「プリンセスGOLD」で連載されている長池とも子先生/箸「三国志烈伝 破龍」の3巻(プリンセス・コミックス 秋田書店)が2006年7月14日に発売された。
・長池とも子先生のサイト「三国茶屋」
http://homepage2.nifty.com/nagaiketomoko/
・2006年1月16日「三国志烈伝 破龍」2巻発売
http://cte.main.jp/newsch/article.php/272
ラインナップは次のようになっている。
第七話 桃園結義 ('06年プリンセスGOLD3+4月号)
第八話 両雄の邂逅 ('06年プリンセスGOLD5月号)
第九話 盲夏侯 ('06年プリンセスGOLD6月号)
第十話 美女連環 ('06年プリンセスGOLD2月号)
それで今回はすごくコンセプチャル!
表紙が曹操と劉備の絵で第七話、第八話が劉備中心、そして第九話、第十話が曹操中心。
1巻、2巻が短編集という装いだったのに対し、今回は伝統的三国創作の順序通り、桃園結義→黄巾退治→虎牢関の戦い→貂蝉の美女連関って流れ。こう書くと誤解されそうだけど、もちろんトレースした感じじゃなく、それぞれテーマがあって面白い。掲載号を見ると順序通りではないので、コンセプトにのっとって話数を決めていることがわかる。
それにしても少女マンガで桃園結義は初めてじゃないのかな、ってひそかに思っているんだけど、どうでしょ。
というわけであまりネタバレしない程度にコメントを少々。
・第七話 桃園結義
やっぱり表題から連想されるように劉備、関羽、張飛がばっちりでてくるけど、それじゃ少女マンガ誌に載せるのは厳しいのかな。オリキャラの紅霞(女性)が出ている。これは吉川三国志でいうところの芙蓉の役割を担うのかな? 劉備が剣や鎧を重く感じている描写が臨場感があって好き。
・第八話 両雄の邂逅
表題通り黄巾討伐時の劉備と曹操の邂逅。暖の劉備に対し冷の曹操が面白い。やっぱりこの作品の曹操が出てくるとストーリーが引き立つねぇ。単なる合戦話にしないところが好感を持てる。
・第九話 盲夏侯
虎牢関の戦い中心。袁紹の金髪長髪(といってもこれは私の主観。ただベタやトーンが長髪に塗っていないだけ)の容姿がおもしろいなぁ。そしてそれに似合う性格。呂布はすごく強肩……じゃなくて無類の強さを見せる。夏侯惇視点のコマ割になるところが好き。
・第十話 美女連環
この巻でこの話が一番おもしろかった。曹操が貂蝉の仕掛け人ってあたりで三国志ファンとしてはどうなるかと思ったけど、ふたを開けてみるとすごく面白く仕上がっていた。貂蝉、卞夫人、曹操のやりとりが面白い。人物と人物のせめぎ合い。先がどうなるかと引き込まれた。
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関張って描き難いんだろうなって気はします。
劉備はホレ、主役補正(?)でいくらでもアレできそうですけど。
ヒゲ・マッチョって難しそうですし。
以上未見者の身勝手な偏見でした。
>>剣や鎧を重く感じている描写
確かにそういう目線ってなかなかないですよね。
半ば神話であり、既にして強いというのが三国志の武将達ですから。
髭なしで逃げるようなことはせずちゃんと関羽は顎髭と口ひげがありますし、張飛は無精ひげがちょろっとありました(笑)
でも描くのは良いんですが、まわりと整合性がとれるかどうかは別問題ですね。
私の目からみると、結構、違和感ありませんでしたよ。なので関羽は少し綺麗系ですかね(汗)
ターゲットになっている人から見て違和感がないかどうかは謎です。
そもそも三国志系を知らない人が見て、すんなり入れるかどうか…
あ、劉備は主役になると不殺だったり女だったり倭人に入れ替えられたり商人だったりたいへんですね(笑)