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メモ2:清と濁の間――銘文と考古資料が語る曹操とその一族(2024年3月11日)
2024年3月11日月曜日14時20分、、第19回京都大学人文科学研究所TOKYO漢籍SEMINAR「清と濁の間――銘文と考古資料が語る曹操とその一族」の最後の講座を待っていた。配布資料はA3片面印刷のレジュメとA3片面印刷の画像資料で、後者の左側がタグ(石牌)の拓本と釈文で右側が文物・墓と絵やらスケッチやら。右上のが林巳奈夫『漢代の文物』、孫機『漢代物質文化資料図説』からの文物の絵から寄せ集めてる。
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1976年 林 巳奈夫/編「漢代の文物」
孫機/著『漢代物質文化資料図説』
・京都大学人文科学研究所
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/
・第19回京都大学人文科学研究所TOKYO漢籍SEMINAR『清と濁の間――銘文と考古資料が語る曹操とその一族』
https://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/symposium/tokyo-kanseki-seminar-2024-03-11.html
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清と濁の間――銘文と考古資料が語る曹操とその一族(2024年3月11日)
・一橋大学一橋講堂
https://www.hit-u.ac.jp/hall/
「14:20~15:20 ◎講演 石牌銘文からさぐる曹操一族の宮廷生活 大手前大学国際日本学部教授 森下章司」。専攻は日本の考古学とのこと。まず石牌の説明。西高穴村2号墓から石牌が出ているが一般的にあまり関心ないのでは?と。西高穴村2号墓のは長細い。2015年に発見された西朱村1号墓からも石牌が出ている。六辺形と称される短いものがある。後漢~三国時代の大型墓は大半が盗掘されているので、副葬品の全体像がよくわからず、その意味で石牌は有効な資料と。馬王堆漢墓は未盗掘で副葬品の全体像がわかる。満城漢墓も未盗掘。後漢の墓は塼室墓は盗掘を受けやすい構造で、密閉性が弱く、織物・木製品の有機質製品は腐朽しやすくほとんど残らず。p.2西朱村1号墓の石牌、276点が出土していて結構、詳しく書いていると。副葬品に関係なく石牌はすべて同形同大。馬王堆の木製札との比較。→単純な物品札と捉えられない。副葬品の全体像を知る上で一級資料 →西朱村1号墓の石牌の副葬品の分類 p.2 副葬品は石牌の中でしか残されていない。「石牌銘には副葬された器物の名称、数量、材質、装飾、附属物などが記される。」
レジュメ2枚目から実際の石牌の釈文を見ていく流れ。1.「翡翠」「蝉形」文献との照合 2.タイマイ製のかんざし。3.純金製 4.鏡 安敦の品に出てくると。『三国志』呉書「江表伝」象牙とか。4.「七寸黒漆畫金帯」化粧具 霍宏偉さんの研究紹介。木製のものはのこらない。(レジュメ2枚目の右上、化粧道具) 金具しか残らない。5.「淳金銀」漢代の鏡台。6.「行清」おまるのこと。西高穴村2号墓にもその文字の入った石牌が出てきた。楽器 7.囲碁 弾碁(象牙製、レジュメにない) 8.投壺 石牌に対応する副葬品の画像は前述の通り二つの書籍からだけど、よく見たらスケールを合わせている。(※ノートPCがとんだ) 大きなものが出てくるの例で、12.五尺 六尺の衣紋掛け(ハンガーではなく着物がけ) 11.斗帳(とちょう)人が入れる大きなもの。組み立て式。正始八年とはいった枠、魏の墓の出土が少なかった頃によく引き合いにだされたもの。西高穴村2号墓との比較。明帝の娘 曹淑が有力
※参考文献に「洛陽西朱村曹魏墓出土石牌銘選注」『東方学報』京都第97冊 京都大学人文科学研究所2022、「曹操高陵出土石牌銘校注」『東方学報』京都第98冊 京都大学人文科学研究所2023があがる。
「西朱村1号墓の時代の倭」というスライド(先生の専門とのこと) 「倭の墳墓」というスライド
「15:20~15:35 ◎休憩」「15:35~15:55 ◎質問への回答」レジュメセットに含まれていた質問用紙に書いてもらって回収したものの回答。
岡村先生
後漢時代だと刀にかわる。馬上から長い刀か、長い「槍」
馬車がおとろえていくという話 1頭立て2頭立てだけど2頭立ては片方スペア。1頭だとすぐ疲れる、道路を整備しないと使い物にならない。馬車を引いていた馬が軍馬におきかえられるのも理由の一つ
向井先生
多い質問、そもそも薄葬なのか。盗掘者が金玉珍宝をもっていったのでは?可能性は確かにある。しかし、石牌が出ているのである程度、元々の副葬品を推察できるが、金目のものはそれほどなかったと。墓の大小は薄葬かどうかは指標ではない、金玉珍宝が入っているかどうか。段々と厚葬に戻ってくる。玉衣の使用に決まりがある。それ以外の人がつかうには皇帝の許しが必要。その決まりから外れるのもある。2号墓の曹操ではない、という日本語論文は?ない。地下水位に関する質問。
森下先生
飲食物にかかれた書籍等は。馬王堆漢墓についてはネットで読める「漢代の飲食」
※以下、漢代の飲食に引っ張られて頭に入らず
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リンク:「漢代の飮食」
「15:55~16:00 ◎閉会挨拶」、来年の同イベントについて。
時間きっちりに終わり、見渡すと某さんも前の休憩時間には姿が見えなくなっていたので、すっと会場を後にする。ここから先は三国と無関係な日常の記述。頭にある地図を信じず迷ったのだけど、そもそも戻ってきたのが出入り口が違った。16時すぎの東京メトロ東西線に乗り、移動中ひたすら動画消化。東京駅にたどり着き、出発時刻までやはり動画消化に時間を費やし17時21分発の新幹線 のぞみ245号(N700系)(新大阪行)指定席に乗る。アニメ「弱キャラ友崎くん」#2-10を見る。作中劇の脚本は作者の現状への気持ちが滲み出ていて、より役を役者に合せていこうと役者へのインタビューをするものの一人掴めない人がいて、って流れは、この作品のテーマが潜んでいそうで面白い、先への伏線ぽい。17時55分、頭脳戦が面白いなー、アニメ「ダークギャザリング」。こちらもタブレットに溜め込んでいたやつ、移動中にズカズカ見ているけど、25話もあるから見切れん。19時32分、京都駅着、帰宅。3月13日水曜日、三国志ニュースの記事「
古代史ミステリー 第1集 邪馬台国の謎に迫る(NHK総合2024年3月17日)」を書く、7時59分アップ。19時29分、2021年2月26日地上波初放送の映画「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を見ているけど、あれ?映画館で見に行かなかったっけ?…と思って検索するとやっぱり見に行ってる、ほぼ忘れているってことか!3月14日木曜日、7時36分、そうか映画スター・トレックIVは1985年公開のバック・トゥ・ザ・フューチャーの影響作品だったか。
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リンク:三国次世代:頂点を目指す戦い!(YouTube 2024年3月15日)
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