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尋常小學國語讀本 卷十一(1935年8月13日脩正發行)
2020年10月31日日曜日昼。前の記事と同じく帰宅して「第44回 秋の古本まつり」で購入した本、というか教科書を確認。次に服部宇之吉/編『新脩 最新漢文讀本』第四册(冨山房1937年6月25日發行、編者の方は著名な中国哲学の学者だったんだね、表紙には「文學博士」と)。前の記事と同じように表紙の左上に鉛筆で「100」と値段が書かれてある。前の記事は「国語」という教科だったが、今回の記事は「漢文」という教科。
前の記事で書いたようにpp.48-51曾先之「[練習] 赤壁之戰」、pp.51-54蘇軾「[一五] 前赤壁賦」、pp.54-56蘇軾「[課外] 後赤壁賦」、pp.56-58安積信「[一六] 題赤壁圖後」がある。「赤壁之戰」はそこに付される人名から今の日本の教科書でおなじみの『十八史略』によるものだとわかる。
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十八史略(2014年7月9日)
教科書本文データ集(全国漢文教育学会)
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第45回 秋の古本まつり(京都2021年10月31日-11月3日)
文章自体は訳文や書き下しではなく漢文そのものだが訓点が付されている。ページ上部の欄に語句説明がある。西暦ではなく皇紀表記ってのが時代性。p.49の下部には赤壁が中国大陸のどこにあるかの地図。p.50の上部には「赤壁戰址」と銘打たれた白黒写真。崖に赤壁という額縁付き(?)の文字がある。注によると安 積信という方は日本人みたいだね、皇紀2520年、西暦1860年に年76(数え年?)で亡くなった方。「定價 各册金五拾五錢」とのことで前回の国語の教科書の五倍あまりで、やはり小学より高等な教育の場で使われた教科書なんだろうね。