第32回 春の古書大即売会(京都古書研究会2014年5月1日-5日)

※目次的雑記
・メモ:大型連休での一周片道乗車券後半
http://cte.main.jp/sunshi/2014/0502.html

※三国関連の前の記事 プレ1 関プチ5 全国ツアー(2014年4月26日)

 上記記事にあるように、2014年4月26日土曜日に三国関連のプチオフ会に出て、27日日曜日に東から帰ってきて、中三日を挟んだ5月1日木曜日の午後、ようやくその日のdutyから解放され、京都市営地下鉄東西線の東山駅から、懐かしみつつ、小川沿いに北上し、みやこめっせ・京都市勧業館に15時前に到着する

・時代祭 (※個人サイトの2006年10月22日の雑記)
http://cte.main.jp/sunshi/2010/1002.html#22

※関連記事
 第31回 春の古書大即売会(京都古書研究会2013年5月1日-5日)
 第26回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会2013年8月11日-16日)
 第37回 秋の古本まつり(京都古書研究会2013年10月31日-11月4日)

※次回開催記事 第33回 春の古書大即売会(京都古書研究会2015年5月1日-5日)

 何かというと、上記関連記事や下記サイトにあるように京都古書研究会主催で毎年5月初頭、8月中旬、10月末11月初頭に、多くの古書店が参加する古書の即売会が開催され、今年は2014年5月1日木曜日から5日月曜日祝日まで、みやこめっせ・京都市勧業館1階第二展示場(左京区岡崎)にて京都古書研究会の「第32回 春の古書大即売会」が開催される。

・京都古書研究会
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/

・京都最大級の総合イベント・展示会場 みやこめっせ 京都市勧業館
http://www.miyakomesse.jp/


 清岡は大荷物を持っていたので、北の入口を入って、まず入って右の北壁沿いにある手荷物預り処で預ける。こういうサービスはとても有り難い。そしてメモとペンを持って、いつものようにエア・ブックハンティングの開始だ。
 一通り数えてみると今回は43店舗の参加。例年と同じく会計は南の端のところで、店舗別ではなくまとめて行う仕組みだ。
 北東からスタートで、順に店舗を回って、南北を何回も往復しメモをとっていた。店舗の各ブースは裏表がある本棚の島になっており、清岡のまわりかただと、ある店舗の裏表を全て見てから次の店舗に移るのではなく、まず同じ列の同じ面の店舗を見て回ってから、裏に回る方式だ。レポを書くときに時系列順に書くと見にくいので(および書きにくいので)、店舗順に並べ直す。

 まず気になったのが東の壁際にある、ふみ書房の飯塚朗『中国怪奇全集 1 神仙の巻』(角川書店1974年9月)だ。左慈は元より「呉王孫権と介象」とあったり、劉備がいたりと結構、三国関連の人物が居た。その右隣南隣の彙文堂には『漢書・後漢書・三国志列伝』(平凡社1968年)があって、興膳宏『六朝詩人群像』(あじあブックス、大修館書店2001年11月)、そして袁宏/撰、中林史朗・渡邉義浩/訳『後漢紀』(中国古典新書続編、明徳出版社1999年4月)とあった。



※新規関連記事 六朝詩人群像(2001年12月)

 ふみ書房の通路を挟んで向かい側、西隣の松宮書店では森川哲郎『乗取り三国志』(大陸書房1976年)とあったんだけど、ページをめくると現代を舞台にした小説のようで、三国と無関係だった。他には岩田一平『珍説奇説の邪馬台国』(講談社2000年4月)や長田夏樹『邪馬台国の言語』(学生社; 全面新稿版2010年9月)など邪馬台国関連があった。後者をめくると三国時代にどんな発音だったかもあって、もしかすると読んで面白いのでは?と思っていた。裏の西側には『別冊歴史読本 三国志群雄野望のデータファイル』があった。他には野村敏晴/編『幻術「三国志」』(新人物往来社1994年8月)、それから児童向けで駒田信二『三国志』(1986年)。後者をめくると、参考書のように赤線を引いてルビのように解説が書かれてあった。あと集英社の漫画の『卑弥呼―邪馬台国のなぞの女王』(集英社1988年3月、学習漫画 日本の伝記)が気になった。そんな資料の少ないので、一冊、描けるのか、と。めくると魏の皇帝だけでなく魚豢まで登場していた。そして同じ卑弥呼繋がりで『まんがで学習日本の歴史1 旧石器時代~飛鳥時代』(成美堂出版2002年8月5日)があった。



 京都・滋賀コーナーを除けば一番南東にある壁際の彙文堂の通路を挟んで、向かいにある古書ホップへ。やはり卑弥呼関連で奥野正男『邪馬台国の鏡―三角縁神獣鏡の謎を解く』(新人物往来社1982年10月)、中町子菊『明らかになった四国王朝 邪馬台国の全貌』(幻冬舎ルネッサンス2011年12月20日)、新妻利久『やまと邪馬台国』(新月社1967年)とプチ邪馬台国コーナーになっていた。



 そのさらに通路を挟んでの西側には中井書房があり、狩野直禎『「三国志」の世界 孔明と仲達』(清水新書009、清水書院1984年10月)があった。通路を挟んで北隣の文藝堂書店では『歴史読本』1982年3月号「中国の名将と名参謀」があり、そこに「劉備と孔明」があった。



 さらに北隣にはマキムラ書店があって、西面の棚には、『礼記』上(新釈漢文大系(27)、明治書院1971年4月)が三千円で売られていた。あと『文選』上下があったかな。それと原田大六『卑弥呼の墓』(六興出版1977年8月)があった。




 その列の北の端が竹岡書店で山手 樹一郎『隠密三国志』、飯塚朗『中国四千年の女たち』(時事通信社1983年9月)があった。前者は三国とは無関係、後者は蔡琰、貂蝉、甄后が居て、歴史にこだわっているようではないようだ。



 東側から三列目の北から三島目、南から二島目にお馴染みの紫陽書院があって、やはり三国関連書籍ばかりだった。渡辺精一『三国志人物事典』(講談社1989年8月7日)、金文京『三国志演義の世界』(東方選書、東方書店1993年11月) 、井波律子『キーワードで読む「三国志」』(潮出版社2011年2月1日)、狩野直禎『「三国志」の世界 孔明と仲達』(清水新書009、清水書院1984年10月)、阿部幸夫『三国志のすべてがわかる―駿馬・宝刀・武器・防具から探る英雄たちの戦略・戦術』(日本文芸社2008年3月)、渡邉義浩『図解雑学 三国志演義』(ナツメ社2006年12月) 、井波律子『三国志曼荼羅』(岩波現代文庫、岩波書店2007年5月16日)、黎波『中国文学館―詩経から巴金』(大修館書店1984年9月)、福原啓郎『西晉の武帝 司馬炎』(中国歴史人物選、白帝社1995年5月)、今泉恂之介『関羽伝』(新潮選書、新潮社2000年11月)、渡辺精一/監修『もう一度学びたい三国志』(西東社2005年11月)、易中天『三国志 素顔の英雄たち〈上〉』(冨山房インターナショナル2008年12月)、『中国の思想』刊行委員会『三国志全人名事典 (正史三国志英傑伝)』(徳間書店1994年11月)、瀬戸龍哉『三国志全人物事典』(G.B.2007年9月)、伴野朗『英傑たちの『三国志』 』(NHKライブラリー、日本放送出版協会2007年3月) 、小川環樹『三国志』8冊セット(岩波文庫)2100円と並ぶ。



 その北隣のあがたの森書房ではガラスケース内で大原民聲編『名数画譜』(南嶺舘蔵版、木版、文化7年)55000円が展示してあって、その展示頁が一炊庵「孫呉四将」の絵だった。中国風の甲冑を着た四人の人物で全身が納まるように描かれ(つまりフル・ショット)顔不詳で、二将が後ろ向き、特徴のある武器は刀類が一つ、長柄の武器で刃の根元のサイドに方天画戟のような刃が付いているのが一つ。あの三国呉なのかどうか不明だな。そんなことを思いながらじっくり見ていたら、店員さんからショーケースから出しましょうかと声を掛けて下さる。旅行前でしかも片道一周切符を買おうとしていて、すぐに買えるだけのお金を持ち合わせていたので、警戒してしまって、一言で断ってしまう。
 紫陽書院の南となりの石川古本店には樋口清之『女王卑弥呼の謎』(広済堂文庫―ヒューマン・セレクト、廣済堂出版1992年7月1日) があった。
 中央の二つの柱と被る列は南北に2店あって、その南側がキクオ書店だ。そこには金関恕/監修『卑弥呼の食卓』(吉川弘文館1999年08月)、西嶋定生『邪馬台国と倭国―古代日本と東アジア』(吉川弘文館1993年12月)、佐伯有清『魏志倭人伝を読む』上下(歴史文化ライブラリー、吉川弘文館2000年9月10月) と邪馬台国関連が続く。桜井信夫『諸葛孔明 』(火の鳥伝記文庫、講談社1992年6月22日)、『文選』上下、林田慎之助『人間三国志』があった。あといつもの古田武彦『多元的古代の成立 邪馬壹国の方法』(駸々堂出版1983年3月)『多元的古代の成立 邪馬壹国の展開』(駸々堂出版1983年4月)があった。



 西から三列目の南から2店目の紀文堂書店に安岡正篤『三国志と人間学』(福村出版1987年8月)があった。近藤喬一『三角縁神獣鏡』(UP考古学選書、東京大学出版会1988年12月)をぱらぱら見ると学術的に面白そうだった。他に鳥越憲三郎『大いなる邪馬台国』(1975年) 、周大荒『反三国志』(講談社1991年9月)、丹羽隼兵『三国志―中国古典百言百話 (3)』(PHP文庫、PHP研究所1994年6月)、『貫く 蜀書 正史 三国志英傑伝』(徳間書店1994年4月)、瀬戸龍哉『三国志武将画伝』(小学館1996年2月)があった。



 その通路を挟んで西隣のピエト文庫に小出文彦『三国志人物事典』(Truth In Fantasy、新紀元社1999年1月)、そのさらに西隣の栞書房にムックの『群雄三国志―諸葛孔明と勇将、激闘の軌跡』(歴史群像シリーズ 28、学習研究社1992年5月)があった。



 …とこう書くと順調に回れたように見えるんだけど、実は4分の3ぐらい回ったところで、あからさまに時間がたりなくなってきていた。それに実は16時30分までが荷物預かり場の営業時間で、それを放送で知り慌てて荷物をとりにいく。そのまま閉会の45分ギリギリまで粘って。最後、飛ばし飛ばしといえども、一通り見るのを全うする。
 それが終わって、図書館に行って、荷物をロッカーに入れ、宮台真司/監修『オタク的想像力のリミット ─<歴史・空間・交流>から問う』(筑摩書房2014年3月25日発行)と四方田犬彦『日本の漫画への感謝』(潮出版社2013年11月20日発行)を借りる。前者は普通の棚にいくら見てもない、誰か借りている?と思ったら新着図書の棚だった。そうして帰路に着く。<

※追記 日本の漫画への感謝(2013年11月20日)

※次の記事 メモ:第20回三顧会 前夜祭(2014年5月3日)

※追記 第27回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会2014年8月11日-16日)

※目次的雑記
・メモ:大型連休での一周片道乗車券後半
http://cte.main.jp/sunshi/2014/0502.html

※新規関連記事 メモ:伝記学習マンガシリーズにおける〈学習・教育〉観(2018年4月)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/3115