※参照記事
「三国志」前篇 DVD-BOX(2010年12月10日)
・三国志 Three Kingdoms オフィシャルブログ
http://blog.livedoor.jp/sangokushi_tv/
原題が『三国』であるが、「期待のホープ」「最高のベストタイム」のような重語表現を伴う邦題のネーミングセンスでお馴染みのドラマ『三国志 Three Kingdoms』の公式サイトには上記にあるように公式ブログがあって、業務の一環で義務的な意味合いもあるだろうが、それを差し引いても更新が頻繁に感じられ、しかも結構、有用な情報が発信されているため、RSS配信を通じ欠かさずチェックしている。
・特集ですよ!! (※前述オフィシャルブログ記事)
http://blog.livedoor.jp/sangokushi_tv/archives/51900177.html
そんなブログで今日、上記のような情報が挙げられていた。
つまり、KK ベストセラーズより2011年2月12日に680円で発売の月刊誌『歴史人』2011年3月号に保存版特集「三国志 劉備と諸葛亮孔明の真実」があるという。もちろんなぜ諸葛亮が不自然な姓名字表記になっているのかは気になったが。
・KK ベストセラーズ || ON LINE
http://www.kk-bestsellers.com/
・KK ベストセラーズ || 歴史人
http://www.kk-bestsellers.com/magazine/history/
※2011年2月12日現在、2011年3月号のページになっているが、時間が経てば該当ページはバックナンバーに移動するだろう。
※新規関連記事
三国志最強武将ランキング(2019年6月24日)
それで上記の公式サイトの雑誌ページを見ると雑誌の表紙と目次が掲載されている。この号の表紙も特集と連動しているようで、特集名に「真実」と書かれているのに、
後漢末や三国時代当時の冠ではない、伝統的デザインの冠が描かれていて、真実ではない、と面食らったんだが、表紙絵の作者を見て納得する。それもそのはずで当時の畫像磚石や陶俑を参考にしているわけでなく
近現代の中国の連環画を参考している長野剛氏によるもので、編集の構成ミスだね。また、雑誌ページには目次2ページ分が目次が載っていて、他にも雑誌には「伝統的なデザイン(≠
歴史に忠実なデザイン)」の鎧が描かれた諏訪原寛幸氏の絵やドラマ『三国志 Three Kingdoms』の写真が使われているらしいが、それらに限ると視覚的資料としては「真実」から程遠いと思っていた(当然、他にも挿図はあるだろうが)。目次をよく見ると、上記サイトとは別の『歴史人』公式サイトのURL(下記)が示されていた。
・ 歴史人|=TOP PAGE=
http://www.rekishijin.jp/
※2011年2月12日現在、2011年2月号のページになっているが、時間が経てば2011年3月号のページになるだろうか。
「KK ベストセラーズ」のサイトの目次にあるURLの下をよく見ると、「※本誌は、小説『三国志演義』のあらすじや合戦をベースに解説しています」と書いてあった、それだったら、最初から「三国演義 劉備と諸葛亮の描像」とかの特集名にすれば良いのに、と思ったが、目次を見ると「歴史書『三国志正史』」という
誤った認識に基づく用語が見られ、そもそも根本的な問題なんだと知り得た。なぜ陳寿からその著作名を奪いたがるんだろうか。
まぁそれを差し引いて目次を見てみると、劉備と諸葛亮を軸に基本的な知識を抑えようとしつつ、旬なトピックとなるドラマ『三国志 Three Kingdoms』やゲーム『真・三國無双6』を誌面に絡ませ、さらには北方謙三氏の名まで目次にあがっているといったとてもバラエティに富んだ魅力的な特集だけに、根本的な部分での誤りを正さないのは非常に残念だ。将来において、「過去にこういった誤認があったんだ」という史料的意味では「保存版特集」で相違ないのだろうが。そういう意味で、雑誌名が「歴史人」なのに、小説の「あらすじや合戦をベースに解説して」いるこの雑誌は、雑誌名と内容共に、現在の歴史ファン(つまり歴史人?)に対し問題提起を突き付けている意欲作なのかもしれない。
※参照記事
真・三國無双6(2011年3月10日)
まとめリンク:北方三国志
※追記
三国志 Three Kingdoms(衛星劇場2011年4月18日より毎月曜2話ずつ全95話)
※追記
激論!古代史の謎(『歴史人』2011年5月号、4月12日発売)
※追記
三国志英雄・豪傑イラスト大事典EX(2010年12月21日)
※追記
歴史人別冊 完全保存版 三国志の真実(2011年9月29日)
※追記
十大三国志ニュース2011 後編
※追記
教えてあげる諸葛孔明(2011年11月25日)
※追記
「四大奇書」の研究(2010年11月10日)
※追記
三国志ナイト(2012年6月6日)
※追記
三国志の謎(『歴史人』2013年2月号、1月12日発売)
※追記
京都で哲舟さんを囲む会(2013年2月5日)
※追記
歴史人別冊 三国志 虚と実を徹底検証(2014年3月27日)