序 章
第一部 元曲について
第一章 元代に何が起こったのか
〔北宋の状況/南宋の状況/金の状況/モンゴル期の状況/元代の状況/明代前期・中期の状況〕
第二章 「元曲」考(一)――散曲について――
〔元代散曲の何を問題とすべきか/「曲」の二面性/散曲作家の二類型/散曲制作の場と作家の姿勢/後期の散曲作家/「元曲」とは〕
第三章 「元曲」考(二)――雑劇について――
〔元雑劇の謎/雑劇の演じ手/雑劇の成立過程/妓女と雑劇/散曲を踏まえた雑劇/演じ手が持つ演劇的効果/元雑劇を生んだもの〕
第二部 『三国志演義』『水滸伝』と戯曲
第四章 三国志物語の原型について――演劇からの視点――
〔呂布の金冠/孫堅の赤幘/糜夫人の死/龐統の死/藝能と小説〕
第五章 梁山泊物語の成立について――『水滸伝』成立前史――
〔初期の梁山泊物語/南宋臨安の梁山泊物語/楊志と梁中書の謎/南宋における梁山泊物語/北方における梁山泊物語(1)――梁山泊物雑劇の作者――/金・元期北方における梁山泊物語(2)――梁山泊物雑劇の内容――/「太行山梁山泊」の謎/『水滸傳』原型の成立〕
第六章 『寶劍記』と『水滸傳』――林冲物語の成立について――
〔『寶劍記』と『水滸傳』/林冲の謎/『寶劍記』の謎/『寶劍記』の原作者たち/原『寶劍記』の成立年代/『寶劍記』と明代の時事/林冲物語の誕生/現行『水滸伝』の成立時期〕
第三部 明清期における戯曲と小説
第七章 読み物の誕生――初期演劇テキストの刊行要因について――
〔二種類の「元刊雑劇」/雑劇『嬌紅記』の謎/『嬌紅記』を継ぐものたち/「白話文学」というジャンル〕
第八章 明代戯曲刊本の挿絵について
〔最初期の戯曲刊行物/明代初期の戯曲刊行物――戯曲刊本挿絵の誕生――/南京における戯曲刊行物の挿絵――読み物としての演劇テキスト――/杭州における戯曲刊行物の挿絵――高級知識人の読者への参入――/建陽における戯曲刊行物の挿絵――実用書の流れの中で/挿絵を規定するもの〕
第九章 『麒麟閣』について――隋唐物語と演劇――
〔『麒麟閣』の謎/『麒麟閣』の矛盾/李玉作『麒麟閣』の復元と現『麒麟閣』の成立過程/『麒麟閣』と隋唐物語〕
第十章 楊家将物語と演劇の関わり
〔元明の楊家将物演劇作品/なぜ楊家将物の雑劇が存在するのか/元雑劇の内容/明宮廷の楊家将雑劇〕
第十一章 『平妖伝』成立考
〔四十回本に関する問題――「叙」の日付の謎を巡って――/二十回本に関する問題/『平妖伝』の成立過程〕
終 章
あとがき/索 引
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
サイト管理者はコメントに関する責任を負いません。