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▼不居見さん:
『三国志集解』や台湾中央研究院漢籍電子文獻の『三国志』を見た限りでは曹沖の文字は冲ではなく沖で合っているようです。ただ、字の意味はほとんどカブっていますので、たいした違いはないようですが。
手元の学研『漢字源』を引いたところ、「沖」の意味は
むなしい・おだやか・やわらかい・幼い・まっすぐに高くあがる・突き当たる・おき(沖合い)
などとなっております。かならずしもマイナスイメージばかりでもないかと思いますが、いかがでしょうか。
また、これとは別に世界のあちこちである風習のようですが、「良い名前の子供は悪魔や悪運を引き寄せてしまう」ということでわざと悪い名前をつけることもあるようです。また、親が望まずして生まれた子供に悪意から悪い名をつけることもとうぜんあったでしょう。
結局のところ諱にせよあざなにせよ、その気になれば「何でもアリ」だったようですね。
なお、ここから下はわたしのまったくの当て推量なので読み流してください。
曹沖のあざな(小字らしいですが)は倉舒ですが、それぞれの字の意味は
倉:蔵・しまう・蒼い
舒:のびる・ゆったりしている など
なので、「沖」はおだやかなという意味でつけたのではないかと思っております。あざなとあわせて
「おだやかでゆったりとしたものを(その身に)しまっている」
まあ、いずれにしても確かめるすべはないのですが・・・・・・。
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