今回はいつにも増して前置きが長い。
記録を見返すと、私は昨年、
2008年10月15日に「クラウド・コンピューティング」という言葉をTV番組『クローズアップ現代』の「新情報革命“クラウド”の衝撃」の回で知っているはずなんだけど、その時はまったく理解できずに居た。
・クローズアップ現代 NHK
http://www.nhk.or.jp/gendai/
ところが同じNHKでも、今年、2009年11月14日に放送があった『NHK経済ワイドvision e』の特集「広がるクラウドコンピューティング」を見ると、何となく理解できるようになった。
・NHK経済ワイドvision e
http://www.nhk.or.jp/visione/
つまりはソフトウェアやアプリケーションそのものを従来のようにローカル(つまりパソコン等)に置いておくのではなく、団体から提供されネットのサーバーに置かれているというもの。上記の公式サイトの「これまでの放送内容」を見て貰うと判るんだけど、番組では特別な技術ではなくすでに浸透しつつあると紹介され、その広義な例としてウェブメールやSNSが取り上げられていた。
なるほど、確かWEBメールはサーバー上にソフトウェアがあるし、私自身も十年ぐらい前は、自宅と本業の場とのデータ交換やどの端末からも繋げられるエディタ代わりにフリーのウェブメールを使っていたから実感として解りやすいし、浸透と言う面ではSNSの各機能(日記、コミュニティ、アプリ)が使われていることを念頭に置けば理解しやすい。例えば、下記関連記事にあるSNSのコスプレイヤーズアーカイブもクラウド型の情報発信システムとすれば解しやすい。
※関連記事
コスプレイヤーズアーカイブ(SNS)
それに私自身は今年6月の「勝手に「三国志検定」おべんきょう会in東京」の企画に際し、「Google ドキュメント」のスプレッドシート(つまり表計算ソフト)を介して遠方から企画についての共同作業をしていた。
・Google ドキュメント
http://docs.google.com/
※関連記事
勝手に「三国志検定」おべんきょう会in東京(2009年6月20日)
以上のことから、私が感じるクラウド・コンピューティングのメリットとしては、ネットの端末があればどこからでもモバイルからでも作業できること、元々、ネットと繋いでいる状態なので、情報共有や情報交換が容易であるなど共同作業に適していることが挙げられる。何よりもユーザーに使用方法等、その技術について理解を強いる側面がなく、知らない内に浸透できうるのが最大のメリットのような気がする。
それでここからようやく本題なわけなんだけど、最近の世の流れとしてこのクラウド型へ移る方向があって、それに伴い当然、営利団体によるシェア争いが生じてきている。素人目に見て先に少し触れたGoogleによるクラウド型の開発はその典型例なんだろう。
おそらくその開発の一環なんだろうけど、下記リンク先のようにGoogleより2009年12月3日に「Google 日本語入力」が公開されたという。
・Google IME
http://ime.google.com
上記リンク先から辿ったページから下記へ引用するように
━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
豊富な語彙
Web で使われている膨大な用語をカバーしています。
優れたサジェスト
数文字入力するだけで候補を表示します。
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
と言うのが特長であり、ダウンロード後はネットに繋がなくとも使えるが、そのベースはクラウド型の日本語入力システムなんだろう。
上記引用した二つの特長について、やはり新技術に敏感なサイト管理人により早速、それぞれ試されていた。それが下記ブログ記事の三例となる。もちろん「三国志ニュース」で取り上げるのだから、いずれもどこかしら「三国志」と関連している。
・枕流亭ブログ
http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/
・「Google 日本語入力」を試してみた(中国史篇) (※上記ブログ記事)
http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/20091204/p1
・宣和堂異時
http://sengna.com/
・Google日本語入力 (※上記ブログ記事)
http://sengna.com/2009/12/05/googlejapanie/
・火間虫入道 -信長の野望 蒐集者の庭-
http://hima.que.ne.jp/
・火間虫入道-2009/12/07 (月)- (※上記ブログ記事)
http://hima.que.ne.jp/logcp/log200912a.shtml#20091207
私自身はまだ試していないけど、あれこれプレスサイトを見て回ると、まだ校正機能は実装されてないらしい(結果的に上記の二つの特長がそれをカバーしてそうなんだけど)。つまり世に浸透している誤用が訂正されず使われる危険性が残っているとのこと。
Googleというと、ウェブ検索の検索結果と共に「もしかして」と表示される「スペルチェック」機能があるので、技術的には容易に校正機能を導入できるのだろう。やはり軽さ優先なんだろうか
※参照リンク
・特殊な検索機能 キーワード候補
http://www.google.com/intl/ja/help/features.html#keyword
下記、関連記事にあるように、私は一時期、大量に検索語句(Google的に言うと「検索キーワード」)を目を通してきたことがあり、誤った検索語句の入力が情報入手にとって著しく非効率であることを知っている。
※関連記事
三国志学会 第四回大会ノート1
そう言った非効率を無くすという意味でGoogleの「スペルチェック」機能に注目している。「三国志」関連で言うと、それが「夏候惇」、「羅漢中」、「コーエイ」、「廬植」など誤変換の根絶へ繋がるなら歓迎だ(ちなみに検索対策に書くが、正しくは順に夏侯惇、羅貫中、コーエー、盧植)。できれば、根本から間違っているケース、「上海 三国志城」、「泣いて馬謖の首を切る」、「関羽と劉邦」、「ガンプラ三国志」なども校正されると良いんだけど(正しくは順に、無錫三国城、泣いて馬謖を斬る、項羽と劉邦、BB戦士三国伝)。
※関連記事
正誤表
※1月19日追記。知人に、やむを得ず「Google 日本語入力」を導入し、レポートを書いている人がいたんだけど、その人の話によると、余計な変換候補が出てきて、「ウザい」という初使用の印象を持ったとのことで、「衆愚変換」と名付けていた。ここらへん改良されると良いね。
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