この別冊のタイトルの「完全保存版」といい、「虚と実」といい、上記関連記事にある月刊誌『歴史人』2011年3月号の保存版特集「三国志 劉備と諸葛亮孔明の真実」を連想させるが、今回は前述のページからまとめた、下記のような「監修・文」のラインナップの方々なので、上記の関連記事と違って皮肉抜きで「意欲作」な別冊だと思うんだけど、どうなんだろう。表紙の長野剛先生の絵で唐代の明光鎧(『図説 中国文明史 6 随唐 開かれた文明』(創元社2006年8月10日)p.92参照)が描かれており、『三国志演義』の版本系列ではともかく『三国志』ではあからさまな「虚」であるため、別冊のテーマに合わせたと言うより、署名記事以外は前回の別冊と同じく三国志ファンへのあてこすりかと感じてしまい油断できない……と読む前の杞憂であることを願う。
・曹操は「乱世の姦雄」か 「新時代の英雄」だったのか? 監修・文/石井 仁
・ウソ!?本当?赤壁の戦い10の謎を徹底解明 監修・文/満田 剛
・三国志 十大合戦の真実 監修・文/桐野作人
・諸葛亮孔明の虚像と実像 監修・文/渡邉義浩
・凡将か名将か?劉備の実力を徹底診断 監修・文/島崎 晋
・関羽はいかにして神となったのか? 監修・文/伊藤晋太郎
※関連記事
魏の武帝 曹操(2010年8月6日)
三国志 赤壁伝説(2009年4月下旬)
新・読み解き 三国志(2012年7月25日)
諸葛孔明伝―その虚と実(2011年3月7日)
真『三国志』(2013年9月27日)
メモ2:三国志フェス2013(2013年9月28日)
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メモ:「達人伝」×「蒼天航路」 王欣太先生 原画展(2017年4月2日訪問)
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中国思想史(2017年4月26日復刊)