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美術鑑賞メモ「2003イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」
030906
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展覧会名:2003イタリア・ボローニャ国際絵本原画展
開催場所:西宮市大谷記念美術館
開催期間:2003年8月23日〜9月28日
鑑賞日:2003年9月6日



   毎年、やっている展覧会で、私は、多分、もう3、4年通して行っている。
   展覧会の名は「2003イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」。イタリアのボローニャという都市で毎年やっている絵本の原画展、その2003年度版で、今年も「西宮市大谷記念美術館」で展覧してくれるってこと。
   別に有名な絵本の原画を見せているわけじゃなく、「イラストレーションコンクール」で入選した絵本の原画を展示しているとのこと。形式は5枚1組。絵本らしくストーリーのあるものからないもの、シュールなもの、様々だ。それに作家の出身国も様々だけど、技法も様々。鉛筆、油彩、水彩、アクリル、グワッシュ、リトグラフ、CG、コラージュ……もう絵本という衣を被ったイラスト祭といった趣だ。そしてそういった作品が30点や40点のレベルじゃなく、実に88作品×5点=440点
   えー、もう集中力がつづかない…だけど、面白いから最後まで魅入ってしまうって状態。

   というわけで、さすがに440点もある中で一つ一つ覚えてないし、説明できないので、大まかに紹介したいと思う。

   この展覧会は確か、この美術館だけじゃなく、国内で他の美術館でも展示される、具体的にどこかというのはまったく忘れたが。だけど、今回、見に行った西宮市大谷記念美術館は決まって8月の下旬に開催してくれるのだ。終わりは9月下旬だったけど、今年はなぜか、9月下旬までやっている。美術館についてから気づいたんだけどね。
   美術館の場所は、兵庫県。最寄り駅は阪神電車の香枦園駅。そこの南側を東へしばらく歩いたところ。住宅街の中にある感じ。ちゃんと道しるべがあるので迷うことはないと思う。
   二階建ての美術館だけど、440点+αも展示作品があるものだから、壁にびっしりと作品が展示されている。展覧会のタイトルに「絵本」とつくだけあって、子ども連れも見に来ているが、子ども映画や遊園地ほど居ない。意外と大人二人連れってパターンが多いのだ。それは大人でも楽しめるような、表現の奥深さの裏付けのような気がしてならない。(それに展示は子どもの視線の高さにあるのじゃなくて、どうみても大人の視線の高さ・汗)
   一つの作品には、作者の写真、絵本のタイトル、作者名、出身国、表現手法(何で書いたとか)、出典(もう発表している絵本もあるので)、それぞれの絵のタイトル(セリフ?)がかかれたパネルの後に、5枚のイラストが並べられている。イラストに絵本のストーリーとも言うべき「文字」が入っていればわかりやすいんだけど、それは前述したパネルにおさまっている。まぁ、原画だから仕方ないし、こっちの方が純粋に絵として楽しめるかな…
   そういったように、イラストとして楽しむのも良し、絵本のストーリーを楽しむのも良し、様々な表現手法にあれこれ言うのも良し、といった雰囲気なのだ。実際に子どもはシンプルに絵本の変なところを突っ込んでいるし、「これ、どうやってるんだろ?」と表現を気にしている人もいるし、「この絵も怖いなぁ」とストレートに言っている人もいる。

   単純に出身国の違いというレベルじゃなく、どの作品も独特な雰囲気を醸し出している個性の固まりなのだ。

   毎年毎年、感嘆の声をあげたり、にやりとさせられたり、感心したり、哀しくなったり、愉快な気分になったりしている。

   ここ数年で目立った動きと言えば、CG(コンピュータ・グラフィックス)が多くなりつつあること。去年までCGだけの作品が目立っていたが、今年は「コラージュ、CG」といったような感じで、CG単独で使うというより、いろんな表現手法を使った中にたまたまCGがあるといった感じだ。それだけCGが一つの表現手法としてうまく使われているのかなと嬉しくなっている。
   あと、毎年やっている中で去年も見たことある作家も出てくる。「よお」と軽くあいさつしたくなるような、変な親しみが私の中でうまれるのだった。

   また、来年〜♪





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