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真夏のライブ体験(1) |
0208141919
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<<「矢野顕子リサイタル」に行ってきました
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Tweetこのページはレポート・コンテンツです。本サイトでは全然、ジャンル違いなので注意です。 [前回までのあらすじ]1) 2002年8月2日、「矢野顕子リサイタル」から帰ってきた清岡は自宅のポストに何かハガキが入っていることに気付く。それを手に取り読むと、なんと、暑中見舞いを模したあるアーティストのダイレクトメール。何でも、今月の14日に京都でライブがあるとのこと。もうチケット販売してから随分、たってそうだから、良い席も取れそうにない。どうする清岡。 今回、日程的にちとつらかったけど、行きたいと思ったのは理由がある。 そのライブ案内のハガキ、暑中見舞いなんだけど、ビールを飲んでいるところの写真。 暑中見舞いでいきなり自分が涼んでるんだよ! すごい! というわけでかなり行く気満々なのだ(相変わらず、謎発言)。 で、何のライブかというと、「さねよしいさ子 夏のツアー 2002」。 さねよしさんの唄に、元ハイポジの近藤研二さんのギターらしいこのライブ。さてさてどんなライブなんでしょう。。。 というわけで、当日。 メール予約、電話予約、いろいろとチケットを押さえておく方法はあったんだけど、あえて買わないでいた。 というのも、私、当日券なるものを買ったことがなかったので、それに挑戦してみようなんて、要らぬ冒険心を抱いたから。 大体、当日券なんて、前売券より五百円も高いし、買えなかったらどうするんだ、清岡は……なんて、自分に愚痴ってみたり(笑) ともかく、ライブは19時スタートなので、出かける前に、そこのライブハウスのサイトを見てみることにする。 ライブハウスの名は「磔磔」。あ、そこ、教養あるからって「はりつけ☆はりつけ」なんて読まない読まない。「たくたく」って読み方が正解。 で、「磔磔」で検索をかけると、サイトはすぐに見つかる。 そこの予定表の今日を見ると、なんと、「当日券、あります!」とのこと。少し安心する。 何せ、その前日の別アーティストのライブは、「売り切れ」って書いてたし。 というわけで、昼過ぎ、出発。 もし、売り切れだったら、そのままUターンして帰って来るんだろうなと思いつつ、電車に乗る。 さねよしさんのライブもライブハウスの磔磔も何度も行ったことがあるけど、磔磔での、さねよしさんのライブは初めて♪ チケット持ってないのに、早いうちから玄関の前で待っているのもアホやなぁ、と思ったので、本屋に大型の立ち寄ることにする。 そこで買おうと思ったのが、以前、コンサート会場の同じ建物にあった図書館で見かけた「漢帝国と辺境社会」020808-1)って本。無事、見つけて買える。 と少しの勝利の気分に酔いながら、いざ、磔磔へ。 時刻は18時15分。 磔磔のサイトに書かれているとおり、阪急河原町駅の11番出口(ここの駅は地下)から出て、富小路通を下る(南下する)。そして、散髪屋を越えた辺りで、右側に見えるのが「磔磔」と書かれた和風看板。そこを左に曲がると砂利で敷き詰められた駐車場風スペースがあって、その奥に和風白壁の倉(酒蔵?)みたいなのが見える。 そこが磔磔。 で、いっぱい並んでいるのだろうなと思って近づくと、誰も居ない。 よく見ると、貼り紙がある。 「さねよしいさ子 夏のツアー 2002 open 18:00 start19:00」 あー、なんだ、もう開場してるんだ、、、、 というわけで、引き戸調の扉を手前に引っ張って入る。(←初めて磔磔に来たとき、どうやって入るか、わからなかったんだよね。どうみても引き戸に見えるし) そうすると、もう客が入っている。まさにライブ前の会場。 真っ先に目に入ったのが、空席。やった、座れる、と内心、喜ぶ。 入って左側奥がステージになっていて、右側に会計のカウンターがある。 で、とりあえず、心配だった当日券をそこで購入できる。 当日券 4000円+one drink 600円。 適当に空席に着席。 会場には8人がけぐらいの丸テーブル4つがステージの前にデンとあって、ステージ向かって、左側の壁際に一つあたり6人がけぐらいの長方形のテーブルが2つ。それから右の壁際に長方形のテーブル三つ。そこのテーブル三つから後方に丸テーブル一つ。さらに後方に3メートル四方のお座敷がある。 さすがにステージから遠かったので、そのお座敷は座らなかったけど、靴を脱いで地に座ってライブを楽しめるなんて、なんて素敵なライブハウスなんだ、と感銘を受けていた。 客入りは35人ぐらいで結構、余裕のある状態(男女比は二対一ぐらい)。おかげで足を伸ばせるぐらいリラックスして聴ける感じ。 さてはて、待ち時間。 今回は、前回と違って、ちゃんと筆記用具を持っていたので、配られたアンケートにいそいそと記入。 さすがにライブの感想はかけないので、さっき買った「漢帝国と辺境社会」を読んで、時間をつぶす。 ライブを聴くぞ、といった高揚感で全然、内容が頭に入らなかったんだけど。 19時前、本をしまって、まだかなと、ステージと反対方向の後方の階段を見る。 ちょうど、二階の楽屋へとつながる階段だ。 19:17 後ろの上の方でギシギシと木のきしむ音が聞こえる。 あ、二階から降りてきたんだと、再び後ろを向く、そうすると、近藤研二さんが降りてきる。赤い半袖Tシャツ(白文字で何やらアルファベットの文がある)にジーパンという出で立ち。 続いて、さねよしいさ子さんが降りてくる。 お二人、会場の中を横切り、ステージへ。いつものライブ通り(?)、さねよしさん、お辞儀しながら、どうもどうもってノリでステージへと歩いてた。 もちろん、会場は拍手の音の渦! さねよしさん、今日の髪型は、耳の上の部分にかかるぐらいのショートヘアー。前から横に行く髪が少しシャギーがかってるかな、といった感じ。 服装は例の膝上の丈の黒いレザースカート(ってファンの人にしかわからない)に白Tシャツ、二本の黒い横線が入った灰色のロングソックスに黒い革靴。 白Tシャツに、首元に黒い横文字で「Liberte」(ほんとは最後の「e」の上に「`」がつく。以下、同じ)、続いて胸元に灰色の横文字で「Egalite」。最後に膝の上ぐらいの高さに赤色の横文字で「Fraternite」。 当時、それがフランス語ってことはわかったんだけど、どういう意味だろうと思ってた。 で、後日、「Liberte Egalite Fraternite」で検索してみると、すぐそれは判明する。日本語で言うところの「自由、平等、博愛」。まさにフランス革命のスローガン! フ…ランス……万歳! (というと、首元の「Liberte」の文字は黒に見えたけど、実は青?) 19:19 1曲目が始まる。近藤さんのギターの前奏を聴いてすぐ実感する。 「スプーン」2)だ。幸せ感のある穏やかな曲。 アルバム「スプーン」の最後をしめる曲なのに、一曲目に来たので内心、びっくりしてた。 さんねよしさん、間奏で口笛を軽く入れるなど、結構、のっている感じ。 で、「ハレルヤ」の歌詞の部分で、ボルテージが一気に上がった感じ。声量がおおきくなる。 ここで、さねよしさんの唄う姿の特徴。 右手にマイクを持ち、左手を左肩の左の空間に広げた状態で漂わせている。この左手が微妙な緊張を持ち、唄を自然と表現している。 視線も顔も斜め上。客と目が合うことはない(笑) なんて… 2曲目は「星のうた」3)。 歌詞の一人称が「ぼくら」で、童話の世界から飛び出してきたような、なんだか懐かしい世界観。 間奏では、さっきと違って、さねよしさん、きっちり口笛でメロディーを奏でてる♪ 3曲目は「マンナカ山」2)。 こちらも童話の世界からって感じで、歌詞の一人称が「わたし」。いろんな人に相談しにいったんだけど、変な回答されて、トホホ感のでている唄。 でも単調にトホホ感だけじゃなく、ライブでは喜や哀や楽が、声や表情にでて、とても面白い。 はじめの「しなきゃよかった」って、さびの歌詞でボルテージが上がる。 唄っているときとか、間奏中とか、さねよしさん、ステージの左右を歩く。唄の相談しに行く様子が出ててグー。 それで最後のほうのさび。「わかーてるさ ハハハ わかってるさ」というように、歌詞と歌詞の狭間に笑い声のかけ声が入っている。 ノリノリやん。良い感じ。 4曲目は「わたしの名前はあなたの名前」4)。 タイトル通り、歌詞の一人称「わたし」。 「あなた」とあるけど、ほんの冒頭しか出てこないような……後は一人でイノセントって感じ♪ さびに入るところ「それがわたしよ」ってところでボルテージが上がっている。 それから、二度目のさびに入るところ「そこが抜け道」ってところでも再度、ボルテージが上がる。で、そのまま、上がりっぱなしでとても力強い。 近藤さんのギターも激しく力強い。で、さねよしさんの声も同じぐらい力強い。 はたから聴いていると、お互いに高めあってるって感じで素敵なのだ。 と、ここで、曲がやみ妙な間が空く。 さねよしさん、ステージの右に動いて、近藤さんに向かって曰く 「MCの時間ですか?」 そう、しゃべくりの時間。 さねよしさん、しどろもどろ。ははは、こういう良い意味での「段取りの悪さ」(なんか矛盾した用語)が魅力的。 で、近藤さんリードで出た話題が、ライブが始まる前に京都の嵐山へ観光に行ったことだ。 なんでもタクシーで行かれたそうなんだけど、 「運転手さんがおしゃべりなんですよ」 と、さねよしさんが飛び跳ねて左へ行きつつ発言。ははは、はしゃいでるねえ。 で、話の内容はその運転手との攻防(?) さねよしさんと近藤さんはJR東海のCMで使われているようなところに行きたがっていて、運転手がそのイメージにぴったりのところ(貴船?)を言ってくれたんだけど、そこはもうすでに通り過ぎた後、って話。そこに戻るにも時間がないし、仕方なく、嵐山でそばを食べただけで帰ってきたとのこと。 「世間話になってごめんなさい」という、さねよしさんの言葉で次の曲へ 5曲目は「仔馬」(漢字があってるかどうかわかんない) 新曲とのこと。仔馬の描写が、表情など見ているようで良い感じ あと、言葉じゃない声も情感がこもっていて良いのだ。 「うーあーあー」(←って文字にすると全然、伝わらない) 6曲目は「ひみつ玉」2)4)。 しんみりとした曲調。個人的に何となく夜の不思議感が出ているイメージ。 7曲目は「太陽の蜜」。 歌詞はよく覚えてないけど(なんせアルバム未収録曲)、冒頭の歌詞で私はどうも赤面してしまう。 で、さびの「たかく たかく あてもなく 太陽の蜜になる」ってところは歌詞の内容もそうだし、曲もそうだし、さねよしさんの唄い方もそうだし、ほんとう、のびやかな上昇感があって、胸中、ぐっとくるものがある。 ここでも口笛が効果的に出てる。
1) これを書いた時点(2002年8月15日)で、前回に相当する「『矢野顕子リサイタル』に行ってまいりました」は書いてないので、探さないよう注意されたし
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2) アルバムCD「さねよしいさ子 / スプーン」(ミディ MDCL-1345 1999年5月8日発売)に同タイトル収録。さねよしさんの5枚目のアルバム(ベスト盤のぞく)。 <<戻る 3) マキシシングルCD「さねよしいさ子 / 天使のほほえみ」(ミディ MDCS-1020 1998年12月2日発売)に同タイトル収録。さねよしさんの初のマキシシングル。 <<戻る 4) カセットテープ「さねよしいさ子 / りんご水晶」(「はじめてのライブ録音による新曲カセットテープ」と銘打たれている 1996年発売)に同タイトル収録。 <<戻る |
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