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細糸さん、はじめまして。白崎と申します。
自分もMM2さんと同意見で、正史や『通鑑』よりも入門書をお薦めします。
正史は最重要史料ではありますが、あくまでも記録に過ぎないんですよ。
正史によって得られる知識というのは確かに豊富なのですが、
その一方で正史は読み手のその時代に関する常識の不足や誤解を解きほぐしてはくれません。
つまり、正史の情報を正しく読み取れるかはその人次第ということになってしまうのです。
それに対して入門書は、読み手が分かるように書かれていますからね。
良い本にさえ巡り合えれば手っ取り早く理解が深まっていくわけです。
自分がお勧めする本は以下の2冊です。
高島俊男『三国志 きらめく群像』
自分が知るかぎり、入門書としてはこの本がベストです。
読者が三国志の歴史・人物・社会について理解できるように、
よく考えて書かれていることがハッキリと読み取れる非常に良心的な本ですね。
渡邉義浩『図解雑学 三国志』
こちらは第一線で活躍されている研究者による三国志の解説書です。
三国志の世の中がどんな仕組みであったかを図説を駆使して説明したもので、
受験勉強などでお世話になる参考書みたいな本ですね。
ただ、三国志の入門書というよりは三国志研究の入門書といった方が適切かもしれません。
ちょっと三国志が分かった頃に読むと、
三国志が「名士」の時代であると分かった気になれるかも……。
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