◆東アジア伝統の継承と交流を解明する一冊。都市文明・郷土祭祀・文化記憶・英雄塑像・
泰山民俗・海女文化・伝統芸能・貴族物語・伝記表現・民間宣講・団塊世代・裾分集団・
華夷音訳・古音韻観などについての東アジア人の研究者の成果を収める。
【目次】
序言 東アジア伝統における「統」「伝」「格」について/馬彪
上編 東アジア歴史と文化伝統の継承と交流
第1章 中国上古三代城郭制伝統の形成とその性格/馬彪
第2章 長安社火序論/何暁毅
第3章 日本の文化的記憶の場と文化伝承/姚継中
第4章 諸葛亮像の塑造の中に見える文化自覚についての試論/桂勝・劉方洲 瀬藤良太訳
第5章 日本と中国における泰山文化の交流について
―関連史研究と若干のコメント―/葉濤 高木智見訳
第6章 韓国海女文化の現代的価値と持続性/安美貞 李文相訳
第7章 韓国伝承文化の継承問題―「西便制寶城パンソリ保存協会」を中心に―/李文相
下編 東アジア言語と文学伝統の継承と交流
第8章 『勧善懲悪集』における『法苑珠林』の継承/阿部泰記
第9章 物語の冒頭表現が拓く異郷の時間 ―小さ子譚としての『竹取物語』―/森野正弘
第10章 伝記的情景の表現
―夏敬観による詩歌の評注と彼の人生の境遇との相互的演繹―/林淑貞 富平美波訳
第11章 歌曲と風俗 ―台湾「日本語世代」の端午と子供の日の記憶探究―/林仁昱 阿部泰記 訳
第12章 分かち合う文化の日本事情
―<お裾分け文化>と<プレゼント文化>を考える―/林伸一
第13章 『元朝秘史』の音訳漢字の声調について/更科慎一
第14章 「切字釋疑」に見える音韻観について/富平美波
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