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六朝文評価の研究(2017年1月27日)


  • 2017年2月 2日(木) 17:58 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    1,347
研究 出版社のRSS配信で知ったこと。

・株式会社汲古書院 古典・学術図書出版
http://www.kyuko.asia/

・六朝文評価の研究
http://www.kyuko.asia/book/b280232.html

※関連記事 「古典中國」における文學と儒教(2015年4月)

上記サイトの上記書籍ページにあるように汲古書院より2017年1月27日に福井佳夫『六朝文評価の研究』(ISBN9784762965791)が出版されたという。15000円(税別)。煽り文は「◎文学作品を数値化して評価する初めての試み ―その基準と方法―」。第一章が「曹丕「典論論文」の文章」と三国関連。第二章の「陸機「文賦」の文章」もそうかな。

前述の書籍ページより下記に目次を引用する。

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まえがき

第一章 曹丕「典論論文」の文章
 一 「典論論文」研究史 
 二 困難な主題把握  
 三 政治的意図
 四 論旨の矛盾     
 五 採録時の添削   
 六 友情物語への改編

第二章 陸機「文賦」の文章
 一 「文賦」の評価   
 二 満腔の自信    
 三 豊麗な語彙
 四 「対偶+比喩」表現 
 五 うるわしい自然  
 六 儒道の使いわけ
 七 断章取義ふう典故  
 八 意図的な楽観主義

第三章 沈約「宋書謝霊運伝論」の文章
 一 文学ジャンルとしての史論
 二 「謝霊運伝論」の評価
 三 意図的な名実不一致
 四 文学史的記述の価値
 五 陸賦・范書との関係 
 六 硬質の美     
 七 清弁の行文

第四章 劉勰「文心雕龍序志」の文章
 一 駢散の兼行     
 二 行文のくどさ   
 三 渋阻なる多し 
 四 行文の難解さ
 五 律儀な叙しかた   
 六 典故の混乱    
 七 推敲不足   
 八 おおいなる実験

第五章 裴子野「雕虫論」の文章
 一 「雕虫論」研究史  
 二 『宋略』の執筆  
 三 美文への志向 
 四 地味な語彙
 五 生呑活剥の典故   
 六 「喩虜檄文」の文章
 七 文学復古派での位置

第六章 鍾嶸「詩品序」の文章
 一 破格な調子     
 二 希薄な対偶意欲  
 三 ぞんざいな典故利用
 四 杜撰な措辞     
 五 個性的な表現   
 六 散在する不具合
 七 粗削りの魅力

第七章 蕭統「文選序」の文章
 一 「文選序」研究史  
 二 対偶への配慮   
 三 論理としての比喩
 四 中庸の語彙     
 五 折衷志向     
 六 序文代作説   
 七 温雅な人がら

第八章 蕭綱「与湘東王書」の文章
 一 「与湘東王書」の執筆
 二 姚思廉の誤解   
 三 艶詩との関係
 四 不用意な対偶    
 五 文壇の現場報告  
 六 好悪の情    
 七 きかんぼう

第九章 徐陵「玉台新詠序」の文章
 一 卓抜した修辞    
 二 才色兼備の麗人  
 三 謙虚な姿勢
 四 幸福な一致     
 五 麗人編纂説    
 六 仮構の玉台

第十章 李諤「上隋高帝革文華書」の文章
 一 美文による官人登用 
 二 篤実な対偶研究  
 三 硬軟語彙の使いわけ
 四 実務的文章の改革  
 五 文学と政治の相関

附篇一 太安万侶「古事記序」の文章
 一 絢爛の文      
 二 非美文ふう表現  
 三 和習的表現
 四 和習おおき報告書  
 五 過剰な擁護

附篇二 「懐風藻序」の文章
 一 積極的な対偶意欲  
 二 洗練された句法  
 三 純文学志向
 四 感傷性       
 五 追慕の情

結語 六朝文の評価
 一 文章技術からの評価 
 二 優劣の実際    
 三 評価基準の構築
 四 評価の指標                         

あとがき/索 引
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

※新規関連記事 メモ:日本の「三国志演義」翻案作品における作画資料としての「三国演義連環画」(2017年6月24日)

※新規関連記事 送別の贈りもの : 魏晋南朝詩における送別の贈答(中國中世文學研究 第70号 2017年9月25日)

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