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▼くてむおさん:
ご教示ありがとうございました。最近、中国史から離れているもので気がつくのが遅くなりたいへん申しわけありません。
「較」の意味について「塩や鉄の利益をほぼ手に入れる=独占する」とされたのは納得しました。たしかにそのように受け取れますね。
ただ、2点目でお答えいただいた「塩鉄を国が管理したかったのは事実であろう」というのは全面的に同意いたしますが、「それが専売制の証拠になるか」というとまだ弱いというか腑に落ちないのです ^^;
まあ、この疑問自体が一部の「蜀の経済政策はすごい」「諸葛亮は政治の天才」といった見方に対するアンチに過ぎないので、確たる結論が出るとも思っていないのですが。
いずれにせよ、また考えるときの参考にさせていただきたいと思います。回答いただき誠にありがとうございました。
>▼Barbalさん:
>はじめましてですが,できる範囲で回答させてもらいます。
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>>1.「較鹽鐵之利」はどのように訳すべきか?
>較には「概略・あらまし・大略・ほぼ」という意味(講談社「新大字典」)があるそうなので,「塩や鉄の利益をほぼ手に入れる=独占する」という感じではないかと思います。
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>>2.本当に蜀(および魏呉)で塩や鉄の専売が行われたのか?
>>3.専売制が布かれていたという証拠は?
>張嶷伝に,塩や鉄、漆の利益を私物化している辺境地域があり,太守であった張嶷が官で管理するために討伐した記録があるので,国全体での専売に成功したかは分かりませんが,蜀が塩や鉄を国で管理したかったのは事実だと思います。
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