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小説サイトの三国志小説
020809
<<「孟徳、南容、文台」/「東呉華亭」


   2001年の半ば。ウェブ上にある三国志小説をあさっていた。
   三国志サイトのリンクを辿り続けたり、三国志の人物のあざなで検索をかけたりして1)、探しては眺めていた。

   とは言っても、最初から最後まで読まず、少し読んではブックマークに残しておくというのを繰り返していただけ。そのスタンスは今もあまりかわらないから、困りもの。
   とは言うものの、その「広く浅く」のサイト巡りが、数ある三国志サイトにどういうものがあるか、っていう大まかな把握には役立っていた。
   当時、三国志サイトは管理人のファン属性に応じて、いろんなタイプに分類できると考えていて、サイトを巡りつつ、ブックマークを分類していた。
   その分類は、ゲーム系(ゲームオリジナルキャラが前面に出ている)2)、知識系(これはあまり小説がない)3)、同人系(小説が多いが、特定の嗜好に走りやすい)4)、かぜ江系(三国志というよりファン小説)030829-5)などなど6)
   余談だけど、ネット上のファン交流もそれぞれの分類内のサイト間でおこなわれることが多いように思える。まぁ、同じ三国志でも、ジャンルによって世界観や人物感が全然、違ってくるから、自然とそうなるのかなあ

   で、三国志サイトによる三国志小説は数々、眺めていて、とある特徴に気付く。
   三国志サイトへ来る人は、量の大小はあれ、三国志を知っている人。だから、そこの三国志小説は、自然と、状況説明を省いた小説になりやすいのではないか、ということ。もちろん、その分、奥深い内容になりやすくて、ファンには嬉しいんだけど。

   そんなことを何となく思っているとき、ふとあるサイトを見かける。
   それが「カシオペア座の隣人」7)
   小説リンク集の「楽園」8)をあさっていると見かけたサイト。
   三国志ファンサイトではなく、小説サイトだという印象。
   そこのサイトには詩や小説がいろいろあったけど、その中で郭嘉が主役の小説「奇風の士」を見かける。未完の長編小説だ。
   冒頭にあげた三国志サイトによる三国志小説にありがちなことはなく、多分、三国志を知らない人でもすんなり読めるのでは、という感想を持つ。
   で、例によって、気に入ったので、掲示板に書き込んでみる。


はじめましてー
written by 清岡 美津夫 at 2001/06/16 (WED) 07:44.00

初めまして
三国志の小説を探してWeb上をさまよってたら、ここに来ました。

「奇風の士」、まだ全部読んでないですけど、良いですね。
いろんな三国志サイトを巡って小説、読んできたんですけど
何だか登場人物のことを知ってることが前提で、
いきなり始まる小説が多くて、そんな小説は嫌いではないんですが、
どうも最近、食傷気味で。。。
その点でも「奇風の士」はじっくり書かれてて良い感じですね♪
郭嘉さんのことをよく知らない私でも楽しめます。9)


   今、その書き込みを読み返してみると、初めての書き込みなのに、何だか理屈っぽいことを書いてて、我ながら恥ずかしい……
   ともあれ、管理人の巽 貴さんからレスをいただき、私はそこのサイトへ通うようになる。
   当時、「奇風の士」が更新されるのを楽しみにそのサイトへ通っていたんだけど、次第に他の三国志と関係のない小説や詩を読むようになっていた。

   で、そんな小説本来のおもしろさに感化されつつあった私は、このサイトに、旧作だけどショートショート二本(三国志ものではない)続けて贈ることになる。



1)   孔明とかメジャーどころのあざなを検索してもなかなか小説にぶち当たらないが、少し外したところで検索するとわりかし小説が見つかる。「元譲」とかかなあ(ファンの間ではメジャーだけど)。ちなみに「文台」で検索をかけると、「天文台」がいっぱい引っかかる(汗)。ちょっとかえて「孫文台」で検索をかけると、私の小説ばかりひっかかる(汗)    <<戻る

2)   三国志のゲームときいて、従来のシミュレーション・ゲームを想像する方も多いと思うけど、ネットでは「真・三國無双」シリーズや「三國志戦記」のファンサイトの割合が多い。なので、小説の設定もそれらのゲームのオリジナル設定に準じることが多い   <<戻る

3)   知識系とは三国志についての考察がメインのサイトを指す。情報系とも蘊蓄系とも呼んでいる。サイトの具体名をズラズラと書いていけばわかりやすいんだけど、今回は書かない。こういう系統のサイトは文章は多いけど、小説はほとんどない。   <<戻る

4)   全国各地で年何回かおこなわれる同人誌即売会。そこに同人誌をつくって売っている(もしくは作っていた)人が管理人をしているサイトのこと。よくよく考えてみたら、同人誌自体、漫画メインもあれば小説メインの場合もあるから(いや、ここらへんは詳しくないです…)、そういうサイトに小説があるとは限らないなあ   <<戻る

6)   最近、「歴パラ」系という括りも思いつく。コーエー(光栄)が出していた、「光栄ゲームパラダイス」「歴史パラダイス」「DaGama」「歴史ファンワールド」などの投稿雑誌に投稿していた読者が管理しているサイト。   <<戻る

7)   巽 貴 様が管理する「カシオペア座の隣人」。三国志関連以外の小説も面白く、これからの期待大。ちなみにこのページではこのサイトの旧サイトのことを書いている。だけど、それだとリンク切れを起こしてしまうので、その旧サイトの後継サイトにすり替えている。2003年5月31日修正。   >>そのサイトへ行く   <<戻る

8)   「楽園」。ウェブ上で公開されている「小説」「音楽」「CG」のデータベース(リンク集)のサイト。サイト管理人が登録するタイプで、もちろん検索ができるし、ディレクトリでジャンル分けされている。   >>そのサイトへ行く   <<戻る

9)   サイト「カシオペア座の隣人」内にあったBBSへの私の書き込み。   <<戻る

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