
三国志についてあれこれ触れていると気になってくるのは当時の服装や建物や農具・武具などの生活文化に関することだ。特に三国志は後世、創作のモチーフになることが多く、風俗の描像は三国志の時代よりその創作された時代の影響をより多く受けている印象がある。それは例えば、描像の様式の違いはあるが、後漢や西晋の画像石に描かれている人々と今、三国志漫画やゲームで描かれている人々を比べれば明らかだ。
そのため、当時のことがわかる画像資料をあれこれ探している。
http://cte.main.jp/c-board.cgi?cmd=ntr&tree=62
そんな中、最近、ネット上で役立ちそうな本を見かけた。
題名 「図説 中国文明史」
第五巻 魏晋南北朝・融合する文明
劉[火韋](りゅうい)/編 稲畑耕一郎/監修
出版年月 2005年11月中旬(隔月刊行、第二回配本)
ISBN 4-422-20256-1
出版社 図書出版 創元社
・「図書出版 創元社」のサイト
http://www.sogensha.co.jp/index.html
この本を知ったのが下記サイト二つ
・古代中国のあれこれ雑記
http://blog.so-net.ne.jp/ancient-china/
・「図説中国文明史 」
http://blog.so-net.ne.jp/ancient-china/2005-10-14-1
※今、ここにアクセスするとページやサイトが存在しない。単にメンテナンス中かあるいは削除したのか…。仕方なくgoogleのキャッシュを参考にした。
・Die Dunkle Seite
http://motch.cside.com/dds/
・「気になる本&展覧会」
http://motch.cside.com/dds/diary/051024.htm
前者、「古代中国のあれこれ雑記」で知ったんだけど、この「図説 中国文明史」は中国書の「中国文明伝真」を翻訳したものとのことだ。元の本は大学の研究室においてあって、前者サイト管理人も良書だと書かれていたので、期待はずれってことはなさそうかな。
それにしても「中国古代の生活史」は持っているけど「漢代の文物」にはまだ目を通していないな。図書館から一度、借りて来ないと
※追記
三国志(1952)、三国志物語(1959)、伊藤幾久造/絵
※追記
北京大学版 中国の文明 3(2015年7月25日)
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リンク:木鹿大王攷(中国古籍文化研究 稲畑耕一郎教授退休記念論集 2018年3月)
サイト管理者はコメントに関する責任を負いません。
秦漢の巻を読んだ人の話によるとイメージ図や解説文にあまりソースが明示されておらず、かなり大胆にかかれているといった印象を受けたそうです(汗)
拙サイトをご覧頂いていたようでありがとうございます。
イメージ図は元のデータ(中国で出た専門的な報告書や論文)はあるものの、中国語版でも出典は書いてないですね。解説文は言われるように「概説」的です。それでもいままでこうした類のものがあまりなかったこともあり、また最新の考古学の成果を受けている点から、良書だと思っています。
「古代中国のあれこれ雑記」は実は削除されてしまいました(笑)
再登録申請をしたら、今度はそのURLは使用済みだから申請できんと言われ・・・。月ごとにIDやURL管理をしているそうで、また12月になったら申請するつもりです。
『漢代の文物』は見ればびっくりすると思います。冠や車や衣服などの出土品を文献に見える何であるかを同定したものです。30年も前のもので、訂正やそれ以来の考古発見が含まれておらず、問題ももちろんあります。でも三国の服装や建物や農具・武具・・・など生活文化に関することを対象にしたどんな類書より現状では詳しいですから^^; 中国でそれをまねた(だろう)『漢代物質文化資料図説』が出るくらいです。
あのブログ、辞典の話などを興味深く拝見していました。たどり着いた時、後でじっくり読もうと思っていて、次、見に行ったら、なくなっていたんでビックリしました。そうですか、そんないきさつがあるんですね。ご復活を楽しみにしております。
秦漢の巻は本屋で平積みになってまして、とりあえず立ち読みしてきました。写真が小さいのが残念ですが、「中国 美の十字路展 ~大唐文明への道~」で見かけた新疆ウイグル自治区博物館所蔵の羊毛製「人頭馬身・武人図毛織物」や緑釉陶の楼閣の写真があって豊富な内容だなといった印象を受けました。値段も値段ですし買おうかどうかまよってたんですが、とりあえず魏晋南北朝の本が出てからそれと見比べても遅くはないな、と思いその場を後にしました。確かに他にこういった本は見かけないですね。
「漢代の文物」はあまり売っているのを見かけない残念です。図書館から借りるのを楽しみにしてます。