途中、休みが度々あったものの11年の長きに渡って週刊「モーニング」連載していた「蒼天航路」が2005年11月10日(モーニングNo.50)で作中の曹操の死と共に最終話を迎えた。※追記。「
漫狂 2号「特集・横山光輝」(1979年11月25日)」によると1994年10月27日発売の『週刊モーニング』1994年47号(11・10号)連載開始。
今まで知った三国志ファンの中で「蒼天航路」に対してのファンの反応は大きく三つに分けられるような気がする。一つ目はその魅力にはまり連載やコミック発売を楽しみに待つ人、二つ目は描かれるキャラクターやストーリーの濃さに拒否反応する人、三つ目はまだ出会ってないか出会っても特に意識しない人。
私はどちらかというと三番目。言ってしまえば門外漢。だけど、一番目のファンたちが毎週毎週、一話ごとに一喜一憂して盛り上がっているのをネット上で見かけ、毎回、うらやましく思っていた。
そんなのだから、最終回についてあまり書いても仕方なさそうだけど、一つだけ。
最終回では今後、作中の人物、ひいては歴史上の人物がどう後世で扱われるかわかりやすく表現された。暗に明史で見られる関公廟のことや北宋の講談あたりから始まり三国演義で集大成される善玉劉備の物語などを示しているんだろう。
かつて同じ伝記物漫画で手塚治虫/著「ブッダ」(釈迦の話)で、作中の時代から後世にあたる人類の行く末を表現していたことを思い出した。「蒼天航路」は単に作中の時代から後世の歴史的事実を暗示するだけじゃなく、自分たちが後世の人々にどう思われるかどう語られるかも暗示するものだから、奥深い。
ネットのコミュニティでは「蒼天航路」の最終回についてあれこれ感想が寄せらていて、終わりの余韻にひたることができる。
・蒼天祭
http://www.h4.dion.ne.jp/~aruiwa/project/soutenmatsuri.html
※
蒼天三国志の企画
・蒼天航路トラックバックピープル
http://tbp.jp/tbp_4382.html
※いろんなブログの蒼天航路の記事へのリンク集
・蒼天考
http://www.h2.dion.ne.jp/~soutenko/
※蒼天考BBSの「今週の蒼天」に注目
<11月14日追記>
ちなみに曹操の命日は、
「三国志納涼オフ会in東京」二次会報告でも書いたように
三国志魏書武帝紀だと
(建安二十五年春正月)庚子、王崩于洛陽、年六十六。
後漢書孝獻帝紀だと、
(建安)二十五年春正月庚子、魏王曹操薨。
後漢紀だと
(建安二十五年)春正月庚子、魏王曹操薨、謚曰武王。
ということで、珍しく三つの史書が一致して庚子の日、つまり紀元220年1月23日。