横山三国志に「うむ」は何コマある?~マンガ全文検索システムの構築(2017年8月4日)

 下記のTwitter Accountの下記のStatusで知ったこと。

・Damisu (heruheru3) on Twitter
https://twitter.com/heruheru3

・Twitter / heruheru3: 【横山光輝三国志に「うむ」は何コマある?〜マンガ全文検索システムの構築】についての発表資料を公開しました。
本日は沢山の方に聞いて頂いて本当に嬉しかったです。ありがとうござる! ...
https://twitter.com/heruheru3/status/893476562036678657

 結構、前から知っていたけど、文脈がいまいち読めず、結局、事後の記事になってしまった。何かというと下記サイトとその下記ページにあるように、2017年8月3日目曜日から2017年8月4日土曜日まで神奈川県横浜市港北区日吉4-1-1 慶應義塾大学 日吉キャンパス 協生館で開催の「builderscon tokyo 2017」にて4日13時20分から14時20分までトラックB (多目的教室1)においてheruheru3氏による「横山三国志に「うむ」は何コマある?~マンガ全文検索システムの構築」が発表されたという。

・builderscon tokyo 2017 - Peatix
http://builderscon-tokyo-2017.peatix.com/

・横山三国志に「うむ」は何コマある?~マンガ全文検索システムの構築
https://builderscon.io/tokyo/2017/session/1bee8056-c26a-4ed3-8df6-69cfe7e64c22


 またこれに先立ち横山光輝「三国志」を素材としてつかった「マンガ全文検索システム」のデモサイトが8月6日まで公開される。サイト自体は1回も利用してないのだけど、先にあげたStatusや上記のページにリンクされるスライド資料を見ると(※8/15時点でStatusもスライド資料の公開も消されている)、OCRでコードとしても読み込んだ文字(フキダシ内、セリフ)をマンガのコマと紐付けしキーワードで(検索して)コマ単体を呼び出せるというシステムのようだね。そのため表題のように「うむ」で検索すると何コマあるか即座にわかる仕組みとなる。
 それが可能となる作品特性の前提がコマ割がはっきりしているということで(個人的に経験済)、間違ってもベタな少女マンガのようなレイヤー構造にはならない横山「三国志」が適しているということだし、セリフにも特長のある作品だけにキャッチーなものとなる。

※関連記事 ノート:横山光輝『三国志』に見られる連環画の再構築(2013年7月6日)

 このシステムはスライド資料作成自体にも使われているようで、スライド内容と合わせたセリフのコマが挿絵的に用意されており、そういう面でもシステムの技術的優秀性が現れている。
 ネットでの公開と公衆での公開から個人利用の範囲を超えていて、私はまったくの第三者なんで転載の許諾についてうかがい知ることはできないので、スライド資料での「引用」に限った話をすると、主と従の関係はともかく、「単行本何巻の何ページの何コマ目より」など、引用元の明記がないので、ここらへん文脈の違いなのかな、と感じた。たとえば下記雑記で少し触れたように、学生が引用したのに引用元が明記されてなくて指導を受けるということが多々ある(下記雑記の例では逆に指導がなくて珍しく感じたという例)。

・『西遊記』ではない。(※2014年7月12日の個人の雑記)
http://cte.main.jp/sunshi/2014/0701.html#12

 いや別に批判したいのではなくて、技術的には「単行本何巻の何ページの何コマ目より」という表示も可能だろうから、デモサイトのようにデータベースの中身のシェアではなくシステムのシェアをすれば、学術利用で広く活用されるのではないかという希望を見出したので。もしかすると、デモサイトでは引用元の明記のあるなしが切り替えできたかもしれないし。

 それにしても知的財産についてリテラシーのない人々からツイッターにおける無断転載者をデモサイトが生産する構図になってたのは興味深かった…あ、第三者からなんでそう見えただけかもね。

※新規関連記事 メモ:「げぇっvsむむむ」with 美女図鑑 (2017年10月15日訪問)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/4307