|
こんにちは。
『三国志平話』を読まなければ、正史と演義を比較しても仕方がない、みたいなことをおっしゃった【電気漢文箱】の二階堂善弘先生の至極もっともなお言葉に従って(乗せられて?)、二階堂善弘・中川諭訳注『三国志平話』(光栄)を買って、拾い読みしてみました。
平話を読んで演義と比較してみると、羅貫中の筆力と関羽LOVEには驚かされます。
平話のほうは、華雄を討つ話や五関六将を斬る話もありませんでしたし、華容道の名場面も急に砂ぼこりが発生して曹操を取り逃がすなんてものでした。
なぜか中国四大美人の一人といわれる貂蝉は平話にも登場していたんですね。
連環の計が成功した後、呂布の妻になって彼が殺された後、どうなったのか書かれてませんけど。
そういえば、演義での貂蝉は、すぐ自害したのでしょうか? 呂布の妻になったのでしょうか?
たしか吉川三国志では自害しましたけど。
それによって貂蝉の評価も変わってくると思うんです。
ツッコミ入れたくなる部分もけっこうあって、孫堅と呂布の一騎討ちもありましたよ。
三合もしないうちに孫堅は負けてしまい、鎧甲と戦袍を木に掛けてうまく呂布から逃げたんですが、張飛がそれを奪い返して孫堅が恥じ入る、というおまけつきで。
孫権の子と関羽の娘との結婚話で、瓜を植えていた農夫の子孫などに嫁がせられない、と言ってますし。
あと『平話』を読んで面白いのは、意外な人物が意外なところで登場することでしょうか。
突然周倉が登場して司馬懿を挑発してたりとか。
注釈もあってわかりやすいですし、挿し絵があればもっとうれしかったですけど…
ただ、やはり『三国志平話』は正史と演義を比較する時に使用するということで。
ところで、『呉書見聞』は好きなサイトでしたので休止中なのが残念ですね。
なくなってしまっては元も子もありませんが。
なので、気長に待つということで。
|
|