時局による言論の制約、マルクス主義の流行、はたまた所属学会への配慮や、恩師・先輩への気遣いなど煩わしい人間関係……。
資料と向き合い、ひたすら真理を追究していると思われがちな人文学の研究者たちも、知らず知らずに社会のさまざまなものに拘束されている。
そんな学者たちの息苦しさの歴史を、科学史的に明らかにしようと企画された国際日本文化研究センターの共同研究「人文諸学の科学史的研究」の成果。
あなたもしばられていませんか?
■担当編集者より■
本書の内容、魅力の紹介については、編者の井上先生の「まえがき」をお読みいただければ知っていただけると思います(小社HPで公開しています)。
わたしからは本書を手にしないとわからない、ささやかな楽しみ方をお伝えします。
本書の執筆者紹介は、共同論集にしてはめずらしく、全員が顔写真つきで紹介されています。文章の印象と顔の印象が一致する人、しない人を、確認しながら読むことができます(そんなことをする必要はないですが)。そして、並び順は生年順。年功序列の慣習にしばられた並べ方にしました。生年が書かれている執筆者紹介はめずらしくありませんが、いざ順番に並べてみると、妙に納得したり、意外だったりするのはなぜでしょうか。
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