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・株式会社汲古書院 古典・学術図書出版
http://www.kyuko.asia/
・六朝文評価の研究
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上記サイトの上記書籍ページにあるように汲古書院より2017年1月27日に福井佳夫『六朝文評価の研究』(ISBN9784762965791)が出版されたという。15000円(税別)。煽り文は「◎文学作品を数値化して評価する初めての試み ―その基準と方法―」。第一章が「曹丕「典論論文」の文章」と三国関連。第二章の「陸機「文賦」の文章」もそうかな。
前述の書籍ページより下記に目次を引用する。
━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まえがき
第一章 曹丕「典論論文」の文章
一 「典論論文」研究史
二 困難な主題把握
三 政治的意図
四 論旨の矛盾
五 採録時の添削
六 友情物語への改編
第二章 陸機「文賦」の文章
一 「文賦」の評価
二 満腔の自信
三 豊麗な語彙
四 「対偶+比喩」表現
五 うるわしい自然
六 儒道の使いわけ
七 断章取義ふう典故
八 意図的な楽観主義
第三章 沈約「宋書謝霊運伝論」の文章
一 文学ジャンルとしての史論
二 「謝霊運伝論」の評価
三 意図的な名実不一致
四 文学史的記述の価値
五 陸賦・范書との関係
六 硬質の美
七 清弁の行文
第四章 劉勰「文心雕龍序志」の文章
一 駢散の兼行
二 行文のくどさ
三 渋阻なる多し
四 行文の難解さ
五 律儀な叙しかた
六 典故の混乱
七 推敲不足
八 おおいなる実験
第五章 裴子野「雕虫論」の文章
一 「雕虫論」研究史
二 『宋略』の執筆
三 美文への志向
四 地味な語彙
五 生呑活剥の典故
六 「喩虜檄文」の文章
七 文学復古派での位置
第六章 鍾嶸「詩品序」の文章
一 破格な調子
二 希薄な対偶意欲
三 ぞんざいな典故利用
四 杜撰な措辞
五 個性的な表現
六 散在する不具合
七 粗削りの魅力
第七章 蕭統「文選序」の文章
一 「文選序」研究史
二 対偶への配慮
三 論理としての比喩
四 中庸の語彙
五 折衷志向
六 序文代作説
七 温雅な人がら
第八章 蕭綱「与湘東王書」の文章
一 「与湘東王書」の執筆
二 姚思廉の誤解
三 艶詩との関係
四 不用意な対偶
五 文壇の現場報告
六 好悪の情
七 きかんぼう
第九章 徐陵「玉台新詠序」の文章
一 卓抜した修辞
二 才色兼備の麗人
三 謙虚な姿勢
四 幸福な一致
五 麗人編纂説
六 仮構の玉台
第十章 李諤「上隋高帝革文華書」の文章
一 美文による官人登用
二 篤実な対偶研究
三 硬軟語彙の使いわけ
四 実務的文章の改革
五 文学と政治の相関
附篇一 太安万侶「古事記序」の文章
一 絢爛の文
二 非美文ふう表現
三 和習的表現
四 和習おおき報告書
五 過剰な擁護
附篇二 「懐風藻序」の文章
一 積極的な対偶意欲
二 洗練された句法
三 純文学志向
四 感傷性
五 追慕の情
結語 六朝文の評価
一 文章技術からの評価
二 優劣の実際
三 評価基準の構築
四 評価の指標
あとがき/索 引
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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