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>演義の『奇問遁甲天書』の出典を真面目に探したら、『正統道蔵』に収められた『秘蔵通玄変化六陰洞微遁甲真経』に、お札貼ってポーズ決めてステップ踏んで歯をカチカチさせながら呪文を唱えて神を呼ぶという手順が詳細に載ってた、どころか「諸葛亮はこれで東南の風を呼んだ」とバッチリ書いてあったそうで。
『封神演義』に出てくるお呪いのやり方もこんな感じですよね。
『水滸伝』で公孫勝が嵐を呼ぶ姿も具体的な動きを表現したら、そうなるのでしょう(元を辿れば多分同じだろうけれども)。
もっとも、魔法が使えるなら風向きを変えるなんてチンケなことせずに、三昧神火で本陣焼いちまえ!とかなって物語が破綻しそうです。
二千年近く前の気候が今と同じかといえば疑問ですし、風向きなんて一日のうちでも変化するものだから絶対に「この向きにしか吹かない」と断定できないでしょう。(確か、壇ノ浦の戦いも前後で風向きが変わって、最初平家有利が最終的に源氏有利に変わった、と何かで読んだ記憶があります。出典不明で申し訳ありませんが)
それに現代のテクノロジーを以ってしても天気予報はあくまで予報です。我が家では欧米に行く時、大体三つくらいのサイトで予報を見ますが、一致してた例しがありません!7月のウィーンで最高気温30度で夕立に遇うなんて、予報で出ても普通信じませんよ…。
従って、諸葛亮が色々な情報を基に東南の風を予見してたとして、確信を持って祈祷のふりだけしてたとしたら、逆に非科学的な印象を受けます。
ほぼ東南の風が吹くと思ってたけど、やっぱり不安だから本気で祈っちゃった、の方がリアリティある気がします。
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