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レポ:さねよしいさ子ライブ
2016.10.09.18.
<<メモ:【非公認】勝手に「さねよしいさ子ライブ」前お茶会


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   このページはレポート・コンテンツです。本サイトでは全然、ジャンル違いなので注意です。


   予めライブハウスから聞いていたのは、予約順に会場内へ呼ばれ、そこから自由に席を決めるってことだったんで、開場時刻18時の30分前とはいえ、暗くなった空の下、悠然と歩いていった。
   これから「さねよしいさ子ライブ」の開催されるAPIA40に向け歩く。タイトルどおりさねよしいさ子さんのライブ。清岡にとっては2年ぶりのライブ鑑賞だ。
   お茶会でご一緒した、もなかさんは前売券や予約がとれず、しかも前もって当日券がない旨を店から告知があったのだけど、折角なんで、開場までお話しましょうという清岡の提案に、付き合ってくださっていた。

>>はちみつレーベル

>>アコースティック・ライブハウス/ 東京 目黒 APIA40 (旧渋谷アピア)

   ライブハウスのAPIA40に近づくと、すでに行列ができていてすごく驚く。思い返すと開場前にこのライブハウスに来たことなかったな、と、もなかさんに漏らす。。予約順なのにあまり意味がないなと思いつつとりあえず並ぶと、どうも予約順は関係なくこの並びのまま開場し中に入るようになっているようだった。
   そんなことを思っていたら、しばらくすると、前のほうから一人の方がいらっしゃって最後尾はここか尋ねられた。この数時間後にお名前が判明するのだけど、その方はののさん。話によると、当日券の方は最後尾に並ぶようお店の方に言われたそうな。それに間髪いれず、

   清岡「当日券あるんですか?!」

と間の抜けた声を挙げる。当日券がないと告知があったことはどうやら、ののさんもご存知だったようで、ダメもとで来てみたら、そういわれたそうな。「キャンセル待ち状態」なのか何なのかよく判らなかったけど渡りに船とばかりに、同じくダメもとで一緒に並んでみるってことで、もなかさんも行動を共にすることに。清岡は思わずののさんに「ありがとうございます!」って申し上げていた。というわけで「ダメもとのダメもと」でもなかさんは一旦、お店の方に確認をとってから最後尾にならぶことになった。お店の方から帰ってきたもなかさん曰く「多分、大丈夫」と。その後、ののさんに自己紹介的な話になっていた。そしてなぜかお昼のお茶会と同じくまたもや円形音楽会の話になっていた!さねよしさんのファンたちったら(笑)
   しばらくすると前売券のお客さんがいらっしゃったもんだから、清岡はお二人から引き離される形になったんだけど、そこに年配の女性が何か困った様子で尋ねてくる。何かと思ったらこの行列は何かという根本的な問い。一瞬、行列につられて並んでいる方かと思ったらそうでもない。それに気づいたんで、すごく丁寧に基本的なことを申し上げていた。その方は私に尋ねているというより、まず別の方に尋ねていた。その尋ねられた方はこれまた数時間後にお名前がわかるのだけど、マギーさんって方。その年配の女性に対応したのが私とマギーさんの二人なものだから、しばし会話していた。
   それでその年配の女性はどうやら何か軽食を摂りたいようで、ライブハウスはそういう食べるものがあるのか二人に訊いていた。いや、その前にさらっと「お友達のお嬢さんが歌うそうなんで」というファンにとっては驚くような一言をおっしゃったので、清岡はすかさず笑い声をあげてしまっていて「ファンとしてはうらやましい」と申し上げていた。
   その方は音楽ライブ自体初めてでまったく想像つかないそうで。いやそれどころか、さねよしさんにも会ったことがないそうで。
   マギーさんからはAPIA40の詳しい説明をして、清岡がさねよしさんの場合の補足をしてた感じだろうか。それで思い出したかのように、清岡は公式DMクラブ「ナマケモノちゃん」の白黒写真の入った冊子を見せる。そこにはさねよしさんの写真があって「宝塚っぽいでしょ」という文字があったで、一瞬、宝塚の方かと勘違いされていた(笑)
   間接的にマギーさんともお話した形になっていて、さねよしさんのライブは初めてとのことで、その初体験に逆にうらやましいと思っていた。
   やがて列が長くなってマギーさんと話していた。ソールド・アウトしたライブに来られたことを前提に思わず「おめでとうございます!」と申し上げていた。それから最後尾に並んでいるであろう、もなかさんとののさんとの話。その話の流れで、マギーさんはmixiユーザーで、清岡(mixiネームは「きよっぴ」)と、もなかさんがmixi上で盛り上がっている所をご覧になっていたそうで。それと今、清岡が着ている、緑地に様々な模様の組み合わのクマが左肩で逆さに象られそこに白抜きで“isako”と書かれたTシャツの話。それから、さねよしさんの音楽との出合いの話。そして思わず円形音楽会のことを口にする清岡。さすがにマギーさんはご存じなかったが、谷山浩子さんの青山円形劇場でのコンサートは知っていたそうで。
   列は徐々に地下に向かい、会場の中へと入っていったんだけど、会計まできていて、清岡は4000円を払いワンドリンクのジンジャエールをたのむ。話の流れでマギーさんと二人で、会場のやや右寄り3列目の席に陣取る。後で聞くに、ののさんともなかさんは音響さんがいるような後方の奥まったところにとおされていて、もなかさんはさねよしさんのお姿がほとんど見えないような場所だったそうで(汗)。それでももなかさん的にはさねよしさんの音楽世界に触れて満足されていた。
   話を戻し、ライブ前の興奮とあいまって、マギーさんにお茶会の様子を話していた。確か「リズムボックス」のくだりかな?清岡がもってない、音楽的切り口をもなかさんがしてくださってとても楽しかったと。その後にこゆい話をいきなりするものじゃない、ひかれるし、と、反省的な自己ツッコミを口にしていた(笑)   いや、多分、寝不足というよりほぼ通常の睡眠をとってなくて変なテンションになっているってのが前提だろうけど、とにかくよく(一方的に)話していた。それらの中から自分でチョイスしてここに載せるとするならば、マギーさんがライブCDを一枚しか持ってないというコメントに対して「うらやましいです!これから買い揃える楽しみがあるなんて」ってことだろうか。反応が一つ一つが新鮮。
   マギーさんはどうやってさねよしさんの音楽に行き着いたのか、明確には覚えていらしゃらないとのことだったけど、おそらくザバダックというバンドが好きで、その名前、サ行からたどり着いたのだという旨をおっしゃっていた。さらには今年7月にザバダックの中心人物が亡くなったこともあって、行ける時にライブは行っておこうと思い立ち、今回のライブに真っ先にチケットの予約をいらたそうな。
   気づいて周りを見回せば、すっかり満席になっていて立ち見客が後ろに控える状況になっていた。そうなるともなかさんがちゃんと見れているのか心配になっていた。この人気を機に、ライブを頻繁にやってほしいと清岡はマギーさんに漏らしていた。

   やがて鳩野信二さん、さねよしいさ子さんが前に登場。さねよしさんはパーマ頭で、ワンピースにネックレスの姿。観客は拍手で二人を迎える。
   さねよしさんは歓迎する挨拶を口にし、マイクを通し軽く発声された後、歌声をつづる。

1. 紅葉

   聞き覚えのある、懐かしい歌詞で、タイトルは思い浮かばなかったがそれがすぐに童謡だとわかる。右にマイクを持ち左手は下に。
   それがすぐ終わり、シームレスに聞き覚えのあるピアノの音が入る。

2. THE CHARMING STORY

   まず振り返り気味に後ろを向いて口笛を伴奏に乗せる。
   左手でマイクを持ち、空いた右手でリズムに合わせて空に∞を描く。
   その右手は歌に合わせて以降も表現しつづけていた。ピアノのメロディーにのって笑顔で伸びやかに歌われる。
   「イヤリング」って歌詞には右手を耳にもっていくし、「心」には胸に右手をもっていく。「あおーいあおーい」や「しろーいしろーい」と伸びやかに歌うところでは右腕を方の高さに上げ広げ伸びやかを表現されていた。それは「オーソレミヨー」のところも同じ。あ、「あはは」って言葉を入れ込むところも良いな。終わりの言葉にならない声がまじって伸びやかに、大空に溶け込むような感じになるところが素敵。
   歌い終わり拍手で応じる観客。

   自主制作ライブカセットテープ『りんご水晶』(1996年)、5thアルバムCD『スプーン』(1999年5月8日、ミディ、MDCL-1345)、ライブアルバムCD、ライブレコーディングvol.1『チェリー!』(2006年2月、はちみつレーベル、HLSI-0601)収録曲。
   ちなみに清岡は、さねよしさんの身体表現中心に、まるでスポーツ・ジャーナリストのようにメモを走らせていた。暗いところで書いたもんだから、今、見ると何を書いているかところどころ判別できないけど(笑)

   曲が終わり、さねよしさんが歓迎の言葉をおっしゃっていて、いつもの低姿勢な感じで、「笑って下さってありがとうございます」ってセリフが印象的。思わず笑ってしまう。

   さねよしさん「みなさまの感謝を噛み締めつつ、水分をとらさせていただきます」

   その後、メンバー紹介的に鳩野さんの名前をコール。その服装を見て曰く

   さねよしさん「なんかちょっとミスター・マリックって感じで」
   場内笑

   さねよしさんの始まりの挨拶の後、観客の拍手、そして聞き覚えのあるピアノの伴奏。素人聴きだけどCDより若干アレンジが入っている感じ。

3. いとことふたりで

   さねよしさん、左手にマイク。
   初めの歌からあったんだけど、書き忘れていて、何かというと、ステージの向かって右にスクリーンがあってそこに前回のライブのように、岩下達朗さん作成の映像が歌に合わせて流されるんだけど(Video Jockey = VJ)、この曲では子供のセピア調の写真。
   懐かしさが表出された歌。その向こうには子供のときの「暗がりへの恐怖や不安」がよく出ている。「こわくて」の歌詞では、さねよしさんのお顔はしかめっ面になっているのが良いね。間奏がでは右の指を指揮棒のように空で振っていた。また後ろを向いて口笛の音ものせる。
   サイケデリックな音の場になる、終盤の壊れるパートは迫力があるね。「ホイホイホイ」の歌詞のあたりでは、さねよしさん、左右に回転されていた。
   そしてピアノの音と「ホイホイホイ」の声の掛け合いでフェードアウト。ここも若干アレンジ入ってる。
   そして拍手で応える観客。
   4thアルバムCD『うてな』(1993年2月19日、フォーライフレコード、FLCF-30200)とライブアルバムCD、ライブレコーディングvol.1『チェリー!』(2006年2月、はちみつレーベル、HLSI-0601)に収録。

   そのまま次の曲の伴奏へ。聞き覚えのあるメロディーだと思ったら、左手にマイクを持ち向かって左を向き、さねよしさんが口笛の音を乗せるので、何の曲か確信に変わる。

4. まぶた

   「手に入れ」の歌詞では右手を下ろし何かを持つしぐさ。この歌の浮遊感がとても心地よいね。ゆりかごでの黄昏といったところか
   「エトセトラト」の歌詞では下ろした右手を横に振り、「飛行船」のところで宙に浮かぶ見えない何かをなでるように右手をかかげる。
   歌はだんだんとのびやかにもテンションをあげていくんだけど、向かって左に首を傾け気味に右腕をあげつつある。のびやかなまま、歌のテンションがピークを迎えるのがとても心地よい。
   終盤ではテンションさがる頃、さねよしさんは向かって左を向いて「うーうー」と声を入れる。
   歌が終わり場内は拍手。

   『鳩の太陽、まぶたのうてな』(2013年5月25日、はちみつレーベル   HLSI-1301)収録曲。それにしても楽器がピアノだけとは思えないほど、豊かな音世界が広がってる。

   今までの2曲のタイトルコール。ここでMC。

   「まぶた」の「ビーズの川でおぼれている子どもたち、うっとりしている」という歌詞について。楽しかった子供時代のビーズ遊びの思い出が反映されているそうで。そこからビーズ遊びの思い出話。穴が開いてない不良品のビーズをみつけると大事にしていたそうな。透明ビーズの綺麗さにうっとりしていたとのこと。
   そして急に始まる一人寸劇。「隊長、もうここにはサファイアはありません!」とかおっしゃって、探検隊の一人二役お芝居。お客さんみんなウケてた。ちゃんと役に応じて立ち位置を換えているあたりもおかしい。

   ところがライブのアンケート用紙のひとつによると、この歌詞の部分が「怖い」と。その「怖い」と書かれたお客さんの心情を想像して、「ビーズの川」を語りだすさねよしさん(笑)   また寸劇が始まる(笑)   と思ったら、お客さんの心情を勝手に想像されてお芝居し始める(笑)   いや、面白い。その状況で歌詞の続きをおっしゃって、溺れている人になりきり寸劇。その「子どもたち」を右手で表現されていた。

   騒いだ謝罪を口にして(笑)、次の曲のタイトルコール。伴奏。

5. トーナス・シーナス

   童謡世界だよね、これ。「気づいたね」では右手を宙に掲げる。間奏ではリズムにのって背を見せる。
   スタジオ・ライブ・バージョンとどうしても頭の中で比べてしまうのだけど、それより双方、あれこれ加わっていて楽しめる。特にテンションのあがるところ。双方、アクセントに音を加えてる。終盤のところでは右を向き、隠すようにさねよしさんが口笛を入れ、最後、「トーナス・シーナス」をリフレインして終える。
   シングルCD『えみちゃんの脱出』(1993年10月21日、フォーライフレコード、FLDF-10259)に「トーナス・シーナス」スタジオ・ライブ・バージョンが収録されており、初出は『風や空のことばかり』(1990年4月21日、フォーライフレコード、FLCW-31061)収録だ。

   シームレスに次の曲。やはり聞き覚えのある伴奏だけど、楽器がピアノだけ、ってのは初めてなんだなと改めて思わないと忘れてしまいそうな深い音世界。

6. わたしの名前はあなたの名前

   左手にマイクで右手で表現。映像はワッカとか幾何学模様。
   自主制作ライブカセットテープ『りんご水晶』(1996年)、ライブアルバムCD、ライブレコーディングvol.2「カナリア!」(2006年7月7日、はちみつレーベル、HLSI-0602)収録曲。あとで振り返ったところ、2006年の(音楽の素人の清岡が感じるに)スウィングが入った、ジャズっぽい歌い方ではなく、どちらかというと1996年のより素朴で純な歌い方に近い気がしてた。
   「誰かをうらやむ」という歌詞では右手を胸のところにもっていって後ろ向きなところが表現されてた。「空」とか「歌えば」とかテンションのあがるところでは天に右手をかざす感じで悠然とされる。やはり口笛では口元を隠すように背中をみせるね。
   2番に当たるところ、「朝が~」から動きも大きくなり、俄然、テンションが上がり音空間がどんどん盛り上がっていく心地。口笛も入るし。
   曲が終了、場内は拍手で満たされる。退場。休憩に入る。まさに第一部クライマックスだった。


   そしてやっぱり盛り上がったテンションのまま、隣のマギーさんに話しかけていた。昼に「わたしの名前はあなたの名前」について話していた、と。それからアンケートに忘れないうちに書き込んでいた。
   あとマギーさんはその「わたしの名前はあなたの名前」が気に入ったようで、それが収録されたライブアルバムCDを買い求めにいったんだけど、それはおいてなかったようで残念だった。市場に出回っていて容易に手に入ると良いんだけど。
   あとマギーさんは、さねよしさんの口笛の音をライブアルバムCDで聴いていたものの、まさかその綺麗な音が口笛とは思わなかったそうで、感心されていた。それを聞いた私は「なんて新鮮な反応!」と思って口に出し、それも感心していたという感心の連鎖。


   ステージに帰ってきて、やがて聞き覚えのあるピアノのメロディー。それにさねよしさんが言葉でない声を乗せ、やがて言語になってくる。ただし日本語でない。

7. NANA

   夜の神秘性が出ていた。それに呼応するかのようにスクリーンの映像は夜の山陰の上に月が出ている風景。
   「うすいうすい羽衣」や「羽衣広い…」の歌詞のところでは右腕をひじごと肩を高さまで掲げるようになり、そういった包まれるような雄大さが声にも現れていた。
   アルバムCD「夜光杯」(2003年12月10日、ミディ、MDCL-1454)収録曲。

   休憩を挟んでの一発目ってことで、さねよしさん「CDを買ってくださったお客様ありがとうございました」とおっしゃっていた。第2部の始まり。次の曲のタイトルコールをして低音のリズムが来る。鉄道の振動音の表現だね。

8. 中央高架下公園

   それにあわせるように、ゆれてリズミカルになる、さねよしさん。ゆびをまわしたり、間奏では口笛を吹いたり、ピアノのメロディーとリズムに呼応する。
   ホップして勢いづく。終盤での無音の溜めも良いね。
   曲終了で拍手。いつものように、深々とおじぎされる。

   次の曲について。鳩野さんがお勧めの曲だそうな。そんな入り方でMC。ペギー・リーが歌う曲だそうな。
   いつもライブに望むときは、さねよしさんから鳩野さんへ曲を指定するのだけど、今回は鳩野さんからのリクエスト、ということを強調されていた。男を誘う曲だそうな。
   ご自身の曲じゃないし、英語曲だし例によって例の黒地に白十字線の歌詞ブックを持ち出す。
   タイトルコールと共に明るい曲が流れる。

9. I Wanna Be Seduced

   スクリーンにはモダンな影絵が映し出される。右手にマイク。左手にブック。歌詞の合間に「あっはは」「うーふー」と感嘆を入れ、音楽空間を作り出す。かわいい
   間奏では邦訳を感情を込めナレーションされてて、明るい曲調だし、楽しい!   確かに男を誘う内容だ。
   そして口笛。再び英語で歌いだす。
   曲が終わり拍手。

   続けて、すっごく聞き覚えのあるピアノのメロディーが来る。

10. ペクレナトルホポワ

   「窓を開けたら降りそそぐ」という歌詞では右手を上に掲げそれを表現され、「頭にプリンを載せてる」というところでは右手を頭の上にもっていく。
   あ、「ペクレナトルホポワ」(フォーライフレコード   FLCW-30084)での「My God」ではなく、シングルCD『えみちゃんの脱出』(1993年10月21日、フォーライフレコード、FLDF-10259)収録の「ペクレナトルホポワ」スタジオ・ライブ・バージョンでの、より丁寧な言い回しの「My Gosh」だ。

<<レポ:さねよしいさ子春のライブ

   せかすようなメロディーの間奏では右手を回転させ、「left right shoeが」の歌詞では自らの足を見せるように前に出す。「タップダンスの~」歌詞では横の動きでそれっぽく表現され、歌詞にある世界に引き込まれるし、何よりさねよしさんがノリノリで楽しい!
   曲の勢いが急に落ち「困ったペクレナトルホポワ」の歌詞で、合わせるかのように俯き加減となる。重く暗い間奏でも、口笛の音を乗せるさねよしさん。
   そしてV字回復になりつつある歌詞の内容と曲調。「ファンキーな」のあたりで右手をあがりだし、「さよならオットセイ」のところでは実際、手を振る仕草。「投げキッス」も表現されて「フライフライ…」で、右手を高く掲げる。
   「スペードの心臓が~」の後に引っ張るようなピアノのメロディーにその「が」の後の「あ」の声を引っ張るように何度も言って、途中、「あはーあはー」と発声練習のように高い音階を出したりしてピアノと掛け合ったりして(つまり「壊れるシークエンス」!)、「あわててにーげーたー」でシメ。
   場内拍手。

   「ペクレナトルホポワ」に関するMC。これを歌うたびに「おばあちゃまんち」を思い出すそうで、というのも歌を作ったのが「おばあちゃまんち」にてだそうな。「窓を開けたら降りそそぐ」の「窓」は「おばあちゃまんち」のだったそうな。
   そんなおばあちゃまの言葉遣いがおもしろいそうで、「外套」とか「衣紋がけ」とか。あとおそらく造語だろうけど「るらるらしている」という言葉についても。
   総じて「おばあちゃまの供養をしているみたい」とおっしゃっていた。

   「静かな曲」という前振りで入る。アカペラ。

11. 揺籃のうた

「ゆりかごのうたをカナリアがうたうよ」
「ねんねこねんねこねんねこよ」
「ゆりかごのゆめにきいろいつきがかかるよ」
「ねんねこねんねこねんねこよ」

   後日、ネットで検索するに北原白秋/作詞、草川信/作曲で死後50年過ぎていて著作権が切れているんで上に転載してみた。1番と4番が歌われてた。

   そしてピアノの音が入る。

12. Black Is The Colour

   横に揺れながら、歌うさねよしさん。確かに続けて静かな曲。アルバムCD「夜光杯」(2003年12月10日、ミディ、MDCL-1454)収録曲。

13. ピカレスク

   スクリーンに街の映像。やはり左右に揺れながらゆったり歌う。2013年の新曲3曲のうちこの曲だけ歌われ続けている印象がある。

<<レポ:さねよしいさ子春のライブ

   終盤では歌う口元を隠すように背中や側面を見せ口笛の音を乗せ終える。拍手。

   さねよしさん「これから言うことは嘘かもしれませんけど、次の曲が最後の曲となります」

   「今日は楽しかった」と何度がおっしゃり次の曲へ。

14. 鳥のうた

   スクリーンには花や鳥のエッシャーの絵画のようなパターンが出てくる。
   ピアノの印象的なメロディーから入り、さねよしさんの伸びやか声が入る。歌の内容に合わせ、さねよしさんが悲しい表情を浮かべる。
   「空には~」の歌詞では上を向く。「ハレルヤ」の歌詞あたりではおなかに手をやりやり、その後の言葉にならないのびやかな声では、右腕を上げ天を仰ぐように見せる。叫びから落ち着いていく声への流れのような。笑顔になりつつある。
   声を出し終え「金の色の…」で終了。場内拍手。
   自主制作ライブカセットテープ『りんご水晶』(1996年)、5thアルバムCD『スプーン』(1999年5月8日、ミディ、MDCL-1345)収録曲。

   それで、さねよしさんが14曲目の前に振りを出したように、ステージから去られた後、観客たちは一定のリズムで拍手を繰り返し、アンコールのシグナルで返す。
   さねよしさんが女子中学生のようにホッピングしつつ、観客にお礼をいっているそばから、楽しそうな伴奏が鳩野さんから流れていて、タイトルコール。まさか生で聞けるとは思ってもいなかったので、私は「おー」と声を漏らしてしまったよ。

encore 1. マルコじいさん

   全体的に、さっきの静かな曲3曲とは対照的に明るく楽しそうにリズムをとり歌われる。「ちょっと待て」のところでは右手を前に出す、「泣きたくなる」では右手を目のところにもっていく、「お迎えがくるよ」のところでは右手を掲げ振るなどなど、演劇的要素を入れたジェスチャーを見せる。ともかく楽しそう。それがあまりあまって歌詞を誤ったのにすぐ気付いたのを誤魔化さず、訂正の自己ツッコミも入れてらした(笑)
   やがて曲がゆっくりとなってきて「ホホーイ」がまるで停止の合図のようになり、楽しそうな間奏へ。「らーら」という声を乗せ、さねよしさんが踊るように回転してる。
   そしてリズムをとって横に動きつつも、CDにも収録されている言葉とは言えない掛け声「シュットラットシュトラタッタ」を抑えて言った後、「ホイットセトラット」と突発的な元気のよさでアクセントをつけ、また抑えて歌う。
   シームレスに言葉が入る。「ちょっと待て何か忘れ物が」では曲が止まり気味で、腕を上下に振るジェスチャー。そこから終盤へ。ピアノの音との言葉でない声もふんだんにいれつつ歌声との掛け声でフェードアウトしつつ、曲がとまり「終わっちゃったのか?」となぜか確認を入れる、さねよしさん。それにつられて観客が拍手を入れてしまうも、やっぱり「終わってない」と自己ツッコミ。「ぼらぼらーの~」と、シメ。
   満場拍手!

   さねよしさん「お客さんがなんだか暖かい!」


   まさか、よくカラオケで真似する、間奏の言葉ではない歌声を(下記リンク先とか)、生で、しかもアクセントのつけ方が強調された形で聴けるとは思わなかった。

>>レポ:8/6北九州 兀突骨で酒池肉林?! 二次会三次会(2016年8月6日)

   あとこれが初めての生で聴く「マルコじいさん」と思い込んでいたんだけど、後日、自分のレポートを確認するに、下記リンク先にあるように、不完全ながら2002年8月に聴いていた

<<真夏のライブ体験(2)


encore 2. うてなのありか

   横にゆったり振れ歌われる。間奏では口笛の音を入れる。そして加えられた終盤の歌詞あたりでは、腕を掲げ歌詞のとおり「仰ぎ見る空のかなた」仕草。世界の広さが伝わる。最後はピアノの音に口笛の音を乗せていた。

   終わる雰囲気で会場拍手。

   さねよしさん「元気でねー」

   ステージから消えるものの、観客はアンコール手拍子をしていた。リズミカルにそろう拍手。

   帰ってきて、「ほんとに準備がなかった」っておっしゃって、宮沢賢治の歌と紹介され、ピアノなしで歌いだす。

encore 3. 星めぐりの歌

   「上は」の歌詞では天を指差す。「上は」のところで繰り返し、盛り上げている。


   歌が終わり、今度こそ最後。拍手が終わるころにBGMが入り、終了を示していた。

   時間がもったいないとばかりに急いでアンケートを仕上げていた。今回はすぐに一人で帰る訳ではなさそうだし。
   最後の方は宮沢賢治関連ばかりだとマギーさんにしゃべっていた。

   アンケートを店員さんに渡し、店の前で、もなかさんとののさんと合流。開場前の話をお二人にしていた。マンママのお友達と話した話。
   私は『夜光杯』からの2曲について、タイトルを思い出せないって話をしていた。他にもライブの選曲について、ある程度、予想通りだったけど、まさか「マルコじいさん」がくるだなんて。
   そこからライブの振り返り話を歩きながらする4人。こういうみんなで余韻を楽しむことが今までなかったんだよね、私には。
   東急東横線の高架下を歩いていると、もなかさんが10年前にこのへんにあったライブハウスで、さねよしいさ子さんのライブがあったって話をされていて、お茶会の時に伺った青山円形劇場の跡地を訪ねた話を思い出し、思わず「聖地巡礼ですか?!」と言ってしまっていた。

   すごく楽しみながら、そのまま駅で解散じゃなく、喫茶店に入り、さらに貴重なファン同士の交流を味わった。


<音楽と無関係な雑記に続く>




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