三国志ファンのためのサポート掲示板 ※共同掲示板。話題は三国志関係。横レス歓迎。初心者モードの質問からマニアックな雑談まで
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【3302】曹操は本当に覇者なのか 紅砂 2008/12/21(日) 12:37 教えて
┣ 【3303】Re:曹操は本当に覇者なのか 白崎ゆきと 2008/12/21(日) 22:07
┃┗ 【3304】Re:曹操は本当に覇者なのか 紅砂 2008/12/22(月) 19:05
┃┗ 【3305】Re:曹操は本当に覇者なのか 白崎ゆきと 2008/12/23(火) 0:08
┃┗ 【3308】Re:曹操は本当に覇者なのか 紅砂 2008/12/24(水) 16:37
┃┗ 【3309】お薦め(?)な本 白崎ゆきと 2008/12/28(日) 23:56
┃┗ 【3310】Re:お薦め(?)な本 紅砂 2008/12/29(月) 14:42 感謝♪
┣ 【3306】Re:曹操は本当に覇者なのか ペテン師 2008/12/23(火) 11:57 ハロ〜☆
┃┗ 【3307】Re:曹操は本当に覇者なのか 紅砂 2008/12/23(火) 19:14
┣ 【3312】本当の覇者は孫策 風月 2009/1/1(木) 18:32
┃┣ 【3315】Re:本当の覇者は孫策 紅砂 2009/1/2(金) 12:29
┃┗ 【3316】覇者の定義 紅砂 2009/1/2(金) 12:54 追記
┗ 【3313】Re:曹操は本当に覇者なのか 風月 2009/1/2(金) 10:49

【3302】曹操は本当に覇者なのか
教えて  紅砂 E-MAILWEB  - 2008/12/21(日) 12:37 -

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    最近思うのですが、曹操は本当に「曹氏の天下」を目指していたのでしょうか。

 曹操は最終的には魏王で終わっています。私はこのことから「曹操は本当は天下の安泰を目指していただけで、己が帝になることを目指していたのではないのでは?」なんて思ってしまうのです。演義の勧善懲悪による脚色によって、曹操は「覇者」になってしまったのではないでしょうか。

 むしろ、曹丕の方が「覇者」と呼ぶにふさわしい気がします。

 どう思いますか?

【3303】Re:曹操は本当に覇者なのか
 白崎ゆきと  - 2008/12/21(日) 22:07 -

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   曹操の帝位に対する姿勢は時期によって変化していると見るべきだと思いますね。

少なくとも曹操が献帝を迎え入れた時点では、自身が皇帝になるという野望は抱いていなかったと考えるのが妥当でしょう。
当時の曹操は呂布や袁術との戦いに追われ、さらに強大な袁紹が北にいる状況でしたので、将来、中原を制することができる可能性はかなり低かったと言えます。

そんな中で曹操が将来、自分が皇帝になるために、献帝を迎え入れたと考えるのは色々と無理があります。
そもそも、曹操が最初から劉氏に替わって皇帝になることを狙っていたのなら、漢の存続を望む荀イクが腹心になるわけないですしね。

むしろ、今の自分では天下を取ることなどできないという客観的な判断(一種の諦め)があったからこそ、何の力もない献帝を奉じ、臣従することと引き替えに、護漢の英雄という名声と正当性を手に入れる方針を取れたのだと考えます。


反対に、晩年の曹操は露骨に帝位を伺っています。
確かに献帝から帝位を簒奪したのは息子の曹丕ですが、曹操の死後1年も立たないうちに禅譲を行えたというのは、曹操が死ぬ前から準備をおこなっていたからですよ。

そもそも、後漢では劉氏以外は王になっていなかったはずで、にも関わらず曹操が王位についたというのは、その先の帝位を視野にいれてのことです。
曹操の魏公・魏王即位において賛成・反対で大いに紛糾したのは、その先に曹操が今後も漢の臣下に留まるか、漢に取って代わるかという大問題があったからですし、その争いの中で荀イクを始めとした漢存続派が死に追いやられたりもしているわけです。

もっとも、曹操にとって帝位問題は、単純に野心がある・なしで決まるほど単純なものではなかったと思いますよ。

【3304】Re:曹操は本当に覇者なのか
 紅砂 E-MAILWEB  - 2008/12/22(月) 19:05 -

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    ためになる記事をありがとうございます。

 手元に正史がないので質問させていただきました。ネット音痴故、ネットを駆使して資料を集めることが大変苦手なのでこの掲示板は役にたちます。

 白崎ゆきとさんはどのようなものを資料になさっているのですか? ぜひ教えてください。

【3305】Re:曹操は本当に覇者なのか
 白崎ゆきと  - 2008/12/23(火) 0:08 -

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   どうもです。
最近は中国史の本すらまともに読んでいない状態なのでアレなのですが……。

簡単な確認はGoogleで検索してしますが、基本的にはあまりネットの文献を資料として使うことはないですね。
もちろん、中央研究院の漢籍電子文献などは例外ですけど。

ネットのテキストで記述の真偽や出典を確認するぐらいなら、最初から歴史書や専門書を調べた方が結局楽だからです。


ところで、資料というのはもちろん参考文献のことですよね?

【3306】Re:曹操は本当に覇者なのか
ハロ〜☆  ペテン師  - 2008/12/23(火) 11:57 -

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   ▼紅砂さん:

> むしろ、曹丕の方が「覇者」と呼ぶにふさわしい気がします。
>
> どう思いますか?


曹操が覇者か曹丕が覇者ということですけど、軍配は曹操に挙がるのではないでしょうか。

ただし、完全な覇者というのではなく、あくまでも『中原の覇者』もしくは『中央の覇者』と限定してますけど。
当時の益州や呉の地域は未開発なエリアで辺境の地域に分類されていたと思われますので、前漢・後漢の都およびその周辺の大都市と要所を押さえて、献帝まで擁した曹操が覇者として考えるのが相応しいと思われます。

曹丕はというと、曹操の築き上げた礎の上に乗って権力の行使をおこない、皇帝となっただけの人物です(言い方悪いけど)領土も人材もそっくりそのまま譲り受けただけで、曹操のように自ら並み居る列強と対峙したわけでもなく、辺境に追いやられた劉備と孫権率いる2者だけを方面軍に睨みを効かせていれば良いだけの状況で考えればどっちが覇者というに相応しいか…と当方は思います。

『曹氏の天下』を目指していたと考えるのは官渡の戦い以降に袁家を滅ぼして以降の事でしょう。
それらのことが加速するのが216年の魏王となった事項ではないかと…

この後、不満分子の吉本・耿紀・金禕たちのクーデター事件であり、魏風の事件が勃発するので…

【3307】Re:曹操は本当に覇者なのか
 紅砂 E-MAILWEB  - 2008/12/23(火) 19:14 -

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    本当にありがとうございます。こんな無知な私に……

 確かによく考えてみれば、曹丕が帝になれたのも、曹操が生前にそれなりの礎を築いていたからですよね……

>『曹氏の天下』を目指していたと考えるのは官渡の戦い以降に袁家を滅ぼして以降の事でしょう。

 ということは、官途の戦い以前はまだ、漢王朝の復興を少なくとも口先では言っていた、ととらえてもいいでしょうか? 

 すみませんm(._.)m。小説を書いていていろいろ疑問が湧いてきたものですから……

【3308】Re:曹操は本当に覇者なのか
 紅砂 E-MAILWEB  - 2008/12/24(水) 16:37 -

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   >ところで、資料というのはもちろん参考文献のことですよね?

 そうです、資料と言うのは参考文献のことです。

 いろいろとありがとうございました。

【3309】お薦め(?)な本
 白崎ゆきと  - 2008/12/28(日) 23:56 -

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   かなり歴史学的に偏ってしまいますが、個人的には下の4冊がお薦めです。


『三国志 きらめく群像』高島俊男(ちくま文庫)
 平易な文章による三国志の人物紹介。
 意外に書かれることが少ない三国志のお約束をキチンと説明しているところが良心的。

『中国の歴史 三国志の世界』金文京(講談社)
 写真や図を多く載せており、かなり分かりやすく書かれた概説書。
 三国志の事柄全般に対して非常にバランス良く記述している印象。

『魏晋南北朝』川勝義雄(講談社学術文庫)
 三国時代だけを対象としている訳ではないのですが、
 この時代に関する概説書の中でも特に名著との誉れが高いものです。

『画像が語る中国の古代』渡部武(平凡社 イメージリーディング業書)
 これまた三国志の本ではないのですが、
 漢代あたりの暮らしぶりを出土資料や文献から解明しようとしたもの。
 なお、この本だけは絶版です。


明らかに偏った本を薦めておいてなんですが、
「実際にあった出来事」 > 「あらゆる創作」ではないと思いますけどね。

【3310】Re:お薦め(?)な本
感謝♪  紅砂 E-MAILWEB  - 2008/12/29(月) 14:42 -

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    ありがとうございます。また調べて見ます(^^)ゝ

 今まで小説ばかり読んできたので、そういう「資料」的なものはいまだ読んだことがないんです(汗)。

 本当にありがとうございました。

【3312】本当の覇者は孫策
 風月  - 2009/1/1(木) 18:32 -

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   私が思うに魏には覇者はいないと思います。
魏の人はほとんど考え方が軍事的で天下を取ることだけに目がいってしまっているような気がします。
本当の覇者というのはやはり安泰を目指し、戦をするような人だと思います。
そう考えると呉の元君主である孫策が覇者にふさわしいのではないのでしょううか?
江東を制圧しに行くときその城の民には一切手をつけず慕われたと言います。
やはり国の安泰を願っている孫策だからこそだと思います。
そこで私の思う結論は三国時代の覇者は孫策だと思います。
私の考えに意見・反論がある方投稿を待っています。
ちなみに私は中学一年の三国志好きの男です

【3313】Re:曹操は本当に覇者なのか
 風月  - 2009/1/2(金) 10:49 -

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   ▼紅砂さん:
> 最近思うのですが、曹操は本当に「曹氏の天下」を目指していたのでしょうか。
>
> 曹操は最終的には魏王で終わっています。私はこのことから「曹操は本当は天下の安泰を目指していただけで、己が帝になることを目指していたのではないのでは?」なんて思ってしまうのです。演義の勧善懲悪による脚色によって、曹操は「覇者」になってしまったのではないでしょうか。
>
> むしろ、曹丕の方が「覇者」と呼ぶにふさわしい気がします。
>
> どう思いますか?

【3315】Re:本当の覇者は孫策
 紅砂 E-MAILWEB  - 2009/1/2(金) 12:29 -

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   ▼風月さん:
>私が思うに魏には覇者はいないと思います。
>魏の人はほとんど考え方が軍事的で天下を取ることだけに目がいってしまっているような気がします。
>本当の覇者というのはやはり安泰を目指し、戦をするような人だと思います。
>そう考えると呉の元君主である孫策が覇者にふさわしいのではないのでしょううか?
>江東を制圧しに行くときその城の民には一切手をつけず慕われたと言います。
>やはり国の安泰を願っている孫策だからこそだと思います。
>そこで私の思う結論は三国時代の覇者は孫策だと思います。

 確かに、孫策のは「覇者」と呼ぶにふさわしい気がします。もし孫策が早死にしていなければ、天下の趨勢はは大きく変わっていたでしょうね。

 私の勝手な考えですが、彼が生きていたら天下は曹操と孫策との二分になっていたのではないでしょうか? 

 個人的に孫策に溺愛しているので見方が偏ってますが(汗)

【3316】覇者の定義
追記  紅砂 E-MAILWEB  - 2009/1/2(金) 12:54 -

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    そもそも、「覇者」とはなんなのでしょうか。辞書を引くと「覇道を以て天下を治める者(広辞苑)」とあり、「覇道」とは「儒教で、武力・権謀を用いて国を治めること」とあります。

>魏の人はほとんど考え方が軍事的で天下を取ることだけに目がいってしまっているような気がします。

 私が思うに、曹操も天下の安泰を願っていたのではないでしょうか。「三国志演義」の勧善懲悪によって、風月さんは上のように思ったのでは? 

 風月さんは吉川英治の三国志の読者でしょうか? 吉川英治の三国志の読者は曹操のイメージを風月さんのようにとらえるのでは? 

>本当の覇者というのはやはり安泰を目指し、戦をするような人だと思います。
>そう考えると呉の元君主である孫策が覇者にふさわしいのではないのでしょううか?

 平和があるから戦争があるのだと思います。平和への過程には戦争を避けられない、必然的な時があるのではないでしょうか。平和は誰もが願うもので、その気持ちは孫策も曹操も、劉備も孫権も、誰もが願っていたのではないでしょうか。

 孫子が言うように「戦は国の趨勢に関わる」と言っています。誰もが戦を快く思ってはいなかったのではないでしょうか。しかしどうしても戦が避けられない、だから戦をするのではないでしょうか。

 だから「覇者」とは皆、天下の安泰を目指しているのだと思います。孫策に限ったことではないのではないでしょうか。

 支離滅裂&個人的平和観がごちゃまぜになっていますが、あしからず……

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