下記のTwitter Accountの下記のStatusで知ったこと。
・敎団 (Vitalize3K) on Twitter
http://twitter.com/Vitalize3K
・Twitter / Vitalize3K: 【連載情報】11/13(金)より無料漫画サイト「漫画街 ...
http://twitter.com/Vitalize3K/status/664759368739491840
下記サイトの下記ページにあるように、漫画編集企画プロダクション株式会社の銀杏社のWebサイト「漫画街」にてミクニ シン『サンゴクシーズン ―後漢偽勇譚―』(マンガ)が2015年11月13日より毎週金曜日連載で開始された。下記の作品ページを見ると、作品性がよく表れているようで、こうもりが舞い、燃え盛る城郭を背景に財宝の上に立つ現代のヤンキー風(この用語を使うあたり一昔前だが)の劉備、青龍円月刀を持つ関羽、蛇矛を持つ張飛の三人のフルショットの絵があって、劉備からふきだしが出ていて、そこには「世の中、金だろ」の文字があって、前面に「劉備玄徳、オタクを討つ!」というキャッチフレーズがあって、下部にタイトルとサブタイトル、「描き手」として作者名、それらの上に「一寸足りない二次元 三国志」と煽り文句がある……とこれに関しては、下記のURLの下あたりに少しコメントを書いておこう。
・漫画街 MANGA-GAI powered by GINNANSHA|漫画ファンのための無料エンタテイメント・サイト
http://www.manga-gai.net/
・サンゴクシーズン|漫画街 MANGA-GAI powered by GINNANSHA
http://www.manga-gai.net/manga/sangoku/sangoku_index/sangoku_index.html
「劉備玄徳、オタクを討つ!」とある文脈はあからさまに「ヤンキー vs オタク」の対立概念なんだけど、そこらへんは熊代亨『溶解するオタク・サブカル・ヤンキー ファスト風土適応論』(花伝社2014年10月1日発行 1日発売)を読むと一昔前だとされる。逆にいうとだからこそ、劉備たちの絵とあいまって読み手の固定概念に訴えかけられキャッチーになるのだろうね。でも続く「一寸足りない二次元 三国志」という、オタクを連想させる「二次元」が解せないのだけど、単にマンガというメディアを「二次元」と表現し数字を123にしたかっただけか?
・自由な発想で同時代をとらえる 図書出版花伝社
http://kadensha.net/
・融解するオタク・サブカル・ヤンキー - 花伝社 書籍案内
http://kadensha.net/books/2014/201409yukaisuruotaku.html
※関連記事
卑弥呼 1話2話(『まんが日本史』9、10回1992年6月1日?-15日)
※新規関連記事
メモ:「げぇっvsむむむ」with 美女図鑑 (2017年10月15日訪問)
さらにヤンキーを軸に話を進めるのだけど、「第一話 こいつら全員変態(前編)」を読む限り、作品自体はストーリーギャグマンガといったところで、今後どうなっていくかわからないものの、文脈はやはりバンカラものから来ているのではないかと思い、下記リンク先の雑記で触れた第10回日本マンガ学会大会のシンポジウムの第2部「マンガのゼロ年代、その「想像力」をめぐる冒険」を思い出していた。
・補完と共感 (※個人サイトの2010年6月20日の雑記)
http://cte.main.jp/sunshi/2010/0601.html#20
そこでも書いたが、それと対照的だったのが、第1部 「<女子>が読んだゼロ年代」だ。バンカラものは作中の価値基準が「かっこいいかどうか」で読者(ここでは男性を想定)もその基準にコミットしているのに対し、第1部では女性読者の主な価値基準(というか行動原理かな?)が「補完と共感」とされていた。後者の方は読者側だけではなく、その作品性にも表れているとみなせば、同時期にウェブで連載開始された、下記関連記事の『女諸葛亮』との作品性の好対照な相違の説明に使えそうだ。両作品の主役の性別が象徴的。
※関連記事
女諸葛亮(2015年10月27日-)
※「共感」関連記事
レポ:7/26北九州 兀突骨で酒池肉林?! ラウンド1(2014年7月26日)
いや、作品性以外にもそれが掲載されている場が同じウェブでも、片方が漫画編集企画プロダクション文脈(つまり紙由来!)でもう片方がネット文脈(とあまり確認してないが)という好対照だし、片方が紙由来を反映してか従来のコマ割が従来の技法を踏襲している表現なのに対し、もう片方が上記の関連記事でも書いたように、上から下へとスクロールをさせてみせるという読者のリテラシーを低減させるスマートフォンに適合した表現となり、こちらも好対照だ。
こんな感じでどんどん論を進めていけば、学会大会の一報ぐらいにはできそうな感触だが、それは棚上げもしくは他の研究者に譲るとして、表題の作品自体の話にもどる。
といっても瑣末なことをぐだぐだ書くだけなのだけど、まず前提として、タバコをくわえているとか現代風の服装とかギャグのテイストとして消費されているのでスルーで……というよりそこらへんは『三国志ジョーカー』でメタマンガレベルでも一周回った印象があるね。
※関連記事
三国志ジョーカー(2010年7月6日)
と書いているうちに先にまじめに論じてしまったので、ぐだぐだ書くのが面倒になったため、中途半端に端的なこととそれの関連記事を挙げておく。冒頭の「漢」と書いて「おとこ」と読ませるとか、劇団「四季」にかけた劇団「史記」で演目が劉邦のことでその団長が、歴史上、劉備の師にあたる盧植だってのはウケたけど「廬植」と誤字があるとかね。
※関連記事
「蒼天」三国志アクションRPG(2010年春)
『SDガンダム三国伝 風雲豪傑編』(コミックボンボン)連載開始(2007年6月15日)
リンク:「Google 日本語入力」関連
ともかくこの調子で面白く長く続いてくれるとよいな。
※追記
三国恋戦記 ~江東の花嫁~(2015年10月15日-)
<追記>
2016年1月22日の第10話で第一章完結。続編制作決定だって。以下、第一章をまとめる。
第一話 こいつら全員変態(前編) 2015-11-13
第二話 こいつら全員変態(後編) 2015-11-20
第三話 乱世の勧誘(前編) 2015-11-27
第四話 乱世の勧誘(後編) 2015-12-04
第五話 愛・おぼえていますか?(前編) 2015-12-11
第六話 愛・おぼえていますか?(後編) 2015-12-18
第七話 萌えよ劉(壱) 2015-12-25
第八話 萌えよ劉(弐) 2016-01-08
第九話 萌えよ劉(参) 2016-01-15
第十話 萌えよ劉(四) 2016-01-22
<追記>
劉備外伝編として。
第十一話 なぐりびと 2016-05-20
第十二話 カブキマン・ショー 2016-07-08
<追記>
サンゴクオフシーズンとして。
サンゴクオフシーズン【張飛編】【曹操編】 2016-10-14
サンゴクオフシーズン【劉備編】【関羽編】 2016-10-21
※新規関連記事
サンゴクシーズン呂布編(2017年10月3日-)
サイト管理者はコメントに関する責任を負いません。