湖南出土簡牘とその社会(2015年3月31日)

出版社から送られてきたチラシで知ったこと。

汲古書院より2015年3月31日)に『湖南出土簡牘とその社会』(ISBN9784762965524)が出版されたという。6500円(税別)。その煽り文には「◎簡牘史料の実物を目視・確認した出土資料研究の最新成果なる」とある。

・株式会社汲古書院 古典・学術図書出版
http://www.kyuko.asia/

・湖南出土簡牘とその社会 - 株式会社汲古書院 古典・学術図書出版
http://www.kyuko.asia/book/b201043.html

※関連記事 三国軍制と長沙呉簡(2012年11月9日)

また、チラシによると「共同研究「出土資料群のデータベース化とそれを用いた中国古代史上の基層社会に関する多面的分析」(研究代表者:關尾史郎/課題番号:二〇二四二〇一九「南北科研」と略称)プロジェクトの研究成果をまとめたものである」とのことだ。

※関連記事
 新出魏晋簡牘をめぐる諸問題ノート(2009年9月13日)
 「湖南出土魏晋簡牘をめぐる諸問題」「出土資料からみた魏晋時代の河西」(2012年2月19日20日)


前述の書籍ページより下記に目次を引用する。

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【内容目次】

まえがき(窪添慶文)

凡例                                

総 説(關尾史郎)

第一部 簡 牘

 長沙東牌楼漢簡中の公文書と書信…………… 髙村武幸

 長沙呉簡中の「叩頭死罪白」文書木牘 ……… 伊藤敏雄

 長沙呉簡書法研究序説 ………………………… 王 素・宋少華/石原遼平訳

第二部 社 会

 簿籍の作成と管理からみた臨湘侯国

 ―名籍類を中心として― ………………………… 關尾史郎

 典田掾・勧農掾の職掌と郷

 ―長沙呉簡中所見「戸品出銭」簡よりみる―… 安部聡一郎

長沙呉簡にみえる佃客と限米 ……………………… 谷口建速

分異の時期と家族構成の変化について―長沙呉簡による検討―

                      …………………… 鷲尾祐子

長沙呉簡の傷病表記の特徴 ………………………… 福原啓郎

文献リスト/あとがき(伊藤敏雄)/執筆者一覧   

━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

それで当然と思いすっかり書いてなかったが、「長沙呉簡」の「呉」は三国呉の「呉」ね。

※追記 『太平御覧』所引『玉璽譜』について(2015年6月15日)

※新規関連記事 長沙走馬楼呉簡の研究(2016年11月15日)

※新規関連記事 リンク:長沙走馬楼呉簡にみえる「限佃」名籍について(2010年12月)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/3520