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第23回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会)
上記関連記事にもあるように、毎年この時期に京都市の下鴨神社の「糺の森」、つまり神社の境内の青空の下で、京都古書研究会主催の「下鴨納涼古本まつり」が開催される。今回で第24回で、2011年8月11日木曜日から16日火曜日までだ。昨年と違って、台風の心配もないので、のんびり構えていたら、結局、昨年みたく初日の開始直後じゃなくて、何日目かのお昼に行った。
・京都古書研究会
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/
さすがにもうお昼とあって、戻ってくる人も多く、すでに会場には人がたくさん居た。南北の通りに沿って東西に軒を並べている。
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第34回 秋の古本まつり(京都古書研究会)
※追記
第35回 秋の古本まつり(京都古書研究会2011年10月29日-11月3日)
※追記
第30回 春の古書大即売会(京都古書研究会2012年5月1日-5日)
※追記
第25回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会2012年8月11日-16日)
今回もエアブックハンティングと称し、一通り見て回る。軽く見て回っていたので、抜け落ちてる分はいっぱいあって、印象のあるものだけ記している。厳密に比べた訳ではないけど、同じ京都古書研究会主催でも「春の古書大即売会」や「秋の古本まつり」には見られない古書店があった。参加店を数えてみると、38店ある。
それで例によってまず紫陽書院に行ってみる。東側南から三つ目の店舗だ。やはり中国史関連が充実していて、明徳出版社の中国古典新書シリーズの『後漢書』、明治書院の新釈漢文大系シリーズの『文選』、中国古典小説選シリーズの『世説新語』、例えば史書に見える孝廉の文を集めた『中国考試制度史資料選編』(黄山社1992年)が目に付いた。他にも三国ものだと小川環樹/訳『三国志』(※こういうタイトルだが『三国演義』の訳本)のセット販売、阿部幸夫/著『三国志のすべてがわかる』、川浦治明/著、来村多加史/監修『ひと目でわかる!図解 三国志』(学習研究社2005年3月)、来村多加史/著『中国名将列伝―起死回生の一策』(学研新書)があった。最後の『中国名将列伝』には曹操が居た。
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面白いほどよくわかる三国志(2001年6月)
そこから反時計回りに古書店を回っていく。次が大樹書房。『漢禮器碑』。隷書で「永壽二年」(紀元156年)と紀年がある。「文物圖象研究資料庫 全文檢索」に釈文が載っているね。次に星空書房。明徳出版社の中国古典新書シリーズの『塩鉄論』と『三国志』(抄訳)があった。
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文物圖象研究資料庫 全文檢索
その次が古書ホップ。ここでは古田武彦/著『「邪馬台国」はなかった―解読された倭人伝の謎』、原田青夜/著『邪馬台国日出る国の本当の話』、田辺昭三/『卑弥呼以後―甦る空白の世界』を見掛け、言われてみれば『三国志』に載る「邪馬台国」関連はノーマークだったな、と思い付く。
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古田武彦・古代史コレクション(2010年1月30日-)
※追記
まぼろしの邪馬台国(2011年9月チャンネルNECO)
エアブックハンティングと言いつつ、ここで手塚治虫/著『ザ・クレーター』(少年チャンピオン・コミックス)1巻2巻を300円で購入。まぁ三国志とまったく関係ないから良いか。次が赤尾照文堂。『中国小説選』ってのがあって、そこに『三国演義』の「諸侯董卓を討つ」という文があった。それで北の端まで到達したので、通りを渡り西側へ行く。まず天山書店。雄山閣出版の昭和35年の『三国志』(近世物語文学10)ってのがあった。次に三鈴書林。陳舜臣の『画本三国志』がセット販売されていたり、『諸葛孔明―不世出の軍師の機略縦横』(プレジデント社1989年12月)があった。後者は面白い仕様でタイトルにある諸葛亮に関する対談があったり小説のアンソロジーだったりして、その会社とあって「ビジネス」という単語も見掛けた。
そのまま南に行くと「本部テント」を見掛けた。ここに次の開催の「秋の古本まつり」のチラシや「よいこのためのこしょけんスタンプ帳」が置かれていた。後者は会場のどこにどの古書店があるか見やすくなっており、後でこの記事を書くのに便利に使わせて貰った。
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