※前記事
慶應義塾大学の世界史で邪馬台国関連2018
上記記事に引き続き、大学入試に三国関連がないか、下記サイトをチェックする。
・【大学入試2018】:大学入試:読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/nyushi/18/
そうすると下記関連記事のように、昨年に引き続き今年も早稲田大学入試に三国関連がある。というよりやはり某先生のいらっしゃる大学とあってか(いや単に何の確証もなく私が勝手に思っているだけ)、結構な日程を占めている。
※関連記事
早稲田大学の入試で曹丕関連2017
・早稲田大学
http://www.waseda.jp/
※新規関連記事
早稲田大学の入試世界史国語で三国志関連2019
まず「法(2月15日実施)」の世界史。早稲田大学入試の今回の世界史を日程をまたいで通して見ると、中国史に関しては日程それぞれでいろんな切り口にしており、この日は社会経済。IのBの文は地域社会についてでそれに付随する設問3は「豪族」に関する誤りへの四択問題。その3番目の文が「黄巾の乱を契機に各地に豪族・武装勢力が乱立し,後漢は184年に滅亡した。」というifを感じさせる文となっている。そうか張角はある意味、宿願を達成したんだ、と。同じく付随する設問4も同じく誤りへの四択問題で、2番目の選択肢が「魏の屯田制,晋の古田・課田法などは,国家が土地所有に介入し,農民を把握して土地を配分し,課税するものである。」となる。次のCの文の冒頭が「後漢末から三国時代にかけて,華北から江南への移住者が急増し,」と入る。
日本史の方もあって、まずはプチネタ。「文(2月17日実施)」。〔I〕の長文に付随した4の問題は「倭の最も古い時代について記載した史書はどれか。」という五択問題。『三国志』巻三十魏書東夷伝ではなくベタに「魏志」倭人伝が入っていたり『後漢書』東夷伝が入っていたりと。また次の5の問題では同様の箇所を対象に誤りについての五択問題。四番目に「邪馬台国の女王卑弥呼は,大人帥升を帯方郡経由で魏に遣使した。」
次が「人間科学(2月18日実施)」の世界史。[IV]で画像磚石からの切り口。
※関連記事
中国における墓主図像の研究(神戸大学2002年9月30日)
冒頭の長文の三段落目で「薄葬令」を含め次に引用するのが出てくる。
━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3~5世紀には,中国の中心部では墳墓の画像は減少した。その要因としては中国の戦乱状況とともに,3世紀初に後漢の実権を握り,( ウ )を都とする魏の事実上の曹操が発したいわゆる「薄葬令」があると考えられる。
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
これに付随した設問Xの3問目は(ウ)の穴埋めの四択問題。選択肢は長安、建業、洛陽、成都と正解以外はifを感じさせる仕上がりになっている。あと直接三国と関係するってわけじゃないだろうけど、次の設問Yの1番目の誤りについての四択問題の2番目の選択肢が「紙が普及する以前,中国では行政文書には主に麻の布が使われたが,そうした文字が書かれた麻布が中国各地で発見されている。」とパンがなければケーキを食べればいい的なifを感じさせる文。
次は「政治経済(2月20日実施)」の世界史I。都市や地理の切り口。プチネタ。Aの1の問題の選択肢に「卑弥呼の使者が来訪し,皇帝は卑弥呼に「親魏倭王」の称号を与えた。」とある。」
次が「商(2月21日実施)」の日本史[1]。プチネタだけど個人的には傑作に思える部類。古代の対外関係についての冒頭の長文の三段落目で次に引用するのが出てくる。
━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
後漢が滅び,魏・呉・蜀が並び立つ三国時代になると,邪馬台国の女王卑弥呼は約[ ホ ]カ国ほどの連合を組織して,魏の皇帝に使者を送った。卑弥呼の死後国内が見たれたが,壱(台)与が立つと,ようやくおさまったという。その後,倭の女王が[ ヘ ]の都である洛陽に使者を送ったのを最後に,しばらくの間,倭国の記載は中国の史書から消えてしまう。
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
文中の「邪馬台国」に下線が引かれていて、それを問Dは誤りについての五択問題で卑弥呼についてばかりの選択肢があるのだけど、4番目が「2016年,奈良県の纏向遺跡から「親魏倭王」の印が発見され,所在地が確定した。」とある。
※関連記事
芝ヶ原古墳と卑弥呼の時代(2014年6月28日-8月31日)
問E、Fは[ホ]と[ヘ]の穴埋め五択問題で30、魏か。br>
最後に「社会科学(2月22日実施)」の世界史[I]。プチネタ。諸民族と宗教をテーマにした長文の後、問2で正しい文についての四択問題で1番目の文が「魏の将軍だった司馬睿は晋(西晋)をたてたのち,280年呉を滅びして中国を統一した。」というわかりやすさ。
※次記事
京都大学の入試日本史世界史で三国志関連2018
※新規関連記事
大学入試センター試験で三国志関連2020(2020年1月18日)
サイト管理者はコメントに関する責任を負いません。