|
横槍失礼をば。
▼ひなさん:
>>タイトル通り後漢末期の冠婚葬祭についての知識が欲しいのですが、やはり『礼記』『周礼』を読むべきなのでしょうか…
一応原則的な話を申し上げますと、三禮は周王朝で行われていた(ということになっている)儀礼ですし、また漢代の礼は種々の経典を参考にしつつ独自の制度を構築していますので、「後漢末の制度を」知りたいというのであれば向かないと思われます。
後漢と限定するなら、皇室の冠葬祭については『全譯後漢書』志(二)禮儀がいいのかなぁ、と。ビジュアル無いですが。
また士大夫に至るまでの冠婚葬祭、特に婚については『白虎通』に嫁娶の議論がああるにはあります。訓読・邦訳が無いので難易度高いですが、そこに引用される書名・編名を当たるだけでも成果は見込めるんじゃないでしょうか。
>>なるべくならもっと図説がついたもの
>>冠婚葬祭に特化したものが欲しいと思っています。
私も欲しいです。でも清岡さんのおっしゃる通り、残念ながら需要が無いです。
といいますか、ビジュアル関連はモノが少ないのでぶっちゃけわからんのです。
>>よかったら皆さんのオススメの本を教えていただけませんか?
わたくしオススメの本は諸橋轍次『支那の家族制』(大修館書店、一九四〇年)。
時代抜きで基本的な冠婚葬祭の知識を得るには最良じゃないかと思います。
ただものがものなので、中哲のある大学図書館じゃないと見つけられないかも。
▼清岡さん:
先日はお世話になりましたm(_ _)m
>三礼の一つの『儀礼』の訳注では、池田末利/訳註『儀礼』(東海大学古典叢書)なんてのがあります(冠昏喪は揃っているってことで)。
>その別冊図には建物の平面図がいくつもあって、行礼に際しそれぞれ誰がどこに配置されるか(どういう動きをするか)何がどこに置かれるかが細かく書き込まれています。
私の知るとある先生は「『儀禮』は本気でやると死んじゃうから手ぇださんほうがええ」と常々おっしゃっておりました。
正直わたくしも、その訳注を日本語の文章だと思って読んだことないです。
無いよりかは幾分ましですが、あっても決して理解は出来ないというか^^;
|
|