三国志ファンのためのサポート掲示板 ※共同掲示板。話題は三国志関係。横レス歓迎。初心者モードの質問からマニアックな雑談まで
  新規投稿 ┃ツリー ┃スレッド ┃一覧 ┃トピック ┃番号順 ┃検索 ┃設定 ┃ルール ┃外部カレンダ ┃フロント  
91 / 659 ツリー ←次へ前へ→

【3512】関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それとも「穆」派 R・F 2009/9/29(火) 21:56 教えて

【3533】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それと... 殷景仁 2009/10/12(月) 17:55
┗ 【3536】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それと... R・F 2009/10/12(月) 22:18 感謝♪
┣ 【3537】[投稿者削除]
┗ 【3538】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それと... 殷景仁 2009/10/13(火) 0:09
┗ 【3541】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それと... R・F 2009/10/16(金) 18:53 感謝♪

【3533】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それ...
 殷景仁  - 2009/10/12(月) 17:55 -

引用なし
パスワード
   R・Fさん初めまして。

「繆」の読み方については、松浦友久「「繆氏」の発音の史的変化と日本漢字音―「入声・去声」の関係に即して―」(研文出版『中国詩文の言語学 対句・声調・教学 松浦友久著作選一』所収)という論文があり、論文の主旨を簡単に要約すると次のようになります。

1:諡号としての「繆」は、「音穆」「音木」(陸徳明『経典釈文』)などの音注が十数例あり、「秦繆公」についても、「繆、読曰穆」(『漢書』顔師古注)とあることから、「繆」は「穆」に通じ、「繆=ぼく」と読まれていたことが確認できる。

2:姓氏としての「繆」は、六朝から盛唐までは伝統的な「繆=ぼく」と口語的な「繆=びゅう」の読みが併存していた。『王仁ク刊謬補缺切韻』の記述などから推測するに、元来は「繆=ぼく」の読みが主流であったが、司馬貞『史記索引』の「蘭陵繆生」における「繆、音亡救反。……一音穆」の注や『唐韻』『広韻』鄭樵『通志』などの記述から、盛唐から次の宋代になると、「繆=びゅう」という読みに移行したと考えられる。

3:さらに「繆=びゅう」という読みは、「謬(誤り、間違い)」などに通じることから、明代の頃には「繆=びょう」という読みが現れた。

4:以上から考えて、姓氏としての「繆氏」の日本漢字音は、「繆=ぼく」「繆=びゅう」いずれもあり、どちらが間違いだとはいえないが、読書や教学における混乱を避けるために優先をつけるならば、「繆=ぼく」の方がより相応しい。

この見解に従えば、ここで問題になっている諡号「繆」については、「穆」に通じ、「繆=ぼく」と読むことでいいということになります。参考までにご参照ください。

【3536】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それ...
感謝♪  R・F  - 2009/10/12(月) 22:18 -

引用なし
パスワード
   ▼殷景仁さん:
>R・Fさん初めまして。
>
>「繆」の読み方については、松浦友久「「繆氏」の発音の史的変化と日本漢字音―「入声・去声」の関係に即して―」(研文出版『中国詩文の言語学 対句・声調・教学 松浦友久著作選一』所収)という論文があり、論文の主旨を簡単に要約すると次のようになります。
>
>1:諡号としての「繆」は、「音穆」「音木」(陸徳明『経典釈文』)などの音注が十数例あり、「秦繆公」についても、「繆、読曰穆」(『漢書』顔師古注)とあることから、「繆」は「穆」に通じ、「繆=ぼく」と読まれていたことが確認できる。
>
>2:姓氏としての「繆」は、六朝から盛唐までは伝統的な「繆=ぼく」と口語的な「繆=びゅう」の読みが併存していた。『王仁ク刊謬補缺切韻』の記述などから推測するに、元来は「繆=ぼく」の読みが主流であったが、司馬貞『史記索引』の「蘭陵繆生」における「繆、音亡救反。……一音穆」の注や『唐韻』『広韻』鄭樵『通志』などの記述から、盛唐から次の宋代になると、「繆=びゅう」という読みに移行したと考えられる。
>
>3:さらに「繆=びゅう」という読みは、「謬(誤り、間違い)」などに通じることから、明代の頃には「繆=びょう」という読みが現れた。
>
>4:以上から考えて、姓氏としての「繆氏」の日本漢字音は、「繆=ぼく」「繆=びゅう」いずれもあり、どちらが間違いだとはいえないが、読書や教学における混乱を避けるために優先をつけるならば、「繆=ぼく」の方がより相応しい。
>
>この見解に従えば、ここで問題になっている諡号「繆」については、「穆」に通じ、「繆=ぼく」と読むことでいいということになります。参考までにご参照ください。

▼殷景仁さん:
丁寧な説明ありがとうございます。

>「「繆氏」の発音の史的変化と日本漢字音―「入声・去声」の関係に即して―」(研文出版『中国詩文の言語学 対句・声調・教学 松浦友久著作選一』所収)
このようなアプローチの仕方があるとは全く知りませんでした。

>六朝から盛唐までは伝統的な「繆=ぼく」と口語的な「繆=びゅう」の読みが併存していた。
>盛唐から次の宋代になると、「繆=びゅう」という読みに移行したと考えられる。
>さらに「繆=びゅう」という読みは、「謬(誤り、間違い)」などに通じることから、明代の頃には「繆=びょう」という読みが現れた。
ということは、明以前には「繆」は、「穆」に通じていても、「謬(誤り、間違い)」とは通じておらず、明以前には「繆」は悪謚ではなかった可能性が高いと判断して良いのでしょうか。
程敏政と梁章鉅のことを検索してみましたら、程敏政は明代、梁章鉅は清代の人でした。梁章鉅が「荘繆侯」を悪い意味に取ったのは、時代による考えがあったのかもしれないのですね。

歴史というのは本当に奥が深いですね。改めてそれを感じさせられました。勉強になりました。
この度は本当にありがとうございました。

【3537】[投稿者削除]
   - -

引用なし
パスワード
   この書き込みは投稿者によって削除されました。(09/10/12(月) 23:51)

【3538】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それ...
 殷景仁  - 2009/10/13(火) 0:09 -

引用なし
パスワード
   ▼R・Fさん:
>>六朝から盛唐までは伝統的な「繆=ぼく」と口語的な「繆=びゅう」の読みが併存していた。
>>盛唐から次の宋代になると、「繆=びゅう」という読みに移行したと考えられる。
>>さらに「繆=びゅう」という読みは、「謬(誤り、間違い)」などに通じることから、明代の頃には「繆=びょう」という読みが現れた。
>ということは、明以前には「繆」は、「穆」に通じていても、「謬(誤り、間違い)」とは通じておらず、明以前には「繆」は悪謚ではなかった可能性が高いと判断して良いのでしょうか。

>程敏政と梁章鉅のことを検索してみましたら、程敏政は明代、梁章鉅は清代の人でした。梁章鉅が「荘繆侯」を悪い意味に取ったのは、時代による考えがあったのかもしれないのですね。

松浦氏は「諡号」における「繆」の読みについては、『経典釈文』から顔師古までしか言及しておらず、「繆=ぼく」と読むと考えています(もっとも松浦氏は注で『逸周書彙校集注本』「諡法解」の「名与実爽、曰謬(繆)」という例外を指摘しています)。明代以後の「諡号」における読みについては、松浦氏は言及していませんが、私自身の憶測では、「繆」を悪謚と考えられる意見が出てきたのは、おっしゃるとおり時代の影響によるのではないかと思います。つまり「姓氏」における「繆=びょう」の読みが忌避されるようになったことで、本来なら異なるはずの「諡号」の読みにまで、「繆=びょう」が敷衍されるようになったのではないのでしょうか。

【3541】Re:関羽の諡号は?あなたは「繆」派、それ...
感謝♪  R・F  - 2009/10/16(金) 18:53 -

引用なし
パスワード
   ▼殷景仁さん:
今回は、本当にありがとうございました。

  新規投稿 ┃ツリー ┃スレッド ┃一覧 ┃トピック ┃番号順 ┃検索 ┃設定 ┃ルール ┃外部カレンダ ┃フロント  
91 / 659 ツリー ←次へ前へ→
ページ:  ┃  記事番号:   
471,564
(SS)C-BOARD v3.8 is Free