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後漢経学研究序説(2015年2月)


  • 2015年3月 2日(月) 06:47 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    1,711
研究 ・中国・本の情報館~中国書籍の東方書店~
http://www.toho-shoten.co.jp/

・メルマガ登録
http://www.toho-shoten.co.jp/mailmag/

上記の書店サイトの上記ページ(メルマガ登録)にあるように東方書店が発行するメールマガジン『書羅盤:チャイナブックナビゲーター』2015年第2号(総283号)(2015年2月26日発行)により知ったこと。下記出版社サイトの下記書籍ページによると、勉誠出版より井ノ口哲也『後漢経学研究序説』(ISBN978-4-585-21023-8)が2015年2月に刊行されたという。10800円。

・勉誠出版 --HOME
http://bensei.jp/

・後漢経学研究序説: 勉誠出版
http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&cPath=9_15&products_id=100429

※関連記事 武将で読む 三国志演義読本(2014年9月)

上記ページより下記に内容紹介文と目次を引用する。

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
中国思想の根幹は如何に形成されたのか

中国思想に関する古典が概ね出揃い、それらを解釈していく時期となった後漢時代(25~220年)。
技術発展を背景にしつつ、諸学が転換点を向かえるこの時代は、経学もまた最も盛んにおこなわれた時代であった。
この中国思想史上の画期に、学術の根幹たる経学は如何に営まれたのか。
当時の知識人の活動情況をつぶさに把握し、その経学に関する学術的営為の位置づけを考察することにより、中国思想の基盤となった後漢経学の史的展開と影響度を明らかにする。
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
目次

序章 後漢經學研究の視點
 はじめに
 一 役割を果たし終えた《儒敎の國敎化》説
 二 後漢という畫期
 三 各章の論點
 おわりに


本編 後漢經學の研究

第一章 五經と讖緯
 はじめに
 一 讖緯の「經」化
 二 「五經」に對する讖緯の關與
 三 讖緯と「古學」修得者―賈逵を中心に―
 おわりに

第二章 經學の繼受
 はじめに
 一 經學の習得―「誦」をめぐって―
 二 「通」攷
 三 經學の傳授―「傳」と「敎授」と―
 おわりに

第三章 經義・經文の正定
 はじめに
 一 石渠閣會議と白虎觀會議
 二 『白虎通義』と熹平石經
 三 經義・經文の正定の史的展開
 おわりに

第四章 「高宗諒陰三年不言」攷
 はじめに
 一 『尚書』の「高宗諒陰三年不言」について
 二 出典が示されない「高宗諒陰三年不言」について
 三 なぜ高宗は「三年不言」であったのか
 おわりに

第五章 『孟子』とその注釋
 はじめに
 一 小林俊雄氏の博士論文について
 二 前漢時代における『孟子』
 三 後漢時代における『孟子』
 四 テキストの問題(一)―古文系テキストと『孟子』外書―
 五 テキストの問題(二)―趙本・劉本・鄭本など―
 おわりに

第六章 『易』と『周禮』
 はじめに
 一 『易』の擡頭
 二 『周禮』の出現
 三 鄭玄による『周禮』の重視
 四 經學の『易』から玄學の『易』へ
 おわりに

第七章 顏囘像の變遷
 はじめに
 一 『論語』本文
 二 『莊子』における仲尼と顏囘の會話
 三 『顏淵問於孔子』
 四 『史記』孔子世家・仲尼弟子列傳
 五 前漢時代の説話資料
 六 『論衡』における顏囘像―顏囘の死をめぐって―
 七 『論語』鄭玄注
 八 後漢末の〝孔子と顏囘〟―孔融と禰衡―
 おわりに


附編 阮籍の三玄の學

はじめに

第一章 『通易論』初探
 一 『通易論』の構成―『易』の引用の特徴を中心に―
 二 阮籍の『易』理解(一)―變易性と二元的世界觀―
 三 阮籍の『易』理解(二)―『易』の構成要素について―
 おわりに

第二章 『通老論』の檢討
 一 第一條
 二 第二條
 三 第三條

第三章 『達莊論』譯注
 一 原文1
 二 原文2
 三 原文3
 四 原文4
 五 原文5
 六 原文6
 七 原文7
 八 原文8
 九 原文9
 十 原文10
 十一 原文11
 十二 原文12
 十三 原文13
 十四 原文14

おわりに


あとがき
初出一覽
參考文獻
索 引
 論著名索引
 人名索引
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

内容紹介文の「後漢時代(25~220年)」とある終わり方の期間はもちろん『三国志』が対象とする時代が含まれるし、目次には鄭玄、孔融、禰衡、阮籍など『三国志』やその注でお馴染みの人物の名前が見られる。また、著者名を「三国志ニュース」で検索すると下記関連記事が引っかかる。

※関連記事
 林田愼之助博士傘寿記念三国志論集(2012年9月1日)
 地下からの贈り物(2014年6月)

個人的には「第二章 經學の繼受」に興味があって、小説を創作するために史書や経書に取材すると「誦」という文字が結構、目につき、その意味合いが気になっていたからね。

※関連記事 メモ:後漢時代の私塾に関する基礎的考察(史料批判研究 9号 2010年12月)

※追記 邪馬台国は99.9%福岡県にあった(2015年1月)

※追記 中国古代都城の設計と思想(勉誠出版2016年2月)

※追記 中國古典定立史(2016年3月30日)

※新規関連記事 後漢の儒学と『春秋』(2017年12月20日)

※新規関連記事 教養の中国史(2018年8月20日)

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