」として「漢代の旅行事情」として書いて、その時に調べてわかったことがある。つまり中国の交通史の研究は進んでなくて、よくわからないということがよくわかった。
 レジュメの右側にいくつか項目を挙げている。それらは中国ではどんな人々が移動しているか、そんな移動を示す出土資料にはどういったものがあるか、そういったものを対象として研究を進んでいけば貢献できるのではないか。
 「1)皇帝の巡狩」。一番有名なのに秦始皇帝の天下巡行がある。それを示すものに「刻石」がある。「2)中央の官僚、官吏」「3)地方の官僚、官吏」。従来から研究されている。「4)軍隊とその組織」。王子今先生も注目されている。軍事目的で移動したり辺境の防衛や徙民に関連する資料もある。「5)公的な労働」。単に物資を輸送させるだけではなく、土木建設、例えば皇帝陵墓作るためかり出されるとか。各地への軍需物資の移動の資料の一つに、今日、発表で触れられる「里耶秦漢」などがある。「6)学者、客、一般民など」。思想家、占いをする者、技術者など。

○3、交通の施設と交通システム

 一番考えられるのは「1)公的な城郭、交通・軍事の施設」、こういうハード面がある。出土資料そのものだけではなく近年、遺跡の調査もある。「2)交通システムと規定」について例えば睡虎地秦簡や張家山漢簡には「行書律」「伝食律」などの職業規定が出てきている。また通行書に当たるもの(符、伝、伝信)も資料として増えてきた。


 ここで今回の報告の概要が藤田先生により説明される。今回の発表は全て日本語だそうな。


※次記事 「東アジアの出土資料と交通論」ノート2

※追記 東アジア出土資料と情報伝達(2011年5月25日)

※追記 日本マンガ学会第13回大会に至るまで(2013年7月4日-)

※追記 中国の歴史をたどる―『三国志』(2014年10月14日-2015年3月10日全6回)
 

魏勇伝・参(2009年10月4日東京)


  • 2008年10月22日(水) 22:43 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    3,824
二次創作

サイト「真・無双検索」関連で知ったこと。
2009年10月4日日曜日に東京都の綿商会館 5Fで、真・三國無双シリーズ 魏軍オンリー 同人誌即売会「魏勇伝・参」が行われるとのこと。11時半から15時半まで。
「参」となっているのは「魏勇伝・弐」が先月の2008年9月21日日曜日に行われたから(下記参照)。早くも次回決定ってことで。弐と参とで連年の開催だね。

※前回 魏勇伝・弐(2008年9月21日東京)

○魏勇伝・参
内容:真・三國無双シリーズ 魏軍オンリー 同人誌即売会
日付:2009年10月4日(日)
会場:綿商会館 5F
SP数:直参60スペース
備考:コスプレ可(事前登録制30名)
URL:http://6ca.sakura.ne.jp/gi-yuden/
バナー:
 真・三國無双シリーズ 魏軍オンリー 同人誌即売会 魏勇伝・参
(直リンク指定)
※三国志ニュースは同人カテゴリもある立派な同人サイトってことで。

※関連記事
 日華無双(戦国無双・三国無双シリーズ同人誌即売会 2008年11月3日)
 交地ニハ絶ツコトナカレ 10(2008年11月16日、東京ビッグサイト)
 VERSUS!(無双OROCHI同人誌即売会 2009年2月15日)

※追記 交地ニハ絶ツコトナカレ 11(2009年5月24日、大田区産業プラザPiO)


※追記 同人イベント三件

※追記 交地ニハ絶ツコトナカレ 12(2009年11月15日、東京ビッグサイト)  

「魏晋南北朝時代における冠服制度と礼制の変容―出土文物中の服飾資料を題材として―」(20


  • 2008年10月21日(火) 12:07 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    4,089
研究  今朝、ふと気付いてネットで検索してみると下記のサイトとページが出てきた。

・東洋史研究会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/toyoshi/
・東洋史研究会大会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/toyoshi/contents/taikai2008.html

 2008年11月3日祝日に京都大学文学部新館第三講義室にて「2008年度 東洋史研究会大会」が開催されるという。
 内容を上記ページから下記へ引用。

--引用開始---------------------------------------------------------
2008年度 東洋史研究会大会
■日時:2008年11月3日(祝) 午前9時~午後5時(講演終了後、懇親会を予定しております) 
■会場:京都大学文学部新館第三講義室

発表題目
午前の部
 城地  孝「首輔高拱と布衣邵芳―明代嘉隆政治の一側面―」
 箱田 恵子「「外交官」の登場とその特徴―清末外務部期における中国外交の変化について―」
 小林  聡「魏晋南北朝時代における冠服制度と礼制の変容―出土文物中の服飾資料を題材として―」           
 大津  透「天聖令と日本律令制研究」
 
午後の部
 宇佐美文理「模倣の価値について」
 井上  進「明代前半期における出版の変遷」
 武内 房司「ヴェトナム国民党と雲南―テン越鉄路と越境するナショナリズム―」
 伊藤 隆郎「一六世紀ダマスクスのワクフとミルク」           
 深見奈緒子「ムカルナス(鍾乳石飾り)からみたイスラーム建築史―一四世紀を中心に―」  
 濱田 正美「聖者の執り成し―死の「イスラーム化」か、イスラームの「土着化」か―」


 なお、大会参加費として五〇〇円(資料・要旨代を含む)をいただきますので、あらかじめ御了承くださいますようお願い申し上げます。
 また本年度は一部バックナンバーを一冊百円で販売致します。
--引用終了---------------------------------------------------------

 「東洋史研究会大会」とあって内容が多岐に渡るんで全部を聴いて理解する自信も予定もないんだけど、私が興味があるのは三番目の「魏晋南北朝時代における冠服制度と礼制の変容―出土文物中の服飾資料を題材として―」という講演。
 (※当たり前だけど「魏晋南北朝時代」の「魏」は三国の魏ね)
 以前、ここのブログで『西北出土文献研究』第5号に掲載される「中国服飾史上における河西回廊の魏晋壁画墓・画像磚墓―絵画資料における進賢冠と朝服の分析の試み―」という論文を紹介したけど、その著者と同じ先生によるご講演。タイトルを見ると内容もその関連と想像される。

※関連記事 メモ:「中国服飾史上における河西回廊の魏晋壁画墓・画像磚墓」

※追記 「魏晋南北朝時代における冠服制度と礼制の変容」ノート

『漢代の地方官吏と地域社会』(汲古叢書75 2008年)


  • 2008年10月20日(月) 12:22 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    5,466
研究 ※関連記事 メモ:立正大学大崎キャンパスと大東文化大学板橋キャンパスの往復

※追記 株式会社汲古書院のサイトオープン(2009年1月30日)

 上記記事にもあるように、汲古書院から頂いたチラシにある高村武幸/著『漢代の地方官吏と地域社会』(汲古叢書75)が気になって、今月の3日から借りて読んでいた。以前住んでいた近くの図書館は三週間借りれて延長一回だったけど、今住んでいるところの近くの図書館は二週間借りれて延長一回なので、じっくり読むことよりは早く一通り読み終えることを優先させた。
 以前、「三国志ファンのためのサポート掲示板」で話題に出ていた「秦漢代地方官吏の『日記』について」も収録されていることもあって期待しつつページを手繰っていた(※ちなみに本書「後記」には各章の元となった既発表論考の一覧が示されている)。
 資金に余裕があれば購入し手元に置いておきたい書籍だ。

 と、このサイトが「三国志ニュース」なものだから『三国志』との関連性を書くと、『三国志』に記された時代、後漢末の官吏に係わる制度や習慣は、当たり前だけど漢代のそれを色濃く引き継いでいるということで。

 下記に「部」や「章」の目次を引用してみる。

--引用開始---------------------------------------------------------
『漢代の地方官吏と地域社会』

総序

第一部 漢代官吏の資格について
 序
 第一章 漢代官吏任用における財産資格の再検討
 第二章 漢代の材官・騎士の身分と官吏任用資格
 第三章 漢代の官吏任用と文字の知識
 終章  漢代官吏の資格からみた漢代社会の性質

第二部 漢代官吏の社会と生活
 序
 第一章 秦漢代地方官吏の「日記」について
 第二章 漢代地方官吏の社会と生活
 小結

第三部 秦漢時代の地方行政をめぐる諸問題
 序
 第一章 秦漢時代の都官
 第二章 秦・漢初の郷──湖南里耶秦簡から──
 第三章 秦漢時代の県丞
 小結

第四部 前漢辺境地域社会の形成と特質
 序
 第一章 河西における漢と匈奴の攻防──前漢後半期から後漢初の史料分析を通じて──
 第二章 前漢西北辺境と関東の戍卒──居延漢簡にみえる兵士出身地の検討を通じて──
 第三章 前漢河西地域の社会──辺境防衛組織との関わりを中心に──
 小結

結語
--引用終了---------------------------------------------------------




 それで以下、個人的なメモ。以下は全然、読まなくても問題なし。
 この書籍内のタイトルには冒頭に「●」をつけておく。

●第一部 漢代官吏の資格について
●第一章 漢代官吏任用における財産資格の再検討
 漢代において官吏になるには財産資格を要することをよく目にするけど、その意義や具体例については知らなかった。(漢簡に見える、)小吏が衣冠や鞍付馬など職務に必要な物品(身分標識としても機能)を自弁で揃えることを始め、郎官や長吏のことも書かれている。実は財産資格の維持だけでも相当の出費が要るとかで。ここらへん、史書に含まれるフェイクを見極めるためのメスになりそうな予感。
 ちなみに時代が後漢へと降るに従い学問が新たな官吏任用として機能するようになるという。

●第二章 漢代の材官・騎士の身分と官吏任用資格
 伝世文献史料でも「材官騎士」という単語を見かけ、前々からどうもイメージがわかないな、と思っていた。「六郡良家士」における騎射技術の重視と関連させて、「騎士」の方は出身郡に偏りがあるという説明。従者の同行があるか等を検討し、半官半民的存在だったのではないか、と言う。

●第三章 漢代の官吏任用と文字の知識
 ここらへん『漢代都市機構の研究』にある結果的に小吏が世襲的になったという記述と関連性が高く興味深く読めた。世襲制の強い養成・任用を定めた秦律・漢律のある「史」のことや秦漢で一般庶民に文字知識が広がっている様など興味深い。

●第二部 漢代官吏の社会と生活
●第一章 秦漢代地方官吏の「日記」について
 尹湾漢墓簡牘「元延二年日記」と周家台三〇号秦墓竹簡「秦始皇三十四年暦譜」の出土史料を元に秦漢代の地方官吏の出張等の生活を浮き彫りにする。興味深かったのが「舎」「家」「伝舎」等、語句の使い方。あと官吏の休暇(「告」)は周期的なものではなく年間日数のみの規定。出張における一日の移動距離は平均約30-40km。「行道吉凶」「刑徳行時」について清岡は理解できなかったが出発日や時間帯の特定に使えそうなので改めて調べたいね。P.182「伝には所属長官が旅行目的を記し、伝舎・従者が利用出来る旨記されていた」。『三国志』呉書孫破虜討逆伝で孫堅が長史の公仇稱を送るときに「祖道」をした記述があるんだけど、その「祖道」についても書かれている。

※追記。『【中国・本の情報館】Webユーザーのみなさまへ vol.81』(2011年12月2日発行)によると、12月中旬に『占いと中国古代の社会――発掘された古文献が語る』(東方選書42)2100円が発売予定で、それに「尹湾簡牘に残された地方官吏の日記から読み取れる出張と占卜、睡虎地秦簡「日書」などにみられる行旅と占卜の関わりを、具体的な資料を紹介しつつ明らかにする。」があるとのこと。

●第二章 漢代地方官吏の社会と生活
 尹湾漢墓簡牘「贈銭名籍」には官吏が出張する際に多くの者らたちから銭が出されている様が見られる(現代語でいうところの餞別)。そういった習慣から官吏の交際への意志を読みとっている。
 尹湾漢墓簡牘「名謁」について。当時、名刺の類は何と呼ばれていたか、また現在、どういう風に定義されているかでどうも清岡は把握しきれず混乱をきたしている程だ。ここでは一律、「名謁」としている。朱然の名刺の様式や現在の名刺の様式と違い、受け取る側の官職や姓名字が書かれているあたり興味深い。名謁自体にも書かれているが、多くの場合は代理の吏を遣って名謁が渡される。

●第三部 秦漢時代の地方行政をめぐる諸問題
●第一章 秦漢時代の都官
 「都官」と言うと聞き慣れないが、地方所在の「都官」に鉄官・塩官があると聞けば、イメージしやすい。元々の都官は少府と同じく帝室財政に関わり中央財政機構だったが、後漢に入ると地方郡国所属となった

●第二章 秦・漢初の郷──湖南里耶秦簡から──
 郷嗇夫(郷主)の権限や郷の時代変遷。

●第三章 秦漢時代の県丞
 県令・県丞・県尉の職務について。令や尉と違い丞はほとんど軍事関連に関与しないが、それ以外の部分で令・丞共同で責任を負うことが多い。居延・敦煌漢簡だと令と丞それぞれ単独で発信する文書の数にほとんど差は見られない。

●第四部 前漢辺境地域社会の形成と特質
●第一章 河西における漢と匈奴の攻防──前漢後半期から後漢初の史料分析を通じて──
 漢と匈奴が史書で和平を結んでいる時期では居延漢簡でも戦闘の記録はなく、さらには史書と漢簡とでの戦闘の年代がよく反映されている部分がある。『漢書』で昭帝期以降、主に西域での戦闘が記録され、河西での戦闘の記録はなく、漢簡と矛盾するが、これが河西の戦闘が同時期の西域の戦闘より目立たず『漢書』の編纂段階で省略されたのだろうという。

●第二章 前漢西北辺境と関東の戍卒──居延漢簡にみえる兵士出身地の検討を通じて──
 P.406「前漢西北辺戍者に関東出身者が多いのは、関中が関東を支配する、秦以来の前漢の構造を背景とした「関東の民が西北辺戍を担う」慣習ないし制度による。」

●第三章 前漢河西地域の社会──辺境防衛組織との関わりを中心に──
 羌族の事例で、通常の郡県民の県・里単位とは別に「種」単位で把握されていた。
 「辟」という居住地。徙民が郡県民として入植した場所と推測。
 河西四郡はいわゆる「中家」層の経済力を徙民が比較的均一に持つよう特に配慮されたと考える。官民関係は良好。


※次記事 メモ:「党錮の「名士」再考」