光緒十年怡怡堂刊『関帝明聖真経』と斉有堂「霊験記」について(汲古 第84号2023年12月)

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 2023年12月26日火曜日、帰宅すると、古典研究会編『汲古』第84号(汲古書院2023年12月)が届いてた。汲古書院の学術誌『汲古』(古典研究会編)は半年刊。ISSN 0289-2693

・株式会社汲古書院 古典・学術図書出版
http://www.kyuko.asia/

※関連記事 全譯魏武帝註孫子(2023年12月25日出版)

※同誌前号記事 始皇帝の遺詔と薄葬の系譜(汲古 第83号2023年6月)

 その第84号のpp.38-44に小谷友也・佐々木聡「光緒十年怡怡堂刊『関帝明聖真経』と斉有堂「霊験記」について」という論文がある。

※関連記事 魏晉南北朝史研究会第21回大会・国際学術講演会(2021年9月18日・19日)


 それで上記の同誌前号記事同様、いつものように目次でまとめてみよう。

38 はじめに
38 一、『明聖経』の概要と先行研究の整理
39 ニ、怡怡堂刊本の書誌について
40 三、斉氏「霊験記」における関帝の霊験
42 注

 「はじめに」にて、関聖帝君の信仰は清代が盛んで、「軍事遠征のたびに関帝が清朝を救うという霊験譚」が多く創出されたと。そういった信仰についての先行研究で下記関連記事の二冊があがっていた。

※関連記事
 明清のおみくじと社会 関帝霊籤の全訳(2017年9月発行)
 関羽と霊異伝説(2019年9月)

 『関帝明聖真経』(→『明聖経』)とその刊本の特徴である、「霊験記」が含まれることについて小見出し通り、論述される。個人的にはp.42の「チェーンメール」といった社会現象についての表現がなるほどな、と思った。またp.57の金文京先生による編集後記にはこの論文評が記載される。


 日記パートに戻って、三国志ニュースの記事「赤壁之戦(東京都世田谷区2024年3月23日)」を書く、21時30分アップ。アニメ「東京リベンジャーズ 天竺編」最終回。原作未読。物語をどう着地させると思ったらそっちのジャンルか。某さんが稀咲推しっておっしゃってた一端を垣間見た気がする。→SFじゃなくて恋愛もの。東京リベンジャーズは50話カウントで終了。稀咲変わりすぎやろ。そういうマンガジャンルの文脈に馴染みがないという無知を晒してしまうのだけど、主役が弱いままで、しかも相手も弱いまま決戦、ってのはすごく新しく感じてしまった。というより物語の前提となるチートで成功する主役より頭の良さで常に立場で勝っていた稀咲に感情移入してしまうかな。

・TVアニメ『東京リベンジャーズ』公式サイト
https://tokyo-revengers-anime.com/

 下記の「ニュースな史点」(2023/12/18の記事)を読む。「ニクソンの意を受けたキッシンジャーは1971年7月9日、アメリカ国務省やCIAなど自国の外交関係者にすら気づかれぬよう仮病を使って偽装入院したり」というくだり、 中国への関心がこのへん現れている気がする。

・ニュースな史点・2023/12/18の記事
http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/REKISI/news231218.html

 12月28日木曜日、3時に目が覚めてしまった。アニメ「16bitセンセーション ANOTHER LAYER」#13 最終回を見る。。歴史修正というか上書きってのは遠景ででたアキバタワーやアキバスタジアムが物語る……ってことはつくばエクスプレスのない世界線か。そういった行間を読むのも楽しいアニメだった。そういった遠景で見せるのは映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」を思い出した。15時15分、マンガカフェyomigaeruへ。平井大橋『ダイヤモンドの功罪』を読む、京都コミック読書会にそなえ。p.14 k.4「テニスも体操も水泳も」 ということはチームプレイ初めて。第1話72ページもつかって葛藤を描いている。えらい内向的なスポーツ漫画。昭和のメロドラマみたいな展開やな。第2話最後、友達の家庭が崩壊中。2巻、シリアス展開でも寝屋川の二人はおもろい。主役も脇も両方心の声あり。2巻で普通のページ数になった、1巻で週刊なのにページ数が多いのは販売戦略か。このマンガの魅力は主役のメンタル素人目線ってことか!→そして人の気持がわからないと。途中までで感じたことを書くと、「漫勉neo」で惣領冬実先生が少年マンガのバトルはチャレンジャーだけど、少女マンガの恋愛は彼氏彼女ができあがってて、そこからの防衛戦という旨を仰ってたけど、この作品は少女マンガ恋愛(主役×野球) VS 少年マンガバトル(まわりの選手)の印象があるね、深い。

※次の記事 リンク:長沙走馬楼呉簡の研究(古田史学会報 第147号 2018年8月13日)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/6673