三国志ファンのためのサポート掲示板 ※共同掲示板。話題は三国志関係。横レス歓迎。初心者モードの質問からマニアックな雑談まで
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【216】あなたはどちらかというと演義派ですか?正史派ですか? 清岡美津夫 2003/7/9(水) 13:03 教えて

【228】孫権関連の書 TMK 2003/7/13(日) 20:44 お答え
┗ 【229】Re:孫権関連の書 さんすけ 2003/7/14(月) 13:33 感謝♪
┗ 【230】碧眼児 清岡美津夫 2003/7/14(月) 17:03
┣ 【231】Re:碧眼児 さんすけ 2003/7/15(火) 5:44 感謝♪
┃┣ 【233】Re:碧眼児 TMK 2003/7/15(火) 18:56
┃┃┗ 【236】羅貫中の時代 さんすけ 2003/7/17(木) 9:37 追記
┃┃┗ 【238】Re:羅貫中の時代 NOB 2003/7/17(木) 16:36
┃┃┣ 【241】Re:羅貫中の時代 さんすけ 2003/7/18(金) 10:37 感謝♪
┃┃┗ 【243】脱線OKですよ(暫定ルール) 清岡美津夫 2003/7/18(金) 19:25 管理系
┃┗ 【239】Re:碧眼児 むじん 2003/7/17(木) 23:09
┃┗ 【242】Re:碧眼児 さんすけ 2003/7/18(金) 11:11 感謝♪
┃┗ 【247】すぷく 清岡美津夫 2003/7/21(月) 15:28 ひと言
┗ 【245】[投稿者削除]
┗ 【246】紫石 清岡美津夫 2003/7/21(月) 14:31 ニュ〜ス
┗ 【248】Re:紫石 清岡美津夫 2003/7/22(火) 11:13 追記

【228】孫権関連の書
お答え  TMK E-MAILWEB  - 2003/7/13(日) 20:44 -

引用なし
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   ▼さんすけさん:
>孫権を題材にした本は少ないように感じますが(良い本あれば紹介お願いします)

僭越ながら、孫権関連の書で私が良いと思う物を幾つか紹介させて
頂きます。
御迷惑でしたら、読み流して下さいませ^^;

小説では、孫権が主役に近い形で取り上げられている
『呉・三国志』(集英社 作者:伴野朗)があります。
厳密には主役ではないかもしれませんが(全体として主役的な書かれ方をして
いるのは、孫権の弟の孫朗です)、正史に見える孫権のエピソードで重要なもの、
有名なものは殆ど取り上げて書かれておりますし、創作されたエピソードも
幾つかありますので、こちらを読むと正史に近い形の孫権の人間像や人間的魅力が
かなり掴めると思います。
ハードカバー版(全五巻)では各1800円と少しお高めですが、
現在、文庫版も刊行中で、こちらの方が手に入り易く、お勧めです。
孫権意外にも、話の始め頃は孫堅・孫策が主役でしたり、呉の人も正史に
基づいて、贔屓なく客観的に書かれているように思えますので、呉が
好きな方は楽しめるのではないかと思います。

資料関連では、集英社文庫の『人間三国志 覇者の条件』(著者:林田慎之助)
が、正史準拠で孫権の人間像や足跡が簡潔に纏められていて、読み易く
わかり易かったです。正史準拠で詳しく孫権の解説がなされている本は、
私は今のところ、この本しか知りません^^;(探せば、他にもあるとは
思うのですが…)文庫本で値段も高くありませんし、勿論孫権以外に
曹操・劉備についての解説も収録されていますので、三君主について
興味がお有りでしたら、なお楽しめると思います。

以上、何かのご参考になれば嬉しいです。

【229】Re:孫権関連の書
感謝♪  さんすけ  - 2003/7/14(月) 13:33 -

引用なし
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   ▼TMKさん:
>小説では、孫権が主役に近い形で取り上げられている
>『呉・三国志』(集英社 作者:伴野朗)があります。
>厳密には主役ではないかもしれませんが(全体として主役的な書かれ方をして
>いるのは、孫権の弟の孫朗です)、正史に見える孫権のエピソードで重要なもの、
>有名なものは殆ど取り上げて書かれておりますし、創作されたエピソードも
>幾つかありますので、こちらを読むと正史に近い形の孫権の人間像や人間的魅力が
>かなり掴めると思います。
>ハードカバー版(全五巻)では各1800円と少しお高めですが、
>現在、文庫版も刊行中で、こちらの方が手に入り易く、お勧めです。
>孫権意外にも、話の始め頃は孫堅・孫策が主役でしたり、呉の人も正史に
>基づいて、贔屓なく客観的に書かれているように思えますので、呉が
>好きな方は楽しめるのではないかと思います。

はじめまして、TMKさん。
紹介していただき、ありがとうございます(全然迷惑でないです)。
伴野朗氏の三国志は本屋でよく見かけますが、未読です(ちなみに北方三国志もまだちゃんと読んでません)。
孫朗が語り手ということでしょうか?
『呉・三国志』ということは、あとで魏や蜀も刊行予定という感じもしますね(違います?)。
伴野朗氏といえば『孫策の死』(集英社文庫)は読みましたが、たしか干吉に呪い殺される話で、これはどうも……。
でも正史準拠であれば、面白そうです。
孫堅・孫策が早世ですから、まとめて小説にするしかないのかな?
孫権は長命でしたが、戦場で華々しく活躍した印象はあまりないですから、小説にしにくそうです。
ところで【呉書見聞】にも書かれていましたが、孫権の碧眼はどこからきたのでしょうか?
紫髯ですし。混血だったんでしょうか?
同母兄の孫策の容姿とも違う気がしますけど。

>資料関連では、集英社文庫の『人間三国志 覇者の条件』(著者:林田慎之助)
>が、正史準拠で孫権の人間像や足跡が簡潔に纏められていて、読み易く
>わかり易かったです。正史準拠で詳しく孫権の解説がなされている本は、
>私は今のところ、この本しか知りません^^;(探せば、他にもあるとは
>思うのですが…)文庫本で値段も高くありませんし、勿論孫権以外に
>曹操・劉備についての解説も収録されていますので、三君主について
>興味がお有りでしたら、なお楽しめると思います。

この人は、知りませんでした。
シリーズになってるようですね。
今度、まとめて読んでみます。
孫権は、中原にも天下統一にもあまり興味がなかったみたいなので、商業誌に載せようとするとなると難しいのでしょうか?
その代わりに、孫呉関連のサイトはすごく充実してるように思えますけど。

まあ、私は演義の孔明ファンですから、演義派と言えば演義派ですが……。
祈祷して十二年長生きすれば、漢室は再興するものと思ってましたし(笑)。
でも、今さら演義のことを褒めても仕方ないですので、孔明批判の孫呉小説の紹介を一冊。
孫呉好きの方々はもうご存知かもしれませんが、藤水名子著『赤壁の宴』(講談社文庫)は、周瑜が主人公なんですが、周瑜と孫策との絆を強調するあまり、他の人たちはケチョンケチョンです。孔明が周瑜の奥さんの話を持ち出した時なんか「下種な男」「腐れ外道のような男」とありました。もっとも周瑜の心理を描写してるだけですから、単に周瑜の口が悪いだけ、という感じもしますけど……。周瑜の心に抱く悪態は、痛烈でそれほど嫌味がなく、(良書かどうかはわかりませんが)面白いです。
ただ演義は火薬と伏兵が多い気がしますが、赤壁の戦いのあたりだけは、(たとえ正史派でも)演義を越える面白い小説はできないのではないでしょうか?
しかも吉川英治氏が、うまくアレンジして大衆化しちゃいましたし。
それから、シャレで少女マンガの紹介を一つ。
滝口琳々著『江東の暁』(秋田書店、全二巻)というのが、少年時代の孫策と周瑜を主人公にしたマンガです。
少女マンガに抵抗がなくて古本屋とかで見かけましたら、読んでみてはいかがでしょうか?

【230】碧眼児
 清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2003/7/14(月) 17:03 -

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   ▼さんすけさん:
>ところで【呉書見聞】にも書かれていましたが、孫権の碧眼はどこからきたのでしょうか?
>紫髯ですし。混血だったんでしょうか?
>同母兄の孫策の容姿とも違う気がしますけど。

私の知っている限り、碧眼は史書では見られず、三国演義で見られます。
「第二十九回 小霸王怒斬于吉 碧眼兒坐領江東」といった感じで、タイトルになるぐらいですね。
史書では三国志呉書呉主伝の注に引く江表伝で、目に「精光」があると書かれてます。キラキラした目?(笑)
参考:http://cte.main.jp/sunshi/w/w030518.html#kao
例によって三国演義での碧眼はさらに文献を辿れるかどうか不明です。

あと、紫髯は三国志呉書呉主伝の注に引く獻帝春秋にでてきます。
張遼が呉の降った人に問うセリフ中で
「向有紫髯將軍、長上短下、便馬善射、是誰?」
と出てきます。「あの紫髯の将軍(中略)、誰?」ってな感じ。
訳本をみると、「赤い髭」って訳されるんですが、これは何か参考文献みたいなのあるんでしょうかね。
日本で「緑の黒髪」というような感じで、当時の中国の慣用表現なんでしょうかね。

話がずれるんですが、「美姿顔」(三国志呉書孫破虜討逆伝)と評された孫策と比べたら、他の兄弟は色あせてしまいますね(笑)
まだ、「容貌不凡」(三国志呉書孫破虜討逆伝の注に引く韋昭撰呉書)の孫堅の方が似てたんでしょうかね。

ちなみに私は、「江東の暁」全二巻、持ってたんですか、知り合いの「赤壁の宴」と「公子曹植の恋」と交換しました(笑)

【231】Re:碧眼児
感謝♪  さんすけ  - 2003/7/15(火) 5:44 -

引用なし
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   ▼清岡美津夫さん:
>私の知っている限り、碧眼は史書では見られず、三国演義で見られます。
>「第二十九回 小霸王怒斬于吉 碧眼兒坐領江東」といった感じで、タイトルになるぐらいですね。
>史書では三国志呉書呉主伝の注に引く江表伝で、目に「精光」があると書かれてます。キラキラした目?(笑)
>参考:http://cte.main.jp/sunshi/w/w030518.html#kao
>例によって三国演義での碧眼はさらに文献を辿れるかどうか不明です。

おはようございます。
早速のお答え、ありがとうございます。
今ふと思ったのですが、演義が元ネタということは、
碧眼児というのも羅貫中の悪意なんではないでしょうか?
羅貫中の時代は、元末明初で、いわば漢民族や儒者たちが迫害されてた時代ですから。
劉備を儒者に仕立て上げて、曹操は敵役で、孫権は異人という感じで……。
羅貫中がどういう意図で書いたのかはわからんですが、やはり蜀漢が主人公って感じですよね。
でも自分の想像の世界ですから、眉唾物として聞いておくんさい。

>あと、紫髯は三国志呉書呉主伝の注に引く獻帝春秋にでてきます。
>張遼が呉の降った人に問うセリフ中で
>「向有紫髯將軍、長上短下、便馬善射、是誰?」
>と出てきます。「あの紫髯の将軍(中略)、誰?」ってな感じ。
>訳本をみると、「赤い髭」って訳されるんですが、これは何か参考文献みたいなのあるんでしょうかね。
>日本で「緑の黒髪」というような感じで、当時の中国の慣用表現なんでしょうかね。

中国の色の概念にも、興味ありますね。
紫でも、赤色が混じってると、みんな「赤」だとか。

>話がずれるんですが、「美姿顔」(三国志呉書孫破虜討逆伝)と評された孫策と比べたら、他の兄弟は色あせてしまいますね(笑)
>まだ、「容貌不凡」(三国志呉書孫破虜討逆伝の注に引く韋昭撰呉書)の孫堅の方が似てたんでしょうかね。

正史では、それほど悪意は感じられませんが……。
たしか、井波律子著『三国志演義』(岩波新書)でしたか、華雄を討ったのを関羽の手柄にしたり、孫堅が伝国の玉璽を隠して天罰が下ったり、孫策が干吉に呪い殺されたり、関羽を捕まえて孫権が大喜びしたなどなど、孫呉に対する悪意だらけのようです。
演義と吉川三国志が面白くて日本人に定着してしまった感じですけど、曹操も評価高まってますし、孫呉好きの方々にも羅貫中に負けずに、孫呉の魅力と正当な評価を広めていってもらいたいです。

【233】Re:碧眼児
 TMK E-MAILWEB  - 2003/7/15(火) 18:56 -

引用なし
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   ▼さんすけさん:

>今ふと思ったのですが、演義が元ネタということは、
>碧眼児というのも羅貫中の悪意なんではないでしょうか?

こんにちは。碧眼児についての話題、楽しく読ませて頂いてます。
孫権が碧眼児とされたのは、悪意によるものではないかとのお考えですが、
私はそのように考えたことがなかったもので、とても新鮮な解釈でした。
私が聞いた話…といいますか、適当にネット上で拾い読みした情報では
正史には孫権が「赤髯」であるとの記述があり、羅貫中の時代にはすでに異国の人が
中華にも入ってきていて、赤髯で碧眼という異国の人を羅貫中も知っていた…
そこで「孫権は赤髯である→赤髯といえば異人であり、青い目をしている」という
連想から演義の孫権は碧眼に書かれたのではないか…という説が唱えられて
いました。
この説の真偽は分かりませんが、悪意を持って碧眼にされたという可能性も
ありそうですね。羅貫中時代の中国で、碧眼紫髯の容貌が良い物と思われては
いなかったのか。碧眼の異国人に対しては、どのように評価されていたのか
などを調べて行けば、分かって来るかもしれません。
調べるのは難しそうですが、考察の価値が多いに有りそうです。

それから前の話題の話になるのですが、『呉・三国志』は呉をメインとしていると
いうことで、このタイトルが付けられたようで、魏や蜀が続けて刊行されるのでは
ありません^^;作者の方は『長江燃ゆ』というタイトルにしたかったものの、
タイトルに『三国志』と入っていないと売れないから…という編集側の意向で
『呉・三国志』とされたとの話を聞きました。

孫権が中原や天下統一に興味がなかったかどうかは分かりませんが、
孫権関連のエピソードには、戦場での活躍などは余り無く、どちらかと言えば
日常生活での話や政に関する物が多いです。ですから、歴史の全体的な流れや
戦争の話がメインとなる歴史小説には、それらのエピソードが組み込みにくい
のかもしれませんね。呉三国志でも、主要な戦いの話になると、呂蒙や陸遜などが
話のメインとして書かれていますから。

ちなみに私は『江東の暁』は、ばっちり持っています(汗)
お気に入りの三国志作品の一つです(^^A゙

【236】羅貫中の時代
追記  さんすけ  - 2003/7/17(木) 9:37 -

引用なし
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   ▼TMKさん:
>私が聞いた話…といいますか、適当にネット上で拾い読みした情報では
>正史には孫権が「赤髯」であるとの記述があり、羅貫中の時代にはすでに異国の人が
>中華にも入ってきていて、赤髯で碧眼という異国の人を羅貫中も知っていた…
>そこで「孫権は赤髯である→赤髯といえば異人であり、青い目をしている」という
>連想から演義の孫権は碧眼に書かれたのではないか…という説が唱えられて
>いました。
>この説の真偽は分かりませんが、悪意を持って碧眼にされたという可能性も
>ありそうですね。羅貫中時代の中国で、碧眼紫髯の容貌が良い物と思われては
>いなかったのか。碧眼の異国人に対しては、どのように評価されていたのか
>などを調べて行けば、分かって来るかもしれません。
>調べるのは難しそうですが、考察の価値が多いに有りそうです。

陳舜臣氏の『中国の歴史5』(講談社文庫)によりますと、
元の時代の人種の順位は、
1 モンゴル族
2 色目人(モンゴル族以外の遊牧民、西域人、欧州人など)
3 漢人(金朝治下にあった漢族、契丹族、女真族など。北方人)
4 南人(南宋治下にあった漢族)

さらに漢族も十等に分けられ、その序列は、
1 官    2 吏    3 僧    4 道    5 医
6 工    7 匠    8 娼    9 儒    10 丐(かい、乞食)

と、儒は下から二番目らしいですw 
陳舜臣氏を全て信用するわけにはいきませんが、一応参考までに……。
モンゴル族よりも、漢族のほうがはるかに人口が多いわけですから、これは分割統治政策です。
羅貫中が異民族を快く思ってないことは、十分考えられます。
それとも、孫権の碧眼は『三国志平話』にあるのでしょうか?
あるいは、講釈師の語りを聞いて参考にしたのかも。
このころは科挙も廃止されてるそうですから、そうした知識人層が小説家などになって、『三国志演義』や『水滸伝』などが生まれたらしいです。

【238】Re:羅貫中の時代
 NOB E-MAILWEB  - 2003/7/17(木) 16:36 -

引用なし
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   面白そうなお話なので横レス失礼します。かつスレタイから激しくずれてしまってすみません。
TMKさん、さんすけさん、はじめまして。

さんすけさん曰く:
> それとも、孫権の碧眼は『三国志平話』にあるのでしょうか?
演義以前の作品ではどうだったか、自分も気になったので手元にあった『三国志平話』を覗いてみたのですが、孫権が碧眼だったというのは見つかりませんでした。
あと、元雑劇の演目「隔江闘智」(劉備の嫁取りをめぐる話)で孫権が出てくるはずだと思って当たってみたのですが、孫尚香のセリフに「兄は怒って赤い髯を逆立て云々」というのが見つかったものの碧眼はやはりありませんでした。他の演目はチェックしていません。

TMKさん曰く:
> 羅貫中時代の中国で、碧眼紫髯の容貌が良い物と思われては
> いなかったのか。碧眼の異国人に対しては、どのように評価されていたのか
> などを調べて行けば、分かって来るかもしれません。
すでに調査済みだったらすみません。
三国演義とほぼ同時代の小説である『水滸伝』『三侠五義』にも碧眼紫髯の人物が出てきますが、いずれも役どころとしては主役側であり、とりあえずのところ悪意は感じられませんでした。といっても、2つの例だけでは心許ないですが、一応考察される方の参考までに。

(おまけ)
さらに脱線ですみません。
明代には人相占いが盛んだったと記憶していますが、そういうところにも手がかりはあったりしないでしょうか。「碧い目の人物は〜な人である」とか。ネットで調べてみてもさっぱり手がかりはつかめませんでしたが(^-^;

【239】Re:碧眼児
 むじん E-MAILWEB  - 2003/7/17(木) 23:09 -

引用なし
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   中央研究院【漢籍電子文献】に『三国演義』が収録されてますので、これは簡単に調べることができます。検索ワード「碧眼」を探すと該当個所は11点あり、そのうち孫権を指すものが7点。残りは張角に『太平要術』を授けた老人、劉備の死を予言した李意仙人、蜀の蛮将沙摩柯、南蛮の毒泉に苦しむ諸葛亮を救った孟獲の兄孟節の4人でした。

【241】Re:羅貫中の時代
感謝♪  さんすけ  - 2003/7/18(金) 10:37 -

引用なし
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   ▼NOBさん:
小生のなにげに訊いた疑問に、まさか皆様からこんなにレスをくださるとは思ってもみませんでした。
しかも、スレッドと大きく異なることになりまして……。
あらためて、お礼を申し上げますm(__)m

はじめまして、NOBさん。
そして、三国志平話に関しての疑問にお答えくださいまして、ありがとうございます。
『三侠五義』(どうでもよいですが、これを元ネタにした少女マンガ、滝口琳々作『北宋風雲伝』秋田書店にて刊行中)では北侠こと欧陽春が、『水滸伝』では紫髯伯こと皇甫端という獣医さんが、碧眼紫髯のようですね。

ついでですけど、羅貫中が演義を創作した理由は、儒教思想の宣伝、士大夫層の啓蒙、庶民の民族意識の高揚、生活のための銭稼ぎ、単なる鬱憤晴らし、など考えてみたんですけど、(おそらく)当時の小説の価値の低さを考えると、羅貫中の個人的感情や読者の受けを狙ったもので、それほど政治的意図はなかった、と、勝手に小生は妄想しておりますが……。

またどうでもよいこと思い出したのですが、アニメで碧眼金髪の曹操が登場したことがありました。

【242】Re:碧眼児
感謝♪  さんすけ  - 2003/7/18(金) 11:11 -

引用なし
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   ▼むじんさん:
>中央研究院【漢籍電子文献】に『三国演義』が収録されてますので、これは簡単に調べることができます。検索ワード「碧眼」を探すと該当個所は11点あり、そのうち孫権を指すものが7点。残りは張角に『太平要術』を授けた老人、劉備の死を予言した李意仙人、蜀の蛮将沙摩柯、南蛮の毒泉に苦しむ諸葛亮を救った孟獲の兄孟節の4人でした。

こんにちは。
適当なところで切り上げようと思ってたんですが、次々と皆様が面白いレスをしてくださり、また自分で勝手に振っといて書き逃げするわけもいかず(笑)。

単に、羅貫中やその時代の人々には、碧眼というのは夷狄・異国人・異教徒・異端者に写った、といったところでしょうか?
個人的には、プラスになるような容貌とは思えませんけど……。

参考になるかわかりませんが、演義の異民族の取り上げかたで、陳舜臣著『中国の歴史3』(講談社文庫)にあったのですが(何でも陳舜臣氏になってしまいますが、愛読書なものでして)、献帝が長安を脱出して李カくや郭シの軍に追撃されるくだりで、献帝一行が於夫羅配下の南匈奴の軍やその他の軍に救われるという『後漢書』の史実を、演義では南匈奴軍だけ除外しているそうです。でもこれは、氏の見解によると、大漢の天子が夷狄に救われるのに抵抗感を持つであろう読者のことを慮ってのこととか。
羅貫中が正史を読んだのかどうか、それもわかりかねますが。

余談ですが、清岡さん、同書に匈奴のことが書かれていて、「須卜骨」に「すぷく」とルビが振ってありました。

【243】脱線OKですよ(暫定ルール)
管理系  清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2003/7/18(金) 19:25 -

引用なし
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   ふふふ、時代の価値観まで考えが及んでいるこの話題、楽しく読ませて貰ってますよ♪
気兼ねされると困るので、↓一応、暫定ルール、加えました。
http://cte.main.jp/rule.html
(えー、これも加えて欲しいって場合は例によって書き込んで下され)

個人サイトの掲示板だと禁じているやつもここではOKってケースが目立ってきて、だんだんと共同掲示板らしくなってきて、嬉しいです♪

【245】[投稿者削除]
   - -

引用なし
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   この書き込みは投稿者によって削除されました。(05/8/9(火) 2:13)

【246】紫石
ニュ〜ス  清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2003/7/21(月) 14:31 -

引用なし
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   はじめましてー。貴重な情報、ありがとうございます。
今、ろくに挨拶もできないのですが、とりあえず速報です。

晉書卷九十八列傳第六十八の桓温のところのセリフ中に

「温眼如紫石稜(本当はきへん)、鬚作蝟毛磔、孫仲謀・晉宣王之流亞也。」

ってありました。♪

【247】すぷく
ひと言  清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2003/7/21(月) 15:28 -

引用なし
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   ▼さんすけさん:
>余談ですが、清岡さん、同書に匈奴のことが書かれていて、「須卜骨」に「すぷく」とルビが振ってありました。

見逃すところでしたが(笑)、どうも、ありがとうございます。
多分、文字づらからみて、当て字なんだろうなってのはわかるんですが、なるほど、そう読むんですか。
文字情報だと、今のところ、読み方はあまり関係ないんですけど、やっぱり読み方を知っていると知らないとでは違いますからねー。

【248】Re:紫石
追記  清岡美津夫 E-MAILWEB  - 2003/7/22(火) 11:13 -

引用なし
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   >晉書卷九十八列傳第六十八の桓温のところのセリフ中に
>
> 「温眼如紫石稜(本当はきへん)、鬚作蝟毛磔、孫仲謀・晉宣王之流亞也。」

というわけでちょっと詳しく。
おおまかには、おっしゃっている「世説新語」と同じですね。
劉[小炎]が桓温の外見をいった言葉ですね、上のは。

えーと、「桓温の目は紫水晶の輝きのようで、あごひげはハリネズミの毛をさいたようで、孫仲謀や晋の宣王(司馬懿)と同じ流れだ。」というような訳になるのでしょうか
稜が、かどという意味の他に威光って意味もあるので、後者を選んでみました。
(というか、「眉目は紫石稜のようにきりっとしている」の方がしっくりきますね)

紫と緑とでは色彩的に遠いような気がしますが、何か、ここらへんに起源を感じますね、確かに。

精光(江表伝)→紫石稜 のながれなんでしょうかね。

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