三国志ファンのためのサポート掲示板 ※共同掲示板。話題は三国志関係。横レス歓迎。初心者モードの質問からマニアックな雑談まで
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【951】史書『三国志』名場面を問う! 三国の中心で愛を叫ぶ ジョージ真壁 2004/5/18(火) 5:36 (ハートマーク)
┣ 【952】曹孟徳はこの俺だ! 信じた男のため、俺の命... ジョージ真壁 2004/5/18(火) 6:10 紹介
┣ 【953】Re:史書『三国志』名場面を問う! 三国の中... むじん 2004/5/18(火) 9:26
┃┗ 【957】(Re) さらば丁氏よ! 君は愛深きゆえに、愛... ジョージ真壁 2004/5/19(水) 3:57 感謝♪
┃┗ 【958】Re:(Re) さらば丁氏よ! 君は愛深きゆえに、... むじん 2004/5/19(水) 4:59
┃┗ 【967】(Re) 楊俊絶体絶命! 急げ王象、男は恩師を... ジョージ真壁 2004/5/22(土) 2:03 感謝♪
┣ 【962】Re:史書『三国志』名場面を問う! 三国の中... こーらん 2004/5/20(木) 22:44 ひと言
┃┗ 【966】(Re) 男の涙は一度だけ! 曹家の忠臣ここに... ジョージ真壁 2004/5/22(土) 1:55 感謝♪
┗ 【1007】愛ということ(?)で孫堅と呉夫人 清岡美津夫 2004/6/5(土) 12:13 お答え
┗ 【1010】(Re) 気丈なるかな呉夫人! 君は、愛と宿命... ジョージ真壁 2004/6/5(土) 19:00 感謝♪

【951】史書『三国志』名場面を問う! 三国の中心...
(ハートマーク)  ジョージ真壁  - 2004/5/18(火) 5:36 -

引用なし
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    どうも、ジョージ真壁と申します。


 このたびは、皆様に『歴史系』の三国志での「名場面」について、お伺いしようと
スレッドを立てさせていただいた次第です。私も、自分が名場面だと思うシーンを
発信させていただこうと思っています。


 史書には、地味ながら一騎討ちもあるし、感動の名シーンもあるし、思わず
ニヤリとしてしまうシーンもあるし、ということで、これらを発掘することに
よって、『歴史系=カタい』というイメージを少しでも払拭する助けになれば
と思い、スレッドを立てさせていただきました。


 何より、私自身が、色々な名場面を知りたいのも大きいです。


 史書は奥が深いので、何気なく読んでいては名場面と思わないシーンも、
意外にイイ話だったりするので、気が抜けません。


 ぜひ、皆様の「名場面」をお教え頂ければ幸いです。


                       ジョージ真壁

【952】曹孟徳はこの俺だ! 信じた男のため、俺の...
紹介  ジョージ真壁  - 2004/5/18(火) 6:10 -

引用なし
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   『曹孟徳はこの俺だ! 信じた男のため、俺の命をくれてやろう!!』


 ということで、私にとっての「名場面・その1」は、曹真伝の注の
『魏略』から、そこそこ有名な秦伯南の話。ただ、真偽のほどは、
さだかではありません。


 以下、超訳してみました。


 興平末期のこと、
 袁術の一党に追われた曹操は、秦伯南の邸に逃げ込むことに
したのだった。
 伯南は邸の門を開き、曹操を暖かく迎え入れた。
 迫りくる賊。
 伯南は、邸の奥に曹操を匿った。
 賊達は伯南の邸を取り囲み、叫んだ。

 「曹操はどこじゃコラァ。ここにいるのは、わかっとんじゃコラァ!」

 もはや逃れることはできぬと観念して、討ってでようとする曹操。
 秦伯南は、曹操を押し留め、諭した。

 「あなたは、今の世になくてはならないお方。何があろうと
 邸の外に出てはなりません」

 「だが、賊どもが、ここに押しかけてくるのは時間の問題じゃ。
  今討って出なければ、万に一つも生き残ることはできまい」

 「今討って出ても、犬死になさるだけです。ここは私に策が
  あります」

 「し、しかし……」

 なおも言いかける曹操に、伯南は静かに微笑して言った。

 「私にお任せ下され」

 この危機的な状況に、あまりにもそぐわぬその微笑みを
見て、曹操は何も言うことができなくなった。

 (この男は、まさか…)

 曹操は思ったが、極度の緊迫状態の中、彼は、その先を
考えることを放棄した。
 こうなれば、もう、彼に任せるより他はない。

 伯南は従者に、絶対に曹操を出さぬよう申し付けると、
賊が囲む、邸の門の前へと向かった。
 その足取りに、怯みはなかった。

 邸から、突然に男が現れたので、賊達はざわめいた。

「だ、誰だ、テメエは?」

 秦伯南は、毅然とした、そして淀みのない声で宣言した。

「わしが曹孟徳だ」

 賊達は、騒然となり殺気立った。
 秦伯南は、なぜか笑みを浮かべた。
 賊達が、猛然と向かってきた。
 秦伯南は剣を抜いた。
 刀身に陽光がきらめいた。

***

 程なくして−

 秦伯南は賊によって切り刻まれた。

 満足した賊は、早々に立ち去った。

 倒れた伯南の衣服が風に揺らいだ。

***

 伯南の亡骸を前に、曹操は涙を流した。

「伯南よ、お前はわしの身代わりとなって死んだのじゃ。
 今度はわしが、お前の代わりとなって、父として、
 お前の息子を立派に育ててみせようぞ」

 その時、曹操の傍らには、幼子がいた。父の死の意味も
まだよくわかっていないこの幼子―秦伯南の息子―こそ、
のちの魏の大将軍・曹真であった。

 彼は、この時より、曹操の一族の子として、育てられる
こととなる。

 そして秦伯南も、曹操の一族・曹伯南として葬られたのである。


以上


 ということで、まるっきり超訳してみました。
 うーん。こういう文章は、まったく苦手です。

 この名場面の良さが、少しでもマトモにお伝えできたのか
心配ですが、まあ、実験ということにさせていただいて。


 御意見、御感想、御指摘などを賜れれば幸いです。


               いたずらに筆を弄んだ感あり  
                  ジョージ真壁

【953】Re:史書『三国志』名場面を問う! 三国の...
 むじん E-MAILWEB  - 2004/5/18(火) 9:26 -

引用なし
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   あ、これは面白いお題かも。

やはりまず『魏略』の詩的な描写を思い起こしますね。たとえば曹操と丁夫人の別れのシーン。

太祖にははじめ丁夫人がいた。
また劉夫人が子脩と清河長公主を生んだが、劉夫人は早くに亡くなった。
丁夫人が子脩を養育したが、子脩は穣で亡くなった。
丁夫人はいつも「私の子を殺したのに何も思ってないのね」と言って
いつまでも号泣していた。
太祖は怒って実家に帰し、彼女の気持ちが落ち着くのを待った。

のちに太祖は出かけて彼女に会いに行った。
夫人は機織りの最中だった。
部屋の外で使用人が声をかけた。「公がいらっしゃいました。」
夫人は腰をかけたままだ。
太祖が部屋に入り、彼女の背を撫でながら言った。
「こっちを向いて。一緒に車で帰ろうよ。」
夫人は振り返らなかった。
それに何も答えなかった。
太祖は出ていくふりをして、扉の外から呼びかけた。
「まだ許してくれないのか。」
返答はなかった。
太祖は言った。「本当にお別れだぞ。」

こうして縁が切れた。
実家が再婚させるのを期待したが、丁家は再婚させなかった。

【957】(Re) さらば丁氏よ! 君は愛深きゆえに、...
感謝♪  ジョージ真壁  - 2004/5/19(水) 3:57 -

引用なし
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    どうも、真壁です。


 むじんさん、御投稿、真にありがとうございました。
 ぜひぜひ、また、名場面を御教授頂ければ幸いです。


 「曹操と丁夫人との別れ」。これは確かに名場面ですねえ。
 ある意味、映画のラストシーンのような感じすらします。


 この話は、様々な見方ができるように思います。


1.  大権力者・曹操といえども、夫婦の間ではただの夫であり、
   一人の男にすぎない。超世非常の人、英雄・曹操でさえも、
   一人の奥さんにてこずってしまうのだ、という見方。
2.  この時代に、感情的な要因で、権力者の旦那に逆らうという、
   まさにある意味、超世非常な丁夫人の生き方に感嘆する、という見方。
3.  上記のような丁夫人の姿勢を許した、「人間重視」の曹操ならでは
   の度量に注目する見方。
4.  時には産みの親より育ての親の方が、子供に対して深い愛情を
   持っているのだ、という見方。
5.  悲しみ、怒れる女性を宥めるには、常になるべく近くにいて、
   長い時間をかけて怒りとときほぐすしかないのだ、という見方。
6.  いつの時代も、男と女はすれ違う運命にあるのだ、という見方。


 今、ぱっと思い付いたのはこれぐらいですが、まだまだ色々な見方が
あるかもしれません。


 ああ、なんて味わい深いのでしょう。
 これだから『歴史系』はやめられません。


 また、御意見・御感想・御指摘・新たな名場面などを、
お寄せ頂ければ幸いです。


               ちなみに表題は、このシーンに、
              私が勝手につけたサブタイトルです
                   ジョージ真壁

【958】Re:(Re) さらば丁氏よ! 君は愛深きゆえに...
 むじん E-MAILWEB  - 2004/5/19(水) 4:59 -

引用なし
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   どうもありがとうございます。
『魏略』をひっくり返せばこういう類の話はいろいろ見つかると思います。たとえば王象の話ですとか、曹丕が幼い弟から父と慕われたことですとか。

ところで丁夫人ですが、実は結構な家柄です。『三国志』や『後漢書』には丁夫人以外にも沛国の丁氏が登場します。なかには意外な人物も見つかるかも知れませんよ。とくに注目したいのは、曹操の正室が丁夫人なら、彼の生母も丁氏だったという事実。こりゃ倫理的に問題あるんじゃないかなぁ。

最後の一文は原文「欲其家嫁之,其家不敢」なんですね。この「不敢」というのは、「しようと思ってもできなかった」という意味を含んでいるんですが、どうしてできなかったんでしょう。丁夫人の意志だったのか、それとも曹操の恨みを恐れたのか。はてさて。

【962】Re:史書『三国志』名場面を問う! 三国の...
ひと言  こーらん  - 2004/5/20(木) 22:44 -

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   どうも、以前ちょこっと書き込ませていただいたこーらんです。

さっそく私的三国志名場面はズバリ、“曹髦の遺体を抱えて号泣する司馬孚”です。
この場面は言わずと知れた曹髦の逆クーデターの最後をかざる名シーンです。
司馬昭の専権を良く思わず自ら兵士を率いて司馬昭に肉迫(?)するも
賈充の部下、成済の手にかかって絶命する曹髦。そしてその亡骸を抱えて号泣する
司馬孚・・・。 はじめてこのシーンを読んだときは思わず泣いてしまいました。
曹髦の奮闘ぶりと司馬孚の忠誠心に。

個人的にはその後、司馬昭があわてて陳泰に助けを求めるというシーンも
好きだったりします。 司馬昭の狼狽ッぷりと陳泰の才智、ここもなかなか
いいシーンだと思いますね。

【966】(Re) 男の涙は一度だけ! 曹家の忠臣ここ...
感謝♪  ジョージ真壁  - 2004/5/22(土) 1:55 -

引用なし
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    どうも、真壁です。


 こーらんさん、御意見、どうもありがとうございました。


“曹髦の遺体を抱えて号泣する司馬孚”ときましたか!

 私は、この時代については特に不勉強で、曹髦が成済の手にかかる
あたりの有名なエピソードはさすがに存じ上げていましたが、司馬孚
が号泣していたというところには気がまわりませんでした。


「司馬昭があわてて陳泰に助けを求めるというシーン」については、
私は、陳泰伝の注の『魏氏春秋』を見た時、思わず爆笑してしまったんですが、
おっしゃられているのは、これで正しいんでしょうか?

***

 賈充の刺客、成済の手にかかって曹髦は絶命し、その亡骸を抱えて
司馬孚が号泣。

  司馬孚「陛下を殺したのは、私の咎でございまするぅぅーーーーー」

一同、感動。(読者も、ここで感動)
そんな中、司馬昭が登場し、陳泰に相談を持ち掛ける。

 司馬昭「ウエーン、ウエーン」(司馬昭、形式的に泣きながら参内)

  陳泰「ウエーン、ウエーン」(陳泰も泣く)

 司馬昭「玄白(陳泰)! わしゃ、一体どうすりゃイイんじゃい!」(涙、涙)

  陳泰「賈充を斬るしかおまへんな。そしたら、少しは天下に
     謝罪したことになるんとちゃいまっか?」(涙、涙)

 司馬昭「うーん。別の方法を考えてちょ?」(涙、涙)

  陳泰「別の方法なんて、あらへんがなー! ゲ、ゲホッ!!」(涙と血)
       (陳泰、血を吐いて死亡)

***

  なんだか、この急転直下な展開は、かなりギャグの領域に入ってますねえ。
『演義』の王朗の最期を彷彿とさせます。私の文章力では、あまり面白く
ならないのが残念ですが……。
 『三国志』には、けっこう爆笑名場面がありますが、これもそのひとつ
ではないかと密かに思っております。
 それとも、『晋書』の方なら、名場面になっているのでしょうか?


 また、御意見、御感想、御指摘、新たな感動・爆笑名場面を
お聞かせ頂ければ幸いです。


                   ジョージ真壁

【967】(Re) 楊俊絶体絶命! 急げ王象、男は恩師...
感謝♪  ジョージ真壁  - 2004/5/22(土) 2:03 -

引用なし
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    どうも、真壁です。


 むじんさん、御教授ありがとうございました。


 やっぱりイイ話は、色々あるもんですねえ。王象の話は、どちらかといえば、
イイ話というより、悲劇ですが。楊俊を助けることができたなら、美談になった
のに、残念です。しかし、悲劇だからこそ、人々の胸を打つのかもしれません。


 このたび、王象のエピソードの紹介文を書こうと思ったのですが、私が
書くと、どうもアレになってしまうので、断念致しました。
 うまく紹介できる方がいらっしゃったら、是非お願い致します。


 そういえば、曹操のヨメであるのにも関わらず、丁氏の実家については、
私はかなり不勉強でした。これを機に色々と調べてみたいと思います。
 果たして、一体どんな人物が隠れているのか……?
 そして、そこまで曹家に入れ込んだ理由は何なのか……?


 それにしても、丁夫人は曹操の正妻なのに、曹操の華やかな女性関係の
せいか、どうも、いまひとつ影が薄いような気がして仕方ありません。
出てくる話といえば、この離婚の話ばかり……。
 曹操関連創作物でも、地味だし……。


 丁家が丁夫人を再婚させられなかったのは、どうも印象から考えると、
丁夫人の強い意志のせいのように思えます。この人、「結婚したい」と
なったら、曹操がどうあれ、結婚してしまいそうなカンジすらします。
かなり偏見入ってます。


 また、御意見、御感想、御指摘、新たな名場面をお聞かせ
頂ければ幸いです。


                   ジョージ真壁

【1007】愛ということ(?)で孫堅と呉夫人
お答え  清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2004/6/5(土) 12:13 -

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   ▼ジョージ真壁さん:
> このたびは、皆様に『歴史系』の三国志での「名場面」について、お伺いしようと
>スレッドを立てさせていただいた次第です。私も、自分が名場面だと思うシーンを
>発信させていただこうと思っています。

あそこらへんの時代で、私が好きなシーン(名場面だと思うシーン)は何かな、って思ったら、頭から出てくるのは後漢紀とか後漢書とかからの記述ばかりだったんですが、さっき三国志の中であるシーンを思い出しました。
たまたま、「愛」つながりになりましたよ。

それは孫堅が呉夫人をめとるシーンです。
三国志呉書の妃嬪伝の冒頭にあります。
短い記述ですけど、あれこれ想像してしまいます(きっと私が孫堅ファンだからでしょうか・笑)

孫破虜呉夫人、呉主権母也。本呉人、徙錢唐、早失父母、與弟景居。孫堅聞其才貌、欲娶之。呉氏親戚嫌堅輕狡、將拒焉、堅甚以慚恨。夫人謂親戚曰:「何愛一女以取禍乎?如有不遇、命也。」於是遂許為婚、生四男一女。


登場するのは、孫堅、呉夫人(当時の呼称は不明)、呉夫人の弟(呉景)、呉氏の親戚です。

早くから呉夫人は早くから父母を失ったので、弟の呉景と二人で銭唐というところで、暮らしていたそうです。
そこへ孫堅が呉夫人の才覚と美貌を聞きつけ、嫁にしたがっていた(展開が早いのか、史書の段階ではいろんなところが端折られているのかでしょうね)
それに反応したのは呉夫人本人じゃなくて呉夫人の親戚。どうも、親戚は孫堅の軽くてずるいところが嫌いだったようで、呉夫人が孫堅の嫁になるのをこばんだそうです。
それで孫堅は親戚を恨んだとのこと。

そういう状況で呉夫人が親戚にいったことは
「なぜ、わざわいを呼び込んでまで一人の娘をおしむのでしょうか。不遇だったとしてもそれは運命でしょう」

これで結婚がゆるされたそうです。
(妄想付きの参照)

結婚への決定打が孫堅からじゃなくて呉夫人からってのが、何だか呉夫人の気丈な性格がでていて、おもしろく感じました。。


それにこんな男女間の話や親戚のゴタゴタが史書に載るだなんて、それ自体、ほほえましく感じてしまいます(笑)

【1010】(Re) 気丈なるかな呉夫人! 君は、愛と宿...
感謝♪  ジョージ真壁  - 2004/6/5(土) 19:00 -

引用なし
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   ▼清岡美津夫さん:


 どうも。ジョージ真壁です。
 清岡さん、御投稿、ありがとうございました。


 なるほど、孫堅が呉夫人をめとるシーンは、想像が掻き立てられますね!
伴野朗『呉・三国志 長江燃ゆ』でも、このあたりは想像を膨らませて書いて
いて、非常に面白かったです。

 史書では、詳細がわからないことが多いですが、かえってそのおかげで、
小説を書く人にとっては、腕の見せ所ですねえ。

 三国志というと、どうしても男くさい印象ですが、史書にあるこうした
ロマンス(?)をしっかり拾いあげれば、やっぱり女性もあちこちでしっかり
活躍していて、ニヤリとさせられます。


 清岡さんがおっしゃられるように、後漢書時代には、名・珍場面や名セリフが
多いような気がします。私が印象に残っているのは、韓ショウのカッコ良すぎて、
かつ、ちょっとキザな名ゼリフです。


  そういえば、三国志の時代って、名ゼリフってそんなに聞かないような気が
しますねえ。「呉下の阿蒙に非ず」とか、「子龍は一身すべてこれ胆なり」とかは、
有名ですけど、これは名セリフと言って良いのか微妙ですし…。

「馬の小僧が死ななければ、余には埋葬される土地もない!」(曹操)

「あんたが死ななければ、オレは安心できねえよ!」(孫権)

 この辺りが頭に浮かびますが、これも名ゼリフかなあ?
 忘れてしまったのか、名ゼリフという意識からはずれてしまっているのか、
他のセリフが浮かびません。


  また、名場面、名ゼリフ等がございましたら、御教授頂ければ幸いです。
  御意見、御感想、御指摘等もお待ちいたしております。


                       ジョージ真壁


超蛇足追記(かなり、ど〜でもいい話です)


 今回の話題で登場した伴野朗『呉・三国志 長江燃ゆ』。個人的な感想ですが、
この作品、史書の話を膨らませて書いている場面はそこそこ魅力的ですが、オリ
ジナル場面は正直言ってあまり面白くないように思います。なぜ、そんなオリジ
ナルキャラやオリジナル場面が必要なのかが、よくわからない。史書に登場する
人物で、充分代用がきくはずなのに、そして、そういった人物を登場させた方が
ファンも喜ぶはずなのに、なぜオリジナルキャラにこだわるのかが理解できない。

  昔、子供の頃、『キン肉マン』『聖闘士星矢』『ドラゴンボールZ』などのアニメを
見て思ったことですが、原作に登場するキャラクターはあんなに光り輝いているのに、
なぜアニメオリジナルのキャラクターはあんなに魅力がないのか?と、いつも不思議
でした。アニメ『キン肉マン』では、馬鹿な大人がわけもわからず作った超人よりも、
原作の読者応募の超人の方が数段も魅力的だったので、どうせオリジナルストーリー
をやるなら、そっちを登場させて欲しかった。アニメ『聖闘士星矢』は、どう考えて
も原作と比較するとデザインセンスはゼロのように思える。あのセンスは、当時の
子供達の憎悪の対象でした。龍座の聖闘士だからと言って、頭部を龍にする必要が
どこにあるのか? わかりやすいことはわかりやすいが、ハッキリいってカッコ悪い。
「龍座だから、頭は龍にした方がわかりやすいだろ」というのは、子供をナメている
としか思えない。子供の想像力は、そんなに貧弱なものではない。敵の聖闘士も、
なんやアレは? もはや88の星座とは関係のない奴等まで出ていたが、それは
まだ良いとしても、あのセンスのなさはいただけない。まあ、後の方は多少センス
も良くなってきたから、まだ良かったですが。作り手が、物語の整合性に無頓着
だったので、ヘラクレス座の聖闘士が二人も出てきたのも許し難い。片方は、
オリオン座にするぐらいの機転が、なぜきかないのか? その点、アニメの
『北斗の拳』では、作品に愛着を持っていて、逆に原作では首を傾げる部分も、
アニメでは納得できる筋書きになっていたので非常に良かったように思います。

 話はそれますが、アニメ『ビックリマン』は、ハッキリ言って、視聴者の
年齢層を明らかに間違えていた。当時、ビックリマンシールを集めていた少年
たちの年代を調べもせずにアニメを作ったとしか思えない。ビックリマンシール
を集めていたのは、主に小学校中高学年だったのに、幼稚園児向きのアニメを
作るとは何事か! まったくもって子供を馬鹿にしている。先日、TV東京系の
『TVチャンピオン』で「小学生歴史クイズ王選手権」みたいなのをやって
いましたが、クイズの進行司会者は、敗北した小学生に、変な慰めの言葉を
かけていた。子供が一番嫌うのは、無用に子供扱いされることだということに、
この進行司会者はまるで気がついていないようだった。あんな慰め方は、
かえって子供の心を傷付ける。あそこでは、慰めずに大人扱いすることが、
彼らのプライドを満足させる方法ではないのか? さらに、このクイズ、
「歴史」と銘うっているくせに、『三国志クイズ』では、やっぱり出てしまった。
「赤壁の戦いで諸葛亮孔明が使ったキモントンコウの術は、何を起こすもの?」
というようなクイズでしたが、「てめぇ、それは歴史じゃないやろ! 小説やろ!」
と思わずツッコんでしまった。正直言って、解答していた小学生達も、内心では
嘲笑していたに違いない。「やっぱり大人達は何もわかってねえや」と。

 話は戻りますが、伴野朗『呉・三国志 長江燃ゆ』は、私が読んだ三国志小説
の中では、『反三国志』『超三国志』などのifものを除けば、一番読むのが苦痛
だった小説でした。これは、あくまで個人的な感想で、あちこちのサイトでは
高い評価を得ているので、私の文章だけで作品を判断なされないことをオススメ
します。

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