ユリイカ2019年6月号 特集=「三国志」の世界(2019年5月27日発売)


※前の記事 劉備 三国志 随一の徳望をもつ男(1990年11月30日発行)

 2019年5月27日月曜日は青土社の『ユリイカ』2019年6月号「特集=「三国志」の世界」の発売日だ。定価1400円。

・青土社
http://www.seidosha.co.jp/

・ユリイカ2019年6月号 特集=「三国志」の世界
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3303

※関連記事
 メモ:神怪ワールドを堪能させる『西遊記』(中)(2017年9月10日)
 『三国志演義』と『西遊記』(ユリイカ1998年8月)
 諏訪緑(絵と文) 諸葛孔明の食生活(ユリイカ2003年1月号)

 まず上記のページから下記へ内容紹介文と目次を引用する。

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

特別展「三国志」7月9日~開催!!
「正史」とも異なる、発掘された「三国志」が日本に訪れる。大きなニュースとなった曹操の陵墓(曹操高墓)の発見(埋葬品も特別展「三国志」には展示される)は「三国志」を強く現実に引きつけた、歴史とフィクションの境界を問うこれまでの「正史」と『三国志演義』の対比から、史実との照応を超えて、いま新たに「三国志」を読みなおす。

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【目次】

■私が出会った人々*42
故旧哀傷・宗左近 / 中村 稔

■詩
雨とランプ / 久石ソナ

 

特集*「三国志」の世界

 

■徹底討議
世界認識としての「三国志」 / 金文京 福嶋亮大

■「三国志」列伝
諸葛亮の思想と『春秋左氏伝』 / 渡邉義浩
曹操の戦いとかれの兵法 / 石井 仁
関羽の知られざる物語――「関帝聖蹟図」を読む / 伊藤晋太郎
呂布 「最強」への道程 / 竹内真彦

■歴史的事実としての「三国志」
花の色は / 江森 備
志から見える三国志の世界 / 幾喜三月
考古遺物が切り開く三国志の新時代 / 市元 塁
陳寿と習鑿歯――ある皇帝の死と歴史記述 / 田中靖彦
諸葛亮孔明の月俸と財産 / 柿沼陽平

■『三国志演義』の諸相
ただのオタクの「三国志」 / カレー沢薫
ジェンダーの視座から見た貂蟬の描かれ方 / 仙石知子
黄蓋の武器と生死に見る『三国志演義』の形成・発展史 / 上原究一
語り物と芝居のなかの「三国志」 / 後藤裕也
正史『三国志』と『三国志演義』の物語叙述について / 橋本陽介

■インタビュー
「叫べ、董卓討つべし! 」――天下三分系電子音楽家の計 / おもしろ三国志(聞き手=金田淳子)

■マンガ
三国志のれきしのれきし / 末弘
豊かで奥深い世界 / 杜康潤

■「三国志」は再話されつづける
SF三国志演義 / 立原透耶
流れよわが涙、と孔明が言ったような話 / 三方行成
明示娯楽物語と孔明 / 山下泰平
昭和の終わりの三国志ブーム――マンガ読者を中心に / 清岡美津夫
他にすることはないのですか――一九八五年の『三國志』 / 山本貴光
三国志映画の理想化された「中国」のイメージとセクシュアリティの表象――『定軍山』から『レッドクリフ』まで / 雑賀広海

■「三国志」の歩きかた
新しいファンのための「三国志」案内 / 袴田郁一


■今月の作品
白水ま衣・ムラサキ・高須賀真之・古屋朋・Resu / 選=水無田気流

■われ発見せり
実践的な哲学 / 渡辺一暁

━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 それで全部の小見出しを列挙すると便利そうだけど、費用対効果が合わないので、拙論pp.181-190「昭和の終わりの三国志ブーム――マンガ読者を中心に」の小見出しだけでも。

181 昭和の三国志マンガ
185 マンガ読者からみた昭和の終わりの三国志ブーム
190 結びにかえて
190 註

 あとはツイートのコピペで箇条書きに紹介。

・ウェブページの更新で前回まで執筆者の並んだのにはなかった目次のうち「「三国志」列伝」には「そうきたか!」と唸るね。三国志学会でも重鎮の四方に三国の各一人物が割り振られた構成には驚き。渡邉義浩先生、石井仁先生、伊藤晋太郎先生、竹内真彦先生。中身もさることながら、執筆者特権(?)として事前に執筆予定者を知っているところから見てて、最終的にすごくワクワクする目次、というか並び(構成)になってますし、そんな中で三月さんの文は歴史枠にはいったのか、とあれこれ楽しい。

※関連記事 狩野直禎先生米寿記念 三国志論集(2016年9月10日)

・「曹操の戦いとかれの兵法 / 石井 仁」。曹操にかこつけて軍事のことを書いていらっしゃると勝手に解釈したんだけど(笑)、いや、とても興味深い。歩戦令とか三国志シンポジウムを思い出した。

※関連記事 2005年7月31日「三国志シンポジウム」雑感3

・「呂布 「最強」への道程 / 竹内真彦」。p70「(そして、この「繰り返し読む」という行為を読者がせずにはいられない、というのが正史の魅力の源泉であるように思う)」のに妙に納得した。

・「花の色は / 江森 備」そしてまさかの『私説三国志 天の華・地の風』の江森備先生のご執筆!拙論でも引用したけど『活字倶楽部』2007年秋号以来の印象があるね。(拝読後)かなりガッツリ書かれていてビックリした。かつくらの時より詳しくないか?後々、貴重な史料になりそう。

※関連記事 筆記インタビュー 江森備(活字倶楽部2007年秋号 10月25日発売)

・「志から見える三国志の世界 / 幾喜三月」(拝読前)タイトルからだとどうかわかんないけど、「幾喜三月らしい」とのことで楽しみ!

※関連記事 はじめての即位 別冊(封禅)(2018年12月29日)

・「考古遺物が切り開く三国志の新時代 / 市元 塁」は特別展「三国志」の主任研究員の方だよ、ちなみに。三栄『時空旅人』2019年7月号(2019年05月25日発売)「リアル三国志 ~物語を超える真実~」(※後日記事にする予定)の表紙は特別展「三国志」出展の関羽像だし、主任研究員の市元塁氏が執筆されているし発売日が近いし、なんだか姉妹誌みたくなっている(笑

※関連記事 特別展 三国志(東京2019年7月9日-9月16日、福岡2019年10月1日-2020年1月5日)

・「陳寿と習鑿歯――ある皇帝の死と歴史記述 / 田中靖彦」『三国志』といえば兎角中身のみに注目されがちだけど撰者もってことで「メイキング・オブ・『三国志』」的なのを期待してよいかな?楽しみ。

※関連記事 コニービデオ株式会社破産手続開始(2014年7月9日)

・「ジェンダーの視座から見た貂蟬の描かれ方 / 仙石知子」。誌上で関り合いはないだろうけど、ジェンダー研究の別文脈で結果的に金田淳子先生 と同じ雑誌内ってのは興味深い邂逅。

※関連記事
 三國志研究第十三号(2018年9月15日)
 オタク女子文化研究所 第4回(2012年1月25日20時)

・(拝読後)『三國志研究』第十三号の時は私の読み間違いかと思ったけど。連載中の横山光輝先生のインタビューを間に受けた?私ので最終回のを書いてるからいいか。

※関連記事 三國志研究第十三号(2018年9月15日)

・「黄蓋の武器と生死に見る『三国志演義』の形成・発展史 / 上原究一」 三国志ファンの間で話題になった「丈八蛇矛の曲がりばな―張飛像形成過程続考」『三國志研究』三国志学会第七号2011年9月のころから(一方的に)お世話になってます!なので黄蓋の武器も楽しみ!(拝読後)表題の武器についても期待通りとても興味深いが何よりそれを軸に『三国志演義』版本のレクチャーを受けているようでとてもありがたい。

※関連記事 三國志研究第七号(2012年9月1日)

・「正史『三国志』と『三国志演義』の物語叙述について / 橋本陽介」にて。三国ものでよく見かけるツッコミが含まれてあっても「物語現在的語り」てな切り口がとても新鮮で、この号の多角的なところが象徴されてあると勝手に思ってしまう。ところで「匕」は落とす前に消えた?

※関連記事 リンク:模範解答でいいのか(ニュースな史点2012/4/30の記事)

・「「叫べ、董卓討つべし! 」――天下三分系電子音楽家の計 / おもしろ三国志(聞き手=金田淳子)」それとおもしろ三国志さんに金田淳子先生!真夜中のニャーゴじゃないですか!(拝読後)おも三のヒストリーは我ら三国志ファンのでもあるか、「三国志の宴」、なつかし! 冷めるのも、そんなのレッドクリフのときに経験済み、って感想が(笑

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 真夜中のニャーゴ 諸葛亮(孔明)命日まつり(新暦基準)(2016年9月23日)
 赤兎馬Presents「三国志の宴2」第2部

・「三国志のれきしのれきし / 末弘」「豊かで奥深い世界 / 杜康潤」なんとマンガが2本!諏訪緑(絵と文) 「諸葛孔明の食生活」(『ユリイカ』2003年1月号)の時と比べ隔世感の前に高文脈で書くとアスキーと光栄の遺伝子な感じ

※関連記事 諏訪緑(絵と文) 諸葛孔明の食生活(ユリイカ2003年1月号)

・「明示娯楽物語と孔明 / 山下泰平」やっぱり「明示」は「明治」の誤字で(※後日訂正されていた)、雑誌の構成的にそうだよな、と。こちらも時代の空気感が楽しい。受容史。

・「昭和の終わりの三国志ブーム――マンガ読者を中心に / 清岡美津夫」。論文化できずにいた2016年の日本マンガ学会大会口頭発表分を後半入れ込めたのでよかった。あと大型連休中、列車の中と神戸のブックカフェCha-ngokushi(ちゃんごくし)での執筆も良い思い出、楽しんだ。

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 【国会図書館への一応徒歩圏内】赤坂見附駅近くスタバはノマドに超機能的~三国志ニュース(第3,917回)赤坂見附店(2016年6月25日)
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・「他にすることはないのですか――一九八五年の『三國志』 / 山本貴光」(拝読前)タイトルだけ見ると清岡の分は時代がかぶってる気もするが(笑)、多分、マンガとゲームですみ分けられている。(拝読後)足掛け四日の旅から帰宅!『ユリイカ』6月号が届いてた。拙稿を確認しようとぱらぱらめくると「他にすることはないのですか」の方が絵的に面白そうだし、実際、文も楽しい。そもそも清岡のは誰向け?誰が楽しめるの?って話やし。

・「三国志映画の理想化された「中国」のイメージとセクシュアリティの表象――『定軍山』から『レッドクリフ』まで / 雑賀広海」映画『定軍山』のことは昨年、論文にいれこんだのだけど、そこから語られる三国映画史ってのには興味を抱かざるを得ない。(拝読後)p207「本作は三国志の基底にあった人と人とをつなぐ紐帯としての「義」を徹底して無効化し、これを性愛に置き換えている。」は東園子『宝塚・やおい、愛の読み替え』のコードの話を思い出すね。

※関連記事
 見て読む中国 京劇の世界(2006年6月20日)
 金田淳子「三国志 左慈(さじ)か★華佗(かだ)かまつり」(2016年10月28日)br>
・「新しいファンのための「三国志」案内 / 袴田郁一」にてマンガでは『蒼天航路』と『諸葛孔明 時の地平線』がとりあげられてた。

※関連記事 三國志研究第十三号(2018年9月15日)

・6月2日ぐらいに清岡による『ユリイカ』6月号中の曹操登場ページ紹介してた。『蒼天航路』が素敵に紹介されてる「新しいファンのための「三国志」案内 / 袴田郁一」とかまるっと曹操の「曹操の戦いとかれの兵法 / 石井 仁」だとか。「昭和の終わりの三国志ブーム――マンガ読者を中心に / 清岡美津夫」が菅大作『三国志』(1953)の曹操画像引用したとか。それってたまたまだけど日本マンガ学会第19回大会の要旨で引用した、同作品の曹操が王になって白文字で「王」と書かれた胴を身につけている画像と対になってんだよね、王になる前に呂布討伐を漢帝に命じられる所。

・ツイッターで検索して見る限り、『ユリイカ』2019年6月号の売れ方ってのは多彩な執筆者の名前の一人ないし複数人目当てに購入して、ってパターンが多く、中にはそこから知らない人の論考なりエッセイなり読むという横展開もあって興味深い。なので私の分が読まれるのは「そういえば昔、こんな雑誌買ったなぁ」てな感じで発売から平均5,6年後じゃないか、もしくは読まれずにそのままという自虐的オチ(笑

 5月28日火曜日、結果的に4時半起床。ラジオCha-ngokushi(ちゃんごくし)第100回 2019.5.27配信を聴く。エピソード0的なことを聴けてよかった、100回、おめでとうございます!『三国志演義』第百回になぞらえてたんで、次は第百二十回で…って終わらないでくださいよ!版本によっては第二百四十回だ。

・ラジオCha-ngokushi(ちゃんごくし)第100回 2019.5.27配信
https://youtu.be/02VCdw3Is_0

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※新規関連記事 らじおちゃ100回記念!(2019年6月4日)

 5月29日水曜日。5時前おき。近頃日本マンガ学会大会のことがつぶやかれると思ったら、届いたよ、『日本マンガ学界 第19回大会 プログラム・発表要旨集』。

・日本マンガ学会第19回大会(熊本大学) | 日本マンガ学会
https://www.jsscc.net/convention/19

※関連記事 誰も知らない香港漫画の世界(名古屋2019年5月18日)

※新規関連記事 王欣太談鄭問(2018年7月4日)

 5月31日金曜日5時目覚まし時計。8時10分、三国志ニュースの記事「初心者にもわかる三国志 関羽の謎(千葉県千葉市2019年6月8日)」を書き上げる。21時21分。ドラマ「ロマンティックじゃない?」(原題:Isn't it Romantic?)を見終える。NETFLIXオリジナル。ロマコメの世界に紛れ込むちゃつ。

・ロマンティックじゃない? | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
https://www.netflix.com/title/80200642

※次の記事 曹MENはじめました(Cha-ngokushi2019年6月1日?)

※新規関連記事 メモ:「三国志演義」翻案マンガにおける「明光甲」考(2019年6月22日)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/4993