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【3838】雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給 まりもこ 2015/10/9(金) 0:00 教えて

【3841】Re:雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給 清岡美津夫 2015/10/10(土) 1:28
┗ 【3843】Re:雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給 まりもこ 2015/10/10(土) 22:17
┗ 【3845】Re:雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給 R・F 2015/10/14(水) 0:31 雑談

【3841】Re:雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給
 清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2015/10/10(土) 1:28 -

引用なし
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   こんばんわ。

>Q3、将軍幕僚の俸給は誰がどこで出すのか(将軍個人であつめた人事なので自腹なのか、派遣先の辺境へいってるなら最寄の兵站所になっている太守とかが一時的に肩代わり?)
>
>Q4、Q3に続いてそもそも(官吏の)俸給一般はどこで誰がどのタイミングで渡してるのか
>
>以上です。よろしくお願いします。

Q4についてですがここでもたびたび出てくる(というか私が引いているのですが)籾山明『[#?漢帝国と辺境社会]』(中公新書 1999年)のp.122によると、前漢の辺境の下級官吏についてですが、佐原康夫「居延漢簡月俸考」(『古史春秋』5号、朋友書店1989年)を参考文献に、「まず俸給は食糧と同じく、支給を受ける側の代表が支給する機関(都尉府もしくは候官)まで出向いて受け取った。」とし、その一例として木簡の「第廿候史良、詣官受部吏奉。三月乙酉平旦入。」という文を挙げています。さらにp.123で「こうして受け取った俸銭は、袋に入れて各部へ持ち帰られた。次に引く一枚は、そうした月給袋に付けた[木曷]であろう(図25)。」とあります。

※[木曷]について書かれた文字について
--引用開始-----------------
    候史吏已取
呑遠部 呑北燧長為已取 今取三千六百
    萬年燧長已取
--引用終了-----------------

三国は漢代の制度をある程度引き継いでいますので、(特別変更の理由もなければ)今回の場合もおおむねこんなところだろうと思います。

※居延漢簡については下記サイトで検索可能
・文物圖象研究資料庫 全文檢索
http://saturn.ihp.sinica.edu.tw/~wenwu/search.htm
※関連記事
http://cte.main.jp/newsch/article.php/413


▼まりもこさん:
>知識レベルは正史に興味があってネットで調べてる程度のニワカです。
>残念ながら素人レベルでは細かいところがわからなかったので詳しい方に質問させていただきたく参りました。
>※「雑号」「将軍府」「開府」「給料」「俸禄」「俸給」らのキーワードで検索しました
>今回の質問は、後漢末の将軍府についてです。
>
>まず第一に、大将軍〜四征将軍までは開府できるとこちらにはあります。
>http://www5f.biglobe.ne.jp/~kanri01/rounk/shyumi/chu_shougun.html
>問題はその下の雑号将軍らです。
>朱然伝には偏将軍府の営下督の官に昇進とあるので、三国時代には確実に開府はされてるのですが後漢末がよくわからず困ってます。
>
>Q1, 後漢末の雑号以下の将軍らは開府できたのか?
>
>第二に開府できた場合の幕僚の人数(規模)と俸給です。
>
>上のHPによると大将軍と驍騎将軍〜四征将軍らとは規模が違いますよね。
>となると下位になると縮小される気がしますがその場合は誰が残るのでしょうか。
>
>Q2、(雑号将軍らが)開府できた場合の幕僚にいる役職は何か
>
>
>最後に将軍府の俸給についてです。(わりと基本的すぎる質問かもしれませんが)
>後漢書光武帝紀の李賢注や後漢書百官志から見るに、給料は毎月金銭(後漢末から三国はインフレしちゃうので絹と思いますが)と穀物を半分(か割合は変化したか)ずつもらっていたと思うのです。
>問題はどこで誰が渡すのかがピンとこないのです。
>
>Q3、将軍幕僚の俸給は誰がどこで出すのか(将軍個人であつめた人事なので自腹なのか、派遣先の辺境へいってるなら最寄の兵站所になっている太守とかが一時的に肩代わり?)
>
>Q4、Q3に続いてそもそも(官吏の)俸給一般はどこで誰がどのタイミングで渡してるのか
>
>以上です。よろしくお願いします。

【3843】Re:雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給
 まりもこ  - 2015/10/10(土) 22:17 -

引用なし
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   ありがとうございます!
袋でもってかえり木曷の内容で分配みたいな形だったんですか・・・なるほど勉強になりました。

▼清岡美津夫さん:
>こんばんわ。
>
>>Q3、将軍幕僚の俸給は誰がどこで出すのか(将軍個人であつめた人事なので自腹なのか、派遣先の辺境へいってるなら最寄の兵站所になっている太守とかが一時的に肩代わり?)
>>
>>Q4、Q3に続いてそもそも(官吏の)俸給一般はどこで誰がどのタイミングで渡してるのか
>>
>>以上です。よろしくお願いします。
>
>Q4についてですがここでもたびたび出てくる(というか私が引いているのですが)籾山明『[#?漢帝国と辺境社会]』(中公新書 1999年)のp.122によると、前漢の辺境の下級官吏についてですが、佐原康夫「居延漢簡月俸考」(『古史春秋』5号、朋友書店1989年)を参考文献に、「まず俸給は食糧と同じく、支給を受ける側の代表が支給する機関(都尉府もしくは候官)まで出向いて受け取った。」とし、その一例として木簡の「第廿候史良、詣官受部吏奉。三月乙酉平旦入。」という文を挙げています。さらにp.123で「こうして受け取った俸銭は、袋に入れて各部へ持ち帰られた。次に引く一枚は、そうした月給袋に付けた[木曷]であろう(図25)。」とあります。
>
>※[木曷]について書かれた文字について
>--引用開始-----------------
>    候史吏已取
>呑遠部 呑北燧長為已取 今取三千六百
>    萬年燧長已取
>--引用終了-----------------
>
>三国は漢代の制度をある程度引き継いでいますので、(特別変更の理由もなければ)今回の場合もおおむねこんなところだろうと思います。
>
>※居延漢簡については下記サイトで検索可能
>・文物圖象研究資料庫 全文檢索
>http://saturn.ihp.sinica.edu.tw/~wenwu/search.htm
>※関連記事
>http://cte.main.jp/newsch/article.php/413

【3845】Re:雑号将軍らの開府に及び幕僚等への俸給
雑談  R・F  - 2015/10/14(水) 0:31 -

引用なし
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   清岡さん
いつも的確な回答ありがとうございます。
私も同様の疑問を持っていたので、勉強になりました。

で。私も俸禄についての素朴な疑問があと一つあります。便乗するようで申し訳ないのですが、ご教示いただけるとありがたいです。

疑問というのは、「閏月」のある年の俸禄はどうなっていたのか、ということです。
年俸を13分割して払っていたのか? それとも1ヶ月分は特別予算として計上して、他の月と同じ額を払っていたのでしょうか?
高級取りの上級官僚はともかく、下級の吏や兵などは少ない給与を13分割されたら暴動を起こしかねないような気もするのですが。かといって、13か月分を払うと、単純計算で予算が約8%増えます。

どうなのでしょう?

▼まりもこさん:
>ありがとうございます!
>袋でもってかえり木曷の内容で分配みたいな形だったんですか・・・なるほど勉強になりました。
>
>▼清岡美津夫さん:
>>こんばんわ。
>>
>>>Q3、将軍幕僚の俸給は誰がどこで出すのか(将軍個人であつめた人事なので自腹なのか、派遣先の辺境へいってるなら最寄の兵站所になっている太守とかが一時的に肩代わり?)
>>>
>>>Q4、Q3に続いてそもそも(官吏の)俸給一般はどこで誰がどのタイミングで渡してるのか
>>>
>>>以上です。よろしくお願いします。
>>
>>Q4についてですがここでもたびたび出てくる(というか私が引いているのですが)籾山明『[#?漢帝国と辺境社会]』(中公新書 1999年)のp.122によると、前漢の辺境の下級官吏についてですが、佐原康夫「居延漢簡月俸考」(『古史春秋』5号、朋友書店1989年)を参考文献に、「まず俸給は食糧と同じく、支給を受ける側の代表が支給する機関(都尉府もしくは候官)まで出向いて受け取った。」とし、その一例として木簡の「第廿候史良、詣官受部吏奉。三月乙酉平旦入。」という文を挙げています。さらにp.123で「こうして受け取った俸銭は、袋に入れて各部へ持ち帰られた。次に引く一枚は、そうした月給袋に付けた[木曷]であろう(図25)。」とあります。
>>
>>※[木曷]について書かれた文字について
>>--引用開始-----------------
>>    候史吏已取
>>呑遠部 呑北燧長為已取 今取三千六百
>>    萬年燧長已取
>>--引用終了-----------------
>>
>>三国は漢代の制度をある程度引き継いでいますので、(特別変更の理由もなければ)今回の場合もおおむねこんなところだろうと思います。
>>
>>※居延漢簡については下記サイトで検索可能
>>・文物圖象研究資料庫 全文檢索
>>http://saturn.ihp.sinica.edu.tw/~wenwu/search.htm
>>※関連記事
>>http://cte.main.jp/newsch/article.php/413

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