※前回記事
第26回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会2013年8月11日-16日)
上記の前回記事にもあるように、毎年この時期に京都市の下鴨神社の「糺の森」、つまり神社の境内の青空の下で、京都古書研究会主催の「下鴨納涼古本まつり」が開催される。今回で第27回で、2014年8月11日月曜日から16日土曜日までだ。
・京都古書研究会
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/
※関連記事
第32回 春の古書大即売会(京都古書研究会2014年5月1日-5日)
今回はなかなか都合がつかず結局、16日土曜日最終日ぐらいしかいける機会がなく、それと別件でプチオフ会シリーズ「関プチ5 全国ツアー」の期間中だったので、下記関連記事にあるように一応、設定してみると、想定通り最少催行人数の2名に満たず、例年通り一人で赴くことになった。
※関連記事
関プチ5 全国ツアー:8/16京都の古本まつりで三国ブックハンティング(2014年8月16日)
※追記
第33回 春の古書大即売会(京都古書研究会2015年5月1日-5日)
※次回記事
第28回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会2015年8月11日-16日)
そのため、時間に縛られないため、まず図書館にいって、研究対象の横山光輝『三国志』の何冊か返して伊藤昌亮『フラッシュモブズ 儀礼と運動の交わるところ』(NTT出版2011年2月25日発売)を借りる。
・フラッシュモブズ 儀礼と運動の交わるところ|書籍出版|NTT出版
http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100002116
※追記
まんがのソムリエ(2014年5月31日発行)
天気予報では前線さんが来ているらしく、一日雨だそうだけど、図書館に行くときは雨が未だ降らないでいた。このままもってくれよと思いながら、みやこめっせ近くから東大路に出て、201系統が来たら、出町柳駅前で降りそのままベタに下鴨神社まで歩くつもりだったが、206系統が来たので、頭の中で描いたプランB通り、飛鳥井町で降り、結構、歩くには長い距離ながら、そこから西に進み、叡電の線路を越え、鴨川を越え、会場の南側に出る(以上、地元民じゃないと判りにくい説明)。
時計を見てなかったが、おそらく10時20分ぐらいで、雨が降りそうだというのに、すでに会場には人が多く集まっていた。
後で、本部で得た集印帖によると、古書店が37店参加だそうな。ともかく、清岡はいつも通り、反時計回りに店を回っていく。やっぱりいつものエア・ブックハンティング気取り。
まず目が止まったのが、ふみ書房。三品彰英『邪馬台国研究総覧』(創元学術双書、創元社1996年7月)があった。
そして空がゴロゴロ鳴っているし今にも雨が降りそうだったので、急ぎ足で何気なく通り過ぎたんだけど、何か違和感があったのでもう一度、或る店舗に戻る。それはいつも三国関連の書籍であふれている紫陽書院だ。今回は最終日のせいか、ぱっと見ただけでは目に止まらないぐらいだった。それでもよく見ると、『図解雑学 三国志演義』(ナツメ社2006年12月)、中村愿『三国志 曹操伝』(新人物往来社 改訂新版2007年2月)、『三国志全人名事典』(徳間書店1994年11月)、井波律子『三国志曼荼羅』(岩波現代文庫、岩波書店2007年5月16日)、加地伸行/著『諸葛孔明の世界』(新版、新人物往来社1988年9月)とたくさんの関連書籍があった。
あと『中国社会風俗史』が1500円で売られていた。
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中国社会風俗史
その次に目に止まったのが吉岡書店。『歴史読本』のバックナンバーが豊富で、三国関連が固められていた。1993年4月号「三国志 七人の軍師」。その人選は田豊、荀彧、司馬仲達、周瑜、陸遜、諸葛孔明、龐統というもの(※二人ほど姓字表記なのは原文ママというやつ)。あと金文京先生の「花関索伝」についての文もあった。それと1988年9月号「「三国志」英雄たちの戦い」、そして離れたところにあった1984年9月号「ここが邪馬台国だ」
専門書のコーナーには愛宕元『東洋史概説』(学術図書出版社1999年8月)があった。三国の所を見ると、皇帝と絡めた簡単な、魏の系図、呉の系図があって、続けて西晋の系譜もあった。「系図」と「系譜」を意味分けしているかどうかまでは読み取れなかったが。
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愛宕 元 先生、死去(2012年1月2日)
次が海月文庫。青木慶一『邪馬台の美姫―日本古代史測定論』(毎日新聞社1971年)があった。そしてその近くが邪馬台国コーナーみたく、お馴染みの古田武彦『「邪馬台国」はなかった 解読された倭人伝の謎』(朝日新聞社)。そして大谷光男『邪馬台国時代』(カルチャーブックス〈28〉、雄山閣出版1978年5月)。
その北隣の稲野書店にも似たような状況で、古田武彦『多元的古代の成立 邪馬壹国の方法』(駸々堂出版1983年3月)、田辺昭三『謎の女王卑弥呼―耶馬台国とその時代』(徳間書店1968年) があった。
他には林田慎之助『諸葛孔明―泣いて馬謖を斬る』(中国の英傑、集英社1986年5月)。
12店目の松林堂書店に着く頃にはとうとう雨が降りだしてきていて、屋根の下に入る。司馬遼太郎/著『街道をゆく 19 中国・江南のみち』(朝日新聞社1987年3月)を見かける。
傘を差しつつ、遠巻きにみるしかない状況で、百済書房にて本棚の上で小川環樹/訳『完訳 三国志』全八巻(岩波書店1995年7月、『三国志演義』の訳ね)がセット販売されていた。その視線に気付いたのか、店の人がそのセットを動かしたかと思ったら元の位置に戻していた。
やはり屋根の下に入らず、外から東側の列の北端の石川古本店で『歴史読本』1969年6月号「十三の邪馬台国」を見かける。
そして西側の列にいき、そういえば写真をとってないな、と思いつつ、南を向いて撮影する。写真にあるように地面にすっかり川ができているし、屋根のない売場ではブルーシートやビニルシートがかぶさるようになる。
そのためあまり商品を見れない状況で、進むと、三国関連のかたまった書店を見かける。それは池崎書店で、前述の紫陽書院に匹敵するんじゃないかと当日は思っていた。
狩野直禎/著『諸葛孔明』(中国人物叢書〈2〉、人物往来社1966年) 、寺尾善雄『三国志物語』(光風社出版1992年6月)、守屋洋『「三国志」の人物学』(PHP研究所1981年7月)、陳舜臣『秘本三国志』セット販売、黎波『中国文学館―詩経から巴金』(大修館書店1984年9月)、竹田晃/著『曹操-その行動と文学』(東洋人の行動と思想)。
その次が欧文堂。『中国古典紀行〈第1巻〉三国志の旅』(講談社1981年5月)があった。
竹岡書店では狩野直禎『「三国志」の世界 孔明と仲達』(清水新書009、清水書院1984年10月)があった。
雨の強さが弱まったので、赤尾照文堂の屋根の下に入る。
・古書籍・木版画 販売買取 赤尾照文堂
http://shobundo.jp/
そうすると、松本幸男『魏晉詩壇の研究』(朋友書店1995年)というのが売られていた。中を見ると、やはり曹操の章があった。どういったときに詩をつくったか考察されていた。定価は15000円強のところ、13000円で売られていた。
その南隣はいよいよ最後の三密堂書店。外から見ると、横山光輝『三国志』全60巻が8000円で売られていた。
そろそろ手元に置いておきたい、買おうか、と迷っていたら、見る見るうちに雨が強くなってきて、気付いたら地面では急流の川がそこかしこでできていて、ゲリラ豪雨の有様になっていた。つまり前線さんがやってきたようだ。
考えている場合ではないと思い、そのまま西に行く。通り雨でそのうち止むだろうと思っていたら、一向に勢いが弱まらず、新葵橋のバス停に到達しても集中豪雨状態で、満員のバスにがんばって飛び乗り、なんとか帰路に着いた。
ちなみに家に帰ったら、エアコンがつけっぱなしだったというオチ。エアコンを使わず気分が悪くなって、古本まつりで何度も休憩していた昨年とはエラい違いだ。
※追記
第38回 秋の古本まつり(京都古書研究会2014年10月30日-11月3日)
※追記
関プチ2015:8/16京都の古本まつりで三国ブックハンティング(2015年8月16日)
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