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レポ:弦とさねよしいさ子の夕方ライブ
2017.10.08
<<レポ:鎌田ひろゆきwith G.円山天使 ゲスト/さねよしいさ子


このページは?
   このページはレポート・コンテンツです。本サイトでは全然、ジャンル違いなので注意です。


   個人サイトの1ページなものだから日記的に進めるので、本編まで適当に読み飛ばしてくださると幸い。

   2017年10月8日日曜日、5時に目覚める。前々日は休日で、お昼に神戸長田のCha-ngokushi(ちゃんごくし)でくつろいで、夕方から日付が変わるまでの時間、イタリア代表のレプリカ・ユニフォームを着て鈍行列車で東京に行って、阿佐ヶ谷のスポーツバー「ミラニスタ」へダイレクトに行く。

>>Cha-ngokushi (Changokushi) on Twitter

>>東京のスポーツバー ミラニスタ

   いやもっと都内であれこれ回ろうとしていたのだけど、あれこれ重なってプランCとなり、結局、日本時間7日3時45分キックオフのイタリア×マケドニアを見ることだけになってしまい、しかもイタリアが先制したものの、格下相手に終盤に追いつかれるという残念な結果となった。別件でそこのスポーツバーで先払いしたACミランのレプリカユニフォームが届いていたんで、ネタとして個人的には往復20時間でユニフォームを受け取りにいっただけ、ということにした。
   2017年10月7日土曜日の5時54分阿佐ヶ谷駅発の列車で東海道線を乗り継いでいき、11時37分に豊橋駅到着。すぐに乗り換えても大垣駅で20分は待たされるので、最近定番になりつつある駅構内のカフェでWiFiにつなぎつつご飯(といっても「あさごぱん」という名のパン)を食べて12時3分の新快速に乗る。15時過ぎに京都駅に到着。そのまま家に帰る。もちろん車中で睡眠をある程度とっていたけど、経験上、眠り足りないと思い、予定通り早い目に眠る。
   10月8日日曜日は5時過ぎには目が覚める。前日に図書館の書籍の返却日だったのでネット上で延長手続きをしたら、3冊中の1冊である『マンガ視覚文化論』(水声社2017年3月)に予約が入っていたので、返しにいく必要があった(そして次の日に図書館に行ったら、普通に借りれたというオチ。ちゃんと意味ある予約だったのだろうか…)。

>>blog 水声社 » Blog Archive » 3月の新刊:マンガ視覚文化論――見る、聞く、語る

   6時前の市バス始発に乗り込み、府立図書館の返却ポストに入れて、別の系統の市バスに乗り込む。その前後で思ったんだけど、京都市バスの始発の時間帯だというのに女子学生のグループがちょろちょろと岡崎に吸い込まれていって思ったより大きな規模感なんやね、京都学生祭典

>>京都学生祭典

   その系統の市バスの行き先は千本丸太町。このページのタイトルにあるライブの会場となるレスパス・エランの外観写真を収めようとしていたからだ。レスパス・エランのある建物は1階に美容室が入っていて、2階から7階あたりが普通のマンションタイプの住居。そして9階最上階がコンサートホールになっていて、外観は右の写真のように少し出っ張った形になっており、京都市内だものだから周りに大きな建物がないし、勝手に「天空劇場」と呼んでいた。北西から何枚か、北東から何枚か撮って、まだ朝早い時間帯で市バスがこなかったんで徒歩で帰宅した。途中(6:56)、コンビニで安売りパンを2つとヨーグルトを買った
   ライブは夕方にあるため、家でくつろぐ。最近はTVモニターでサッカー中継のビデオを流しつつ、ノートPCでネット配信のを視聴するのが定番になっていて(もちろんライブとは無関係)、サッカーの方はコパアメリカ チリ2015でようやっと決勝のチリ×アルゼンチン(2015年7月4日17時キックオフ)を見終わり、それと並行してPCで視聴していたのは『ラジオCha-ngokushi(ちゃんごくし)』、『東々・むらやのまだねばらんと』、『はざくみ&もりかずの見切り発車でいこか~』、NETFLIX配信の『スター・トレック;ディスカバリー』、同配信の『ドクター・フー』シーズン5(新版)など。

>>チリ初優勝なるか

>>ラジオCha-ngokushi(ちゃんごくし)第1回(2015年7月20日)

>>東々・むらやのまだねばらんと - YouTube

>>はざくみチャンネル - YouTube

>>NETFLIX

   10時にはスーパーマーケットに行って米5kgを買ったぐらいで(合じゃなくkg単位で売っているのは関西特有だそうで)、そんな時間のすごし方をしていた。
   今回のライブは「弦とさねよしいさ子の夕方ライブ」。『★☆★さねよしいさ子メールマガジン★☆★』第048号(はちみつレーベル2017年9月16日発行)でそのライブ情報を知って、手数料で余分に高いけど振込みで前売チケットを手に入れていた。今回はシンフォニー宙(そら)との共演とのことで。何度かシンフォニー宙との協奏をされていると思うけど、私は今回が初めてそれを聴きに足を運ぶ。ゲスト出演を抜けばおそらく11年ぶりの京都でのライブだ。

>>はちみつレーベル

>>シンフォニー宙

<<春のライブレポ

   時刻が近づくと、上は“isako”Tシャツを着て備えた。このTシャツは緑地に様々な模様の組み合わのクマが左肩で逆さに象られそこに白抜きで“isako”と書かれたもので、CommonCafe[コモンカフェ]にて2005年7月10日開催の「さねよしいさ子・夏休みツアー2005」(下記リンク先)で購入したオフィシャル・グッズだ。下記2番目のリンク先の雑記で書いたように、2013年7月開催の「ムジカの幸福再び~さねよしいさ子ライブ」でさねよしいさ子さんが気づいてくださったTシャツ。

<<ライブレポ・ダイジェスト

<<レポ:ムジカの幸福再び~さねよしいさ子ライブ

   最寄のバス停に行くとタイミングよく目的の市バスが来ていたので乗り込み、向かう。朝からだけど、シンフォニー宙と協奏したCD『宙から妹の仔馬に乗った神さまが』(3曲収録)を中心に聴いていたし、ライブのセットリストを予想していた。このCDからの曲は出やすいし、今回のライブのフライヤに月の写真があったんで、それらのうちの「月といもうと」は確実かな、と。
   千本丸太町のバス停に到着し、丸太町通より一つ南側の通を歩いてアクセスする。そうすると、よそから来たっぽい方が北から歩いてきてきっとライブを聴きに来た方だと思ったんたけど、通り過ぎていった。でも後で会場でお見かけしたので私の見立てはあっていた。
   前述のメールマガジンを見てからすぐに建物の出入り口まで会場の下見に来ていたのだけど、そのときにはすでに1階のレスパス・エランの情報ガラスケースに今回のライブのフライヤが貼ってあったし、エントランスにはそのフライヤが平積みされていた。
   その下見の時は1階までだったけど、ようやっと建物の南西にあって東向きに出入り口があるエレベータに乗り込み9階へ。一緒にそれに乗った人が実は受付の人だったというのはその数秒後に知る。9階でエレベータを出ると、右手(南側)に長机があってそこが受付のようで、チケットの半券をもぎってもらった。やはり開場前にはリハーサルの歌がネタバレ的に聞こえてきて、「まぶた」だと思っていたら、今回はA3用紙を折って作られたA4の大きさの見開き2ページのパンフレットで曲のプログラムと出演者のプロフィールがかかれてあった。何の曲が出るかサプライズはなくなったけど、後で思い返すにはとてもありがたい。以下、引用。

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1      息吹   作曲石川まぎ
2      くらげが空に飛び立った   作曲石川まぎ
3      いとことふたりで    作詞・作編曲さねよしいさ子
4      天使のほほえみ   作詞・作編曲さねよしいさ子
5      月といもうと   作詞・作編曲さねよしいさ子
6      羅星   作曲石川まぎ
7      小さな祈り   作曲 E.グレニー
8      太陽の蜜   作詞・作編曲さねよしいさ子
9      月とヴァイオリン   朗読   朗読/作   テーマ作曲 さねよしいさ子   音楽みんなで
10      まぶた   作詞・作編曲さねよしいさ子
11      Pee Wee Moon   作詞・作編曲さねよしいさ子
                                                                           ♪トータル 編曲石川まぎ♪
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   「月といもうと」は当たったけど、『宙から妹の仔馬に乗った神さまが』からの3曲は選ばれず、むしろ後発の、そして今回物販にあった、2013年のCD『鳩の太陽、まぶたのうてな』(3曲)からの選曲の方が多かった、「うてなのありか」以外、全部だ。あと見たこともない、もちろんCD未収録曲の「Pee Wee Moon」に注目してしまう。「Pee Wee」と言えばまずさねよしさんの連載していたエッセイ「Yesterpain Yesterjoy」の掲載誌名を思い出す。辞書によると「peewee」で「おちびさん」の意味だそうな。
   そんなことを思いながら、開場の15時までまだ時間があるようで、関係者か観客かわからない数人の人たちと同じように、座ってまったりしていた。今のところ男性の比率が大きい。そうするとホールからラフな格好のさねよしさんと柴田奈穂さんが出てきて、エレベータへと消えていった。
   ホールへの入場順がよくわからなかったんで、しばらくするとホールの入り口近くで立ってまったりしていた。松谷創一郎『ギャルと不思議ちゃん論   女の子たちの三十年戦争』(原書房2012年9月3日発行)を読んでいた、社会学的興味からの選択で。

>>ギャルと不思議ちゃん論

   15時開場、ホールへの扉が開く。ホールの奥、北側がステージになっていて、その裏の北面が大きな窓になっておりそこから入る外光と外景が印象的。その奥に向かって歩いていて、後で数えたのだけど、椅子が東側、4列、西側6列でそれが10行並んである(=70席)。
   以前、ライブで最前列に座って、メモを取り捲っていたら、さねよしさんに気を遣われた経緯があるもんだから、前から2列目に座る。ステージに目をやると、向かって左奥にグランドピアノがあって、右奥にはマリンバがあって、その前に席が左右真ん中と3つある。手前の真ん中がさねよしさんの位置だろう。座ってから気付いたのだけど、座ったところからさねよしさんを見るとだと前の人の背中がもろ視界に入るので、あわてて、最前列の空いた席に移動した。左寄りなんで、ここからだとさねよしさんの視界の邪魔になりにくいだろう、と。
   開演時刻が近づくと空席が埋まっていき、9割方、埋まっていた(なので60名以上?)。男女比も半々ぐらいになる。メインの対象の芸暦が長いとファンもやはり比較的高齢になるね。中には親子(多分)でいらっしゃった方も見かけたけど。夫婦、カップル、二人連れもちらほらと。そんな感じで観察していることを悟られない程度にゆるく見ていたら、こちらがネットで一方的に知っているっぽい方を見かける。対面したことはないのでその方かどうか自信はなかったし、合っていても外れていても気持ち悪がられる可能性もあるので(いや下記リンク先にあるように似たような経験があるもんで)。

<<三国志フェス2011関連(※2011年9月の雑記)

   それにいきなり挨拶してもこっちが何者かわからない。でも声をかけず儀礼的無関心を装うと確実に後悔するだろうな、と思って、名刺を片手にその方の所に向かい、声をかけたらその方だった。はざくみさん。ファンつながりな訳なんだけど、一応、このページにどんな方か伏線的に記述してある。それと「   FIREWORKS 教科書」であっさり見つかる、右のアフィリエイトも。はざくみさん、断りをいれつつ、私の着ていた“isako”Tシャツの写真を撮っていらっしゃった(笑)
   しばし話した後、開演時刻に近づきつつあったので、席に戻り待つ。そうすると、ピアノの石川まぎさん、マリンバ/パーカッションの黒を基調とした衣装の西尾知子さん、チェロの緑のカーディガンの三宅香織さんがステージに現れ、それぞれの楽器の調子を確かめていらっしゃった。ピアノを使ってのチェロの調律とかね。
   その後、まぎさんによる挨拶。会場拍手いさ子さんと柴田さんは遅れていらっしゃるとのこと。あと30分ズレたら夕焼けの風景を見れたのに、ってこと。ヴァイオリンの、白っぽいワンピースに暖色系の大きなストールをかける柴田さん登場。拍手。
   そして曲が奏でられる。初めて聴くけど、セットリストがあるからわかる。

1. 息吹

   シンフォニー宙のセカンドアルバム『そらめぐり』(「Ishikawa Magi 2017.2.14 発売」)収録。朝のさわやかさと新鮮さを感じていた。ステージの後ろに大きな窓がある会場のさわやかな印象とあっている。シームレスに次の曲に。

2. くらげが空に飛び立った

   冒険心を抱くような冒頭から優雅な感じに変わるあたり、無事、くらげが飛び立つことができ安定なときになったんだな、と。空はそのままこの会場のイメージさせる。シンフォニー宙のファーストアルバム『星降るほたるの谷』(「Ishikawa Magi 2009.10.31 発売」)収録。
   2曲終えたところで場内拍手。

   ここでまぎさんによるMC。シンフォニー宙はメンバーが不確定だそうな。2曲目の「くらげが空に飛び立った」について。クラゲは海に住んでいるのに、マミズクラゲという種類は名前のとおり淡水にすんでいるそうな。学者によると竜巻により巻き上げられたクラゲが運よく真水に落ちて生き延びたんじゃないか、ということ。それを聞いて着想を得たそうな。
   柴田さんによる、いさ子さんの紹介。10年ぐらい前にいさ子さん出会ったそうで、運よく共演できるそうになって、それが終わっても一ヶ月ぐらい歌声が残るぐらい魅入られていて、それは歌だけでなくその世界観もだそうで。
   『宙から妹の仔馬に乗った神さまが』の話。311の前にシンフォニー宙とフルアルバムのレコーディングをしていて、311後、そこから3曲をミニアルバム(『宙から妹の仔馬に乗った神さまが』のこと)にしてその収益をすべて寄付したそうな。

   それで柴田さんのコールとともに、いさ子さん登場。いつものパーマの中分けの髪型で、ピンクの膝下まであるワンピースで裾の方にかけて波線で区切られ上からオレンジ、紫、ピンクの色が重なり、下にはシンプルにマル首の黄緑の長袖、靴下が赤、黄緑、ベージュの横じまの繰り返しで茶色の靴。下記リンク先にあるようにはざくみさんがそれをイラストに描いていらっしゃった。

>>Twitter /hazakumi: 全くすごさを表現できてないけど記念に絵描いとく。 ...

   いさ子さん、「おちつかなくちゃ」と自らにおっしゃるほど、テンション高めというか上機嫌な印象を受ける。左手にマイク、右手はフリー。どうでもいいことかもしれないけど、10年前のライブ写真を見ると左右逆なんだけど、いつぐらいにかわったのかな、と。

3. いとことふたりで

   伴奏がなり、横にゆれリズムをとるいさ子さん。右手での表現はゆるやかに動かす程度の序盤。間奏では唇を振るわせる。「耳のそば」の歌詞には右手を右耳に持っていったりとそういう表現。しかし歌が終盤に近づくにつれ各楽器や歌声もそうだけど、動きも激しさを増してくる。「えびせんといとこと…」と単語を並べる所では縦に伸びて静止した状態で、「ホイホイホイ」では右手を動かす。間奏ではうつむき加減になり右手を指揮棒のように回して口笛の音を入れていた。もちろん他の楽器との変えあい。おもちゃ箱をひっくり返したような激しい“壊れた”パートは多くの楽器もあるしやはり大迫力。幼いときに誰もが感じたこわさだね。この歌の魅力でもある。音色が減って歌声が印象深くなって、終奏にうつる。最後の「ほいほいほい」の前には体ごと一回転されてた。「はい」とおっしゃられて終了。場内拍手。
   4thアルバムCD『うてな』(1993年2月19日、フォーライフレコード、FLCF-30200)とライブアルバムCD、ライブレコーディングvol.1『チェリー!』(2006年2月、はちみつレーベル、HLSI-0601)に収録ね。

   MCでは左右うろちょろしながら話すいさ子さん。ステージに出てくる前に楽屋でまつげトラブルがあったようで、それをまぎさんが「のんびりいようよ」と声をかけたそうな。そんな感じで、いさ子さんが楽屋で支度していたら、まぎさんらがMCでつないでいた、とおっしゃっていた。その直後、「そういうこと、バラさない方がいいのかな」と自己ツッコミされていた(笑)
   ちなみに例の黒地に白十字の模様の入ったブックカバーの歌詞カードもいさ子さんは持ってきていらっしゃって、中央手前の譜面台にセットされていた。
   「マリンバの美しい曲」と紹介されたんだけど、それに対していさ子さんが冗談めかしく「そういうことを言うとマリンバの彼女のハードルを上げてしまう」とツッコミをいれてらした(笑)
   そんな感じで前奏が入る。個人的には歌詞に「地下室」が出てくるんで、天空劇場の今回には選ばれないかな、と思っていたけど、「天使」の時点でそれを連想させるし、穏やかな窓越しの風景とも合うね。

4. 天使のほほえみ

   体を上にのばして横揺れで歌われる。「泣けてくる」「あたし」「胸の」の歌詞で右手を胸において表現される。2回目の「ポロンシロン」や「恋人よ~」では泣き顔。個人的にはこの歌詞の部分がお気に入り。毎度心を揺さぶられる。マリンバの音もだけど、間奏のバイオリンの高音がきれいで心地よい。音が終わるのを待つのは胸の前にマイクと両手をおき、体を上にのばし待つ。曲が終わり拍手。
   自主制作ライブカセットテープ「りんご水晶」(1996年)、マキシシングル「天使のほほえみ」(1998年12月2日、ミディ、MDCS-1020)、5thアルバムCD「スプーン」(1999年5月8日、ミディ、MDCL-1345)収録曲。
  
   メンバー紹介をしようかどうかで、しどろもどろな感じ。結局、メンバー紹介をするそうで。名前を呼ばれた一人一人に観衆から拍手。

5. 月といもうと

   ピアノのきれいな音からおだやかに入る。いさ子さんは身体を上にのばし左右に揺れて拍子をとる。そこに歌声とヴァイオリンの音が乗ってくる、夜の神秘的な雰囲気は保ったままで。間奏でのいさ子さんによる口笛はうつむいて横に顔を向ける。「眠る妹」の歌詞で胸の前の空間にもっていき、「髪をなぜて」で右手を広げなで、うつむいて表現されてた。そしてまるで神秘性が差し迫るようなヴァイオリンの音、シンバルの音などが入る間奏ではマイクと両手を胸に置き「間」を見せていた。「この子」で背を上に伸ばし、右腕を下に伸ばし、「月のお姫様に」で右手を前にも持ってくるようにまげ、背をかがませる、妹への想いが表れてる。最後の「どうしようか~」の所では、背をのばしていたので、意識は月にむかっているのだな、と。そして音曲の小さな物語は終わったとばかりに右手の胸の前におきおじき、会場拍手。まさに会場にもライブ名にも合う歌だった。
   「月といもうと」は『手足』(フォーライフレコード   FLCF-30119   1991年11月21日発売)、『チェリー!』(2006年2月、はちみつレーベル、HLSI-0601)、CD-R『宙から妹の仔馬に乗った神さまが』(はちみつレーベル   HLSI-1101)、またそれを再収録したシンフォニー宙2ndアルバム『そらめぐり』収録曲。
   歌われる世界と歌い手との事実は一致している必要性がないもんだから、「月といもうと」の妹といさ子さんの妹は関係ないのかもしれない。実際、過去、いさ子さんは歌い手が歌世界に対する解釈の幅を狭めないように慎重な態度をとっていらっしゃった…これを書いている今、手元のメモを確認すると11年前の京都でのことだった。。

<<春のライブレポ

   だけど、聴き手としてはどうしてもいさ子さんの実在の妹を想像してしまう。この数日後にはざくみさんから教えてもらったんだけど、いさ子さんの妹さんが占い師だそうで、そのPR動画にいさ子さんが出演されていた。下記。いや、その方は前からチラリとネット上で見ていたのだけど、名前が違ったんでてっきり無関係な便乗かなにかと思っていた、失礼なことに。ファンの間では「みつよんよん」さんの方が通りが良いかと。

>>【九星気学で家族のお悩み解決。さねよしいさ子】 - YouTube

>>さねよしいさ子   お姉ちゃまってこんな子供でした

   話を当日に戻し、「月といもうと」の曲と拍手が終わると、いさ子さんが向かって左脇に姿を消し、各楽器が試し弾きをした後、まぎさんによる次の曲の解説。「羅星」は満天の星空の意味の中国語だそうな。またも会場&ライブ名合せの曲。

6. 羅星

   いさ子さんの曲で言う「鳥のうた」みたいな背理。多分、曲の解説を事前に聞いてなくても、雄大な自然がおりなすスペクタクルを視覚的に思い浮かべていたんだろうな、といったすがすがしく気持ちのよい曲だ。曲終了で拍手の音で満たされる。
   シンフォニー宙のファーストアルバム『星降るほたるの谷』(「Ishikawa Magi 2009.10.31 発売」)収録。

   西尾さんによるマリンバをはじめとした楽器解説。マリンバはいわゆる木琴とのことで。なぜか他の3人が向かって左に立つ。他の打楽器についても解説される。きれいな音のでる金属の楽器。「いとことふたりで」で使われた木魚、多くのやぎのつめを容れ物にいれたチャスチャス。ココナッツや石などをいろいろいれたもの、複数種類のシンバル。実は直方体のイスも打楽器だそうで。そして次の曲はマリンバのソロ。少し耳の不自由なマリンバ奏者が作曲したそうで。

7. 小さな祈り

   左右に各2本のバチをもっての演奏。深みのある音。結構、おごそか。曲が終わり拍手。個人的には、多くの文化圏では祈りは天に向かってするものだ、と思いつつ。
   いさ子さんが小さな拍手をしつつ左から帰ってくる。聞き覚えのある繰り返し音が入る。同じく天体で、月に対する太か。、

7. 太陽の蜜

   横揺れにリズムをとる。「ランタンタン」の歌詞とそれに応じる楽器に先ほど解説のあった鉄琴も加わる。それを見るいさ子さん。右腕のポーズが総じてエアギターっぽくなっている(自分のメモを見返すと四年前の夏はエアヴァイオリン)。音世界は相変わらず濃艶もしくは神秘的。「とけあおうね」で右手を胸の前にもってくる。「花がするように」あたりから背を伸ばし、「よせいてかえし」は右手で表現され、「高く」で右のこぶしを小さくまわし、テンションがあがる。間奏では口元をかくすように背中を見せ口笛の合いの手を入れる。次の間奏ではうつむいて右の指を指揮するようにまわす。「ここまで~」の歌詞では右手を胸の前におく。「花」と「波」、それぞれの歌詞は右の手のひらを空中にもっていき表現される。「高く高く」では背をのばし仰ぐ右手を掲げる。いやはや素晴らしいテンション!   終奏ではうつむき口笛をいれ左右にゆれる。音が止み拍手。
   CD-R『鳩の太陽、まぶたのうてな』(はちみつレーベル2013年5月25日   HLSI-1301)収録曲

   小声で「ありがとうございます」とおっしゃった後、いさ子さんは「朗読をいたします」と。その後、ご機嫌な笑みを漏らし「楽しくない?楽しい」とおっしゃり場を和ませる。これを書いている今、思うのだけど「太陽の蜜」で張り詰めた空気感をリセットする形でほぐしていたんだね、意識的か無意識的か知らないけど。
   ここでいさ子さんがイスに座る。

9. 月とヴァイオリン

   マリンバの音から入る。ネタバレになりそうなんで、断片的にかかざるをえないのだけど、登場人物は家に居た「わたし」とヴァイオリン演奏をうまくなりたい「男」   各、楽器の音で物語に奥行きを持たせていた。個人的にはコメディ面では「男」が一回、関西弁をアクセントに入れたところ(栗コーダーカルテット『公式BOOTLEG』収録のライブでの「浪速CM新社のテーマ」でのいさ子さんによる脚本尾語りを髣髴とさせる)、感動面では曲を含め「わたし」と「お月さん」が出会ったシーンが印象に残ったかな。作中のヴァイオリンの音はもちろん柴田さんで。チェロは弾くだけでなく叩いても音を奏でていた。テーマ曲で物語の余韻を残しつつ終了。場内が拍手の音で満たされる。ライブ名の「弦」は月の「上弦」「下弦」とヴァイオリンの弦をかけたものなんだろうね。

10. まぶた

   いさ子さんはうつむいて指揮をとるように右の指を空で動かしつつ、曲に口笛の音を入れることから入る。歌ではいつものように仰ぐ視線。身体には伸びと中腰を交互に入れる。この曲で印象に残りやすい歌詞の「エトセトラト~」で右腕を広げる。「うーうー」で背をのばすも顔はうつむく。「霧降る~」で右腕右手を開き、「生まれたとき」では右手を胸の前にもってくる表現。「行こう」で中腰になり溜めをつくる形。「エトセトラト~」の最後は笑顔。ヴァイオリンとピアノ、それにシンバルの協奏が(個人的に)印象的な間奏では仰いで笑顔でいる。背中を見せ他の奏者に合いコンタクトを送った後「ワンダフォー」と歌声を入れ、右手を右下に広げ背を伸ばし喜びを表す。ステップは前後。声も音もテンションが徐々にあがってくる。「彼女といつか」の歌詞では仰ぎ見て「願い」が表現され、続く「うーうー」ではうつむく。最後の「うーうー」で仰ぎ見て希望を残す。一旦、すべての音が止んだかのように静かになり、「ビーズの川~」といさ子さんが視線を下にし歌いだし、笑顔で終了。場内は拍手で満たされる。心地よい序盤の浮遊感と感動的な終盤の上昇感が会場とマッチしている。
   CD-R『鳩の太陽、まぶたのうてな』(はちみつレーベル2013年5月25日   HLSI-1301)収録曲

   ここでMC。京都話。いさ子さんは「ひがしやまでら」に鳥獣戯画が保管されていると切り出す。しばしどこのお寺か話。ともかくそこに鳥獣戯画のグッズがあるだろうから買って帰りたいと。後ではざくみさんがネットで検索してツイートされていたが高山寺が正解だそうで。

>>高山寺公認GOODS

11. Pee Wee Moon

   ヴァイオリンのメロディーが前面で入る。音が突如消えて「最後の最後の最後に最後は~」といういさ子さんの歌声と楽器が同時になり明るくにぎやかな曲が鳴り響く。前後に動きリズムをとる。「こんなことなら」とか相手に訴えけるような歌詞では右手を上に開いて前に出すしぐさ。ともかく勢いのある歌、いややけっぱち的な勢いかもしれない。でも明るく楽しい曲調。表題の「Pee Wee Moon」で伸びやかに歌う時は背をのばしている。間奏では左右に動く。「かなしいことも」の歌詞では右腕で涙をぬぐうしぐさ。間奏では、うつむいての口笛参加で音の大縄に飛び込む。「あったもんじゃない」で肩を狭め右手を横に広げ手のひらを上にむける。勢いのあるメロディーを残しつつ、口笛も加わり曲がストンと終わる。
   CD未収録曲で多分新曲(いや未確認)。これを書いているときに思ったのだけど、ライブのコンセプトに合せ既存の曲を引っ張ってきたのかもしれない(※何かわかったら追記するかも)
   いさ子さんによりメンバーの名前がコールされ、それに続いて柴田さんによる「さねよしいさ子」のコール。会場真ん中の通路を通じ、出口へ出演者がはけていく。

   それでまばらだった拍手がアンコールでまとまってから、再び出て行った道順を逆にたどり戻ってくる、いさ子さん以外のメンバー。まぎさんや柴田さんによる会場入り口のCD販売のお知らせ。それらに加え柴田さんによるモダンタンゴのプロジェクトと関連するライブ情報(ここで下手に書くと誤った情報になりそうなので、下記の公式サイトを参照で)。レスパス・エランでも演奏するそうな。

>>柴田奈穂 Shibata Naho official web site

   柴田さんに呼ばれ戻ってくるいさ子さん。拍手で迎えられる。聞き覚えのあるメロディー

encore 手足

   悲しい表情を浮かべるいさ子さん。左右の動きでリズムをとる。「あたしの手足よ~」の歌詞で右腕を下げ、少し屈み「あたしから」で右手をひろげ体の前におく。泣き顔のまま。「まだか」で広げた右手を前にもってくる。繰り返しの「大丈夫…」の最後は笑顔になるもまた泣き顔へ。「ひとつに」では右腕を体のよこにつけ緊迫感が見てとれる。間奏に言葉でない感情の声が入り歌になっていく。祈るような上目線で「今は」では広げた右手を胸の前にもってくる。時折、訴えるように上に開いた右手を前に出しつつ、「ららら」と言葉にならない感情の声で曲をつむぐ。深刻な、辛そうな、悲しい顔のまま。胸の奥を揺さぶるような、言葉にならない声を出し続ける。そして叫びのような声を出す最後の最後でようやくちょっとだけ笑顔を見せる(私が注目し始めてから一番引っ張った)。
   3rdアルバムCD『手足』(1991年11月21日、フォーライフレコード、FLCF-30119)、アルバムCD『夜光杯』(2003年12月10日、ミディ、MDCL-1454)、ライブレコーディングvol.2『カナリア!』(2006年7月7日、はちみつレーベル、HLSI-0602)収録曲。
  
   音が鳴り止み、右手を前においてのおじき。満場の拍手!
   お礼を口にして、真ん中の通路をとおり去っていかれた。個人的には次のアンコールがあるかな?と思ってたんだけど、あっさり拍手が止んでいた。一回、咳き込んでいらっしゃったんで、ちょうど良いのかもしれない。

   ホール外からアンケートへの回答を促す声が聞こえてきて、すっかりアンケートのことを忘れていて、それを客席で書いていて(といっても自分的には不十分な量)、すっかりホールから出るのが遅れたのだけど、いつものライブとは様子が違っていた。物販が行われているってのもあるけど、出演者と観客の交流の場みたくなっていた。お客さんからいさ子さんへ差し入れがわたされていたり。
   そういや、7月阿佐ヶ谷の「鎌田ひろゆきwith G.円山天使   ゲスト/さねよしいさ子」にてちらっといさ子さんが告知されていた12月のライブの告知がなかったと思い出していたのだけど、そのタイミングでいさ子さんに話しかけられる距離になったもんだから、“isako”Tシャツをアピールしつつ(笑)、思わず尋ねてしまった、「12月にAPIAでライブしないんですか?」と。そうすると「APIAでライブします」とのご返答なんだけど、すぐにいさ子さんの背後から柴田さんから「APIAじゃないでしょ、GRECO!」とツッコミが入ってきた(笑)   気になる日付だけど教えてもらうに、2017年12月15日金曜日だそうで。会場のサイトでも後日11月18日発行の「★☆★さねよしいさ子メールマガジン★☆★   第049号」でも告知があった。前述の柴田さんのサイトを見ると、宵待ちカルテットプレゼンツ!!「星月夜会 Vol.2 さねよしいさ子と小さなシンフォニー」というライブ名だね。「Vol.2」とあるのは2014年11月5日水曜日にAPIA40で開催されたから(さすがに都内水曜日の開催では行けなかったが)。

>>Greco

※音楽と無関係な次の記事・>>関帝堂書店 おはなし屋ことのは鳥コラボ 絵本ライブ(2017年4月16日-)




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