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メモ:漫画学のススメ(2000年1月20日)


  • 2012年5月 9日(水) 00:25 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    1,917
書籍 ※関連記事 ノート:連環画は中国特有の『マンガ』なのか?その絵本としての可能性を探って(2012年2月15日)

 上記関連記事で触れられた、日下翠/著『漫画学のススメ』(白帝社2000年1月20日)からの引用部分を確認しようと、近くの図書館から借りてきた。下記関連記事にあるようにISBNコードは978-4-89174-400-7、定価は2520円。

・白帝社ホームページ
http://www.hakuteisha.co.jp/

・漫画学のススメ
http://www.hakuteisha.co.jp/books/400-7.html

 上記ページから下記へ説明文を引用する。
━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
説明:

中国の戯曲・小説を専門としつつ幅広い分野に関心を寄せる著者が、本格的に漫画の研究に取りくんだ一冊。日本漫画から中国語圏漫画まで、時には文学との関係にも言及しながら分析する。
第Ⅰ部 漫画で読む文化-1.少女・女性漫画にみる女性文化 2.ラブコメの恋愛観-少年漫画に見る恋愛/第Ⅱ部 少女漫画入門-作家と作品紹介/第Ⅲ部 大陸、香港、台湾「新漫画」事情
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 こういう説明がされているので、研究書のつもりで読もうとすると、個人的にはどうもしっくりこない。エッセイの類として読むと個人的にはすんなり頭に入ってきたのだが、それでも目下興味のある研究対象についてのヒントがちりばめられているような気がした。
それらの中でも三国関連は「第III部 大陸・香港・台湾「新漫画」事情 中国語圏漫画の現在」にいくつかあった。まず「第一章 大陸漫画編」の章で目に付いたのは、中国の雑誌として紹介された中の「g 『卡通王子』/月刊。B4判。西北画院出版、定価八・五元」の収録漫画を見ると、日本人によるマンガ11本中の4番目にP.232「《龍狼伝》:山原義人」とあった。現代の少年が三国時代にタイムスリップする格闘漫画ね。

※関連記事 龍狼伝 中原繚乱編 10巻(2012年3月16日)

 その後、P.238から3ページに渡る部分の小題が「6 教育の道具としての連環画──政治が変わればお払い箱」とあり、P.238の文に、(連環画を指して)「あれは教育(洗脳)の道具であって、「子供の為の読み物」などではなかった。筆者が「中国には子供用の読み物として連環画があった」と言うのに抵抗があるのはそのためである。今時自分の子供にあれを読ませたいと思う親もいないだろう。むろん、連環画にはマニアも多く、それ専用の市場もあり、古くて絵のきれいなものは高価で取り引きされている。だが、それらの大半は無難な歴史ものや西遊記などの古典作品であって、政治的なものは図書館からも捨てられているようだ」。無論、「歴史もの」の中には三国も含まれる。

※関連記事 リンク:中国の連環画の変遷とその描写技法

※追記 議事録:三国創作における視覚的研究材についての情報交換会(仮題)(2012年7月5日)

 「第二章 香港漫画編」で「劉氏のあげた中から重要と思われる作家と作品」(劉氏=劉瑋)の15人の中にP.247「〈李志清〉──幽霊もの出身。成名作《三国志》は日本で人気を得た。図画(中国画)に秀でている。」と出ていた。ここでいう『三国志』は寺島優/原作・李志清/作画のマンガであり、「人気を得た」というには個人的に実感がわかないが、コンビニでタイトルを変え流通させたり、新聞夕刊紙で連載させたり「プロデュースの勝利」と言い換えれば納得できる。どれも紛らわしいタイトルなので個人的には「寺島三国志」と呼んでいる。

※関連記事
 夕刊フジの三国志
 決定版 三国志(メディアファクトリー)
 MFRの三国志漫画2種(2009年4月5月6月の23日)

 P.249には典型的な香港マンガの一面として「さらに、これらがみな、やたらと長い。なかには二十年以上続くものもある。この、延々と続けて行くテクニックも中国の章回小説の十八番である。」とあった。
 またP.260での小題が「5 日本の漫画家は文学にコンプレックスを抱く」で、P.261での小題が「6 中国の漫画家は画家にコンプレックスを抱く」が両国の事情をよく表している。後者の小題の部分でP.264に李志清さんの話が出てきて、それと絡めて大陸での流通の話が出てくる。それによると、P.264-5「普通、大陸では漫画は本屋では売らず、街の書攤子とよばれる雑誌や新聞を売るスタンドで売られるのある。」とあり、下記の個人の雑記で書き残した、中野晴行/著『マンガ産業論』(筑摩書房2004年7月)の日本でのマンガ流通の歴史を思い出した。

・赤本、貸本、雑誌週刊化の並列 (※個人の雑記)
http://cte.main.jp/sunshi/2010/0701.html#02

※追記 メモ:日中における『三国志』の受容と再創造の概況

 そんな大陸の状況も李志清さんの絵は受けが良く、「そのような状況のなかで、〈李志清〉の《射雕英雄伝》は本屋に置いてあった。」とのことだ。
 あとこの章の注(14)にP.270「そもそも中国人は個性とオリジナリティにさほど価値は置かない。小学校の美術の時間には、お手本の絵どおりに犬や猫を描くと言えば、日本人は驚くだろうが、中国ではこれが普通である。」とあり、確かにカルチャーショックだ。
 「第三章 台湾漫画編」の初め「1 台湾の代表的漫画家」のリストアップされる7人中の最初が鄭問さんが上げられており説明文も7行と他の6人が各1行なのに対し圧倒的に長い。この鄭問さんと三国の関係は書かれていないが、下記関連記事で触れたように、PS2/Windows用ゲーム『鄭問之三國誌』のキャラクターデザインがこの方の担当だ。

※関連記事 『三国志のロマンス』(「越境する カワイイ!可愛い!Kawaii!」内)

※追記 メモ:第6章 武侠漫画の映画的手法表現の成立をめぐって

 また冒頭で上げた関連記事と繋がるのだけど、同章の「2 図画(中国画)の名手〈鄭問〉」に「例えば大陸でも、彼に習って(彼の絵は大陸でも人気があり、よく真似される)中国画で漫画を描く人はいる。しかし、その多くは画と文字が一致しているとは言い難い。要するに静止した画に説明文をつけたようないわば「新連環画」とでも呼ぶべき物であって、絵文字にストーリーを描く「新漫画」とは異なる。」とある。その後に日本のマンガは「画文一致」であるとし、この単語について引用して説明されている。小野耕世「日本漫画の浸透が生みだす世界」(『日本漫画が世界ですごい!』たちばな出版P.87)より欧米の漫画編集者の意見の紹介として「その結論のひとつが、ひとつのコマのなかの人間のセリフの少なくともひとつが、その人物の画面における表情と一致している──というものだった。彼はそれを〈画文一致〉と仮に名付けた。」とのことだ。マンガと現存の連環画の違いを説明するのにこれは使えそうだし、また新しい連環画はここらへんにヒントがありそうだね。少なくとも文の一つと絵とを一致させるとか。
 また同章の「3 その他の作家たち──巨匠〈游素蘭〉」で挙がった四人のうち三人目に「〈呂相儒〉(女)──周瑜と二喬の故事を描く《嫁情曲》等。素直で可愛らしい絵柄。」とある。どんなマンガなのだろう。

※追記 まんがのソムリエ(2014年5月31日発行)

※新規関連記事 リンク:赤壁の戦(1926年11月30日発行)

※新規関連記事 香港漫画王 李 志清 先生(コミックバーズ 1996年10月16日)

※新規関連記事 三国志 全10巻(スコラ1993年1月16日-12月)

※新規関連記事 2018年の台湾&香港 マンガと御宅族の現場を振り返る 台湾編(マンガ論争 20号 2018年12月29日)

※新規関連記事 王欣太談鄭問(2018年7月4日)

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