ログを見ると昨日、17時から断続的に「完本三国志」という検索ワードで三国志ニュースの記事(下記)へアクセスされていて少し気になっていた。
・2005年11月21日~ 「完本三国志」全6巻
http://cte.main.jp/newsch/article.php/239
上のリンク先にもあるように湖南文山が元禄時代に『三国演義』を訳し、『通俗三国志』というタイトルで刊行し、さらに天保時代、葛飾戴斗二世の挿絵が入り『絵本通俗三国志』というタイトルで刊行される。この『絵本通俗三国志』はその後、何度か刊行されているようで、最近では1982年に第三文明社より『絵本通俗三国志』全12巻が刊行されている。
※参照リンク
・演義の日本での初翻訳(「
三国志ファンのためのサポート掲示板」内書き込み)
http://cte.main.jp/c-board.cgi?cmd=ntr;tree=1955
・2006年7月29日「三国志シンポジウム」雑感2
http://cte.main.jp/newsch/article.php/377
この『絵本通俗三国志』をなぜかタイトルを『完本三国志』と変え、2005年11月21日より隔月刊で2006年9月までガウス・ジャパンから刊行され全6巻で完結している。
・ガウス・ジャパン
http://www2.odn.ne.jp/gausu-japan/
この『完本三国志』が今になって検索される理由はあれこれ想像できたが、間をあけてまず最近、よく使う「Yahoo!ブログ検索(ベータ版)」で検索することにする。検索対象がブログ限定だけど、その分、検索結果としてより早くリストアップされているような気がする。
・Yahoo!ブログ検索(ベータ版)
http://blog-search.yahoo.co.jp/
それでなぜ「完本三国志」という検索ワードでアクセスされるか理由がわかる。どうやら「夕刊フジ」で『完本三国志』関連の記事(というか広告?)が書かれ、それと連動し「ZAKZAK」の記事になったようだ。そこにはガウス・ジャパンへのリンクがないため、気になった人は「完本三国志」というキーワードで検索するという流れだね。
・夕刊フジBLOG
http://www.yukan-fuji.com/
・夕刊フジセレクション! 特選三国志グッズ
http://www.yukan-fuji.com/shop/archives/2007/06/post_33.html
・ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/
・「完本三国志」美術コレクションとしても価値
http://www.zakzak.co.jp/gei/2007_06/g2007062828.html
上記の後者の記事で気になったのが夕刊フジで連載中となっている「三国志」のこと。これなんだ、と思って、サイト内検索したら出てきたページが下記。
・夕刊フジ・インフォメーション
http://www.zakzak.co.jp/pr/rensai/
どうやら漫画らしく2007年の新年から連載しているらしいんだけど、聞いたことないなぁ、と思いつつ、さらに検索をすすめると、下のようなブログ記事が出てくる。
・yuki-noshirosaさんのページ
http://yuki-noshirosa.iza.ne.jp/
・「夕刊フジ」は読者を舐めている!? 漫画「三国志」は手抜きでは!?
http://yuki-noshirosa.iza.ne.jp/blog/entry/155972/
私自身、未確認だけど、上のブログ記事を信じると、どうやらメディアファクトリーより出ている寺島優/原作、李志清/作画『三国志』を毎号、2ページずつ掲載しているようだね。
※にわかに信じがたいので実際、夕刊フジと寺島優/原作、李志清/作画『三国志』の両方を買って見比べて確かめたいところ。あるいは『三国演義』の内容は同じだからストーリーが同じであるという意味? だとすると私のミスリードな上、タイトルを単に『三国志』とする新たなる弊害の一例に数えられるんだけど。
・メディアファクトリー
http://www.mediafactory.co.jp/
しかし、ブログ記事にある「ライフタイムバリュー」って表現は可笑しかった(笑)。真面目な話、例え既出の作品であっても、新規の三国志ファンを開拓するという観点ではそういった手法の方が良いかもね。逆に三国志ジャンル関連の雇用拡大という観点では悪い方向だけどね。
※追記
決定版 三国志(メディアファクトリー)
※追記
メモ:漫画学のススメ(2000年1月20日)
※追記
三国志学会(西)勝手にスピンオフ図書館見学ツアー(2012年9月9日)
※新規関連記事
香港漫画王 李 志清 先生(コミックバーズ 1996年10月16日)
※新規関連記事
三国志 全10巻(スコラ1993年1月16日-12月)
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なぜ「完本三国志」での検索なのかはわかりませんが、ZAKZAKによれば、李志清が今回「孫子兵法」で第1回国際漫画賞を受賞したそうです。
http://www.zakzak.co.jp/gei/2007_06/g2007062915.html
記事は消えてしまうかもしれませんので、長いですが引用します。
夕刊フジに「三国志」を連載している中国人漫画家の李志清さん(43、写真)の作品「孫子兵法」が29日、麻生太郎外相の発案で外務省が創設した第1回国際漫画賞に選ばれた。
「孫子兵法」は、中国・春秋時代(紀元前770-同403年)の兵法家・孫子の生涯を描いた作品。ちばてつやさんら審査委員は、題材の選択やストーリー展開などの点で漫画として水準が高いと評価した。
国際漫画賞には今回、26の国・地域から146作品の応募があった。漫画好きで知られる麻生外相は「漫画によって国々の間のきずなができていけばよい」と語った。
ZAKZAK 2007/06/29
ということです。
これの影響かもしれません。
それは知りませんでした。教えていただきありがとうございます。
やはり夕刊フジに連載している「三国志」っていうのは既にメディアファクトリーから出ているものと同一と見て良いんでしょうね。
それとZAKZAKで紹介されると、やはり「夕刊フジに「三国志」を連載している」が枕詞になるあたりが面白いです。
話戻して、第1回国際漫画賞、受賞ってのはすごいですね!
私は「孫子兵法」も「三国志」も読んでいないですが。
李志清さんの三国志は、いまから見れば、それこそ王道です。
わんさかわんさか三国志がてんこもりです。
この間三マガに、晋による統一前夜の巻を掲載してたので詠みました。
そりゃもう阿斗が阿呆で司馬炎が極悪で…。
おっしゃるとおり次回が気になるところです。国内の漫画と違ってどれが選ばれても馴染みが無く納得しにくいんで、回を重ねるごとに方向性が見えて来るんでしょうね。
寺島優/原作、李志清/作画『三国志』は表紙をよく書店で見るんですが、デザイン見ると、王道っぽい感じを受けますね。