序 章 「近代中國」における「小説」の意味
一、貶められる「小説」
二、「近代中國」と小説の宣揚
三、拡大解釈される魯迅
第一章 『捜神記』の執筆目的と五氣變化論
一、『晉紀』總論と天人相關説
二、天人相關説の有効性
三、妖怪の生成理由
四、五氣變化論
第二章 干寶の『捜神記』と五行志
一、『漢書』五行志と京房易
二、劉昭の司馬彪批判と鄭玄の『尚書大傳注』
三、『宋書』・『晉書』五行志との相違
四、変異記述の精彩
第三章 干寶『捜神記』の孫呉観と蔣侯神信仰
一、孫呉君主への評価
二、三國鼎立の歴史観
三、蔣侯神信仰
第四章 『捜神記』の引用からみた『法苑珠林』の特徴
一、『法苑珠林』の引用する『捜神記』
二、天人相關説との対峙
三、五氣變化への反論
第五章 『世説新語』の編纂意図
一、論語四科
二、貴族の特徴
三、貴族のあるべき姿
第六章 『世説新語』における貴族的価値観の確立
一、淸談亡國論の超克
二、「竹林七賢」の評価
三、方達・隱逸の意義
第七章 『世説新語』における人物評語の展開
一、「黨人」・「名士」の自律的秩序
二、九品中正制度における状と品
三、貴族制下における貴族の自律的秩序
第八章 『世説新語』における王導の表現
一、寛と猛
二、江東人士の登用
三、南北問題
四、貴族の模範
第九章 『世説新語』劉孝標注における「史」の方法
一、南朝系の博学
二、裴注の継承
三、劉孝標注の特徴
第十章 『世説新語』の引用よりみた『晉書』の特徴
一、劉知幾の批判と王導傳
二、『晉書』の取材規準と謝安傳
三、「叛臣」桓温傳
終 章 「古典中國」における「小説」の位置
一、『捜神記』と「志怪小説」
二、『世説新語』と「志人小説」
文献表/あとがき
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