英雄たちの選択「女王・卑弥呼 “辺境”のサバイバル外交」(2014年4月10日)

今はちょうど番組の改編期で3月に終わる番組があれば4月に新番組が出てくる時期だ。NHK BSプレミアムの毎週木曜日20時放送の1時間枠の番組『BS歴史館』の後番組はそれまで単発で放送されていた『英雄たちの選択』で、つまり『英雄たちの選択』が2014年4月からレギュラー放送化とのことだ。

・英雄たちの選択 - NHK
http://www4.nhk.or.jp/heroes/

・英雄たちの選択「女王・卑弥呼 “辺境”のサバイバル外交」 - NHK
http://www4.nhk.or.jp/heroes/x/2014-04-10/10/9924/

上記の番組サイトの上記ページによると、2014年4月10日木曜日20時から21時までの『英雄たちの選択』のレギュラー放送第2回のテーマは「女王・卑弥呼 “辺境”のサバイバル外交」だという。※追記。18日金曜日8時から再放送。


上記の番組ページから下記へ紹介文などを引用する。

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
邪馬台国の女王・卑弥呼。魏、呉、蜀が争う三国時代に突入した大陸の動向を見据え、卑弥呼は巧みな外交戦略を展開した。卑弥呼の選択に“辺境”国家の外交の原点を探る。

3世紀、倭国とよばれた日本に君臨した邪馬台国の女王・卑弥呼。同じ頃、中国大陸では、魏、呉、蜀が争う三国時代に突入していた。卑弥呼は、倭国の安定のため、北方の帝国・魏に朝貢し、「親魏倭王」の称号を得たと史書は伝える。しかし、当時の倭国は、南方の呉とも交流し、卑弥呼には別の選択肢もありえたという。卑弥呼の選択は、その後の日本にどのような影響を与えたのか?“辺境”国家・日本の外交の原点を探る。

【司会】磯田道史,渡邊佐和子,【出演】里中満智子,松木武彦,宮崎哲弥,中野信子,【語り】松重豊
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

番組の見どころはタイトル通り「選択」のところの実際の歴史にはなかった選択肢で、そこらへんifを感じられ見ているこちらの想像力が刺激される仕組みになっている(…と視聴者の個人差はあるだろうけど)。あと個人的な見どころはどういった映像が使われるかなんだけど、出演を見てみると、マンガの絵が使われるのかな? ちなみに下記関連記事にあるように前番組の『BS歴史館』でも卑弥呼関連の回があって、その時にも松木武彦先生がご出演されていた。

※関連記事 BS歴史館 古代史最大のミステリー 邪馬台国の魔力に迫る(2012年6月7日)

※追記 歴史秘話ヒストリア 第183回(2014年6月4日)

※追記 英雄たちの選択「女王・卑弥呼 “辺境”のサバイバル外交」(2015年1月22日)

※2015年4月30日追記。カルチョのビデオが2015年4月に入り、見ずに置いていたビデオをようやく消化。オープニングは中国の三国時代の説明から入る。やはり安田靫彦「卑弥呼」だね。とうか頭に火の鳥が描かれている。倭国大乱で史書上、魏と外交をむすぶのに対し、考古資料からは呉ともつながっていたと。というようなオープニングで、まず倭国大乱について考古学的発掘→『三国志』の流れ。そして今度は気候変動。倭国大乱の150-200年は、植物調査から大雨と大雨にはさまれた旱魃とのこと。仁藤先生登場。朝鮮半島経由からの中国からの鉄の供給が乱れたと。復元した鏡を映し出してみると裏面が浮かぶという魔鏡現象。中平の鉄刀きた。公孫氏からだと。渡邉義浩先生がVTR出演。公孫氏に対する魏と呉それぞれの外交。やはり諸葛亮はなぜか「諸葛孔明」呼ばわりでそして『三才圖會』ぽい絵。魏の公孫氏攻めで司馬懿の姓名がでてこず残念! そして卑弥呼の選択はどストレートに魏か呉かどちらと結ぶか、だった。倭王の称号がほしい卑弥呼。魏が倭を優遇する論拠の一つに世界最古級の地図をもってきているが、いつの時代のだよ、ってツッコミをいれたくなる。逆に軽薄に思えてしまうから入れないほうが良い。話をもとにもどし、つまり倭は朝鮮半島の南にあると認識されていて、呉の東側、つまり背後の位置にあるから優遇されたと。どこかできいたことのある論と思った矢先に渡邉義浩先生のVTR出演。そして仁藤先生も(VTR出演ではこちらの方がメインだが)。そして番組のif、呉と結んだ場合はどうなるかで鉄の供給が滞り、倭国再乱と。

※関連記事 歴史評論 2014年5月号 3世紀の東アジア――卑弥呼と『三国志』の世紀(2014年5月10日)

※追記 対論 邪馬台国時代のクニグニ(2016年2月28日より全6回)

※新規関連記事 ザ・プレミアム 英雄たちの選択新春SP(NHK BSプレミアム2018年1月3日再放送)
http://cte.main.jp/newsch/article.php/3085