日本列島の古代史像は、発掘調査成果や出土文字史料の発見、そして国際的視角などによって、大きく変容してきています。本講座では、焦点となる各時代の歴史動向について、史料にもとづく最新の研究状況をもとに、改めてあたらしい古代史を通観したいと思います。
邪馬台国からヤマト王権へ…『漢書』『後漢書』の小国群、「魏志倭人伝」の邪馬台国(卑弥呼)から、『宋書』の倭国(倭の五王)へと、中国正史にみえる倭の政権は展開しています。これと、弥生時代、古墳時代の遺跡の様相や『古事記』『日本書紀』の記事などをつきあわせて、列島におけるヤマト王権の展開への道を再検討します。(講師記)