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玄徳(福岡県北九州市小倉片野)


  • 2013年7月11日(木) 13:46 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,361
場所 ※前回記事 ノート:横山光輝『三国志』に見られる連環画の再構築(2013年7月6日)

 上記の記事にあるように、日本マンガ学会第13回大会初日からホテルへ帰ってきて、風呂に入り、目覚ましをかけずにいたらしっかり6時間眠ることができ、2013年7月7日、健やかに朝を迎え、日本マンガ学会第13回大会2日目に臨む。

・日本マンガ学会
http://www.jsscc.net/

・日本マンガ学会 第13回大会(北九州市漫画ミュージアム/あるあるYY劇場) - 日本マンガ学会
http://www.jsscc.net/convention/13

・北九州市漫画ミュージアム
http://www.ktqmm.jp/

 初日と違い雨が降ってなかったので、すんなりと会場へ到達する。1階から係りの人が出迎えてくれていて、エレベーターが2日目の会場となる7階にセットしてあったんだけど、そうとは知らず、5階で降りてしまって、その直後に今日の会場が7階のあるあるYY劇場だと気付く。止まったエスカレータを駆け登る。あとこの10時前の時間帯は他のフロアが開店していないようだね。

 12時30分にシンポジウムの第1部が終わり、14時まで昼休みとなる。清岡は二日前に食べ損ねた、ラーメン店に行くことにする。下記関連記事にあるようにUSHISUKEさんから教えていただいた店だ。

※関連記事 日本マンガ学会第13回大会に至るまで(2013年7月4日-)

 歩いても行けるが時間節約も兼ねて北九州モノレールを利用する……いや、一度は乗ってみたかったんで。

・北九州モノレール
http://www.kitakyushu-monorail.co.jp/


大きな地図で見る

 場所は2日前に確認済だったので(上記地図)、迷うことなく到達する。雨がぱらついていたが、とりあえず店に着くまではなんとかなった。火曜日が定休日で11時から16時まで営業している。福岡県北九州市小倉北区片野にあるラーメン店「玄徳」だ。右の写真のように、店の看板には大きく「玄徳」と書いてあって、その上には「ラーメン」の文字と消えている「ギョウザ」の文字があって、そのためか、ネットを見ると「玄徳ラーメン」という店名とされているが、店内を見てもおそらく「玄徳」が正しい店名なのだろう。ちなみにこの看板は赤で、劉備字玄徳が初代皇帝の季漢の国色、火行だからというわけではなさそうだ。
 店内は特に三国に因んだ感じではなく、博多人形と印象派の絵画(レプリカやカレンダー)の方が目立っていた。テーブル席はなくすべて壁やカウンター沿いの席となり南側のカウンター席に座る。振り返ると、出入口の上に横書きで「玄徳」という書があった。おそらく劉備字玄徳の意味ではなく例えば『黄帝四経』に「王天下者有玄德、有玄德獨知王術、故而天下而天下莫知其所以。」とあるように、道教で言うところの隠れた徳という意味での「玄徳」なんだろう。
 時刻は13時前で北東にあるテレビでは『NHKのど自慢』が流れていた。メニューは下記の通り。

 ラーメン 500円
 ラーメン(大) 600円
 焼豚メン 700円
 やきめし 500円
 やきめし(大) 700円
 ギョウザ 350円
 ごはん 160円
 おにぎり(1ヶ) 80円
 ビール(中) 500円

 ギョウザ
 ラーメン セット 800円
 ごはん
 やきめし
 ラーメン セット 800円

 昼休みの予算を1000円までと決め込んでいたので帰りの交通費を考えれば選択肢は限られてくるのだけど、折角だし次の食事まで先は長いので、徒歩で帰ることにしてギョウザ ラーメン ごはん セットを注文することにする。
 これは正解だったようで、ヴォリューム感で幸せのまま、美味しく頂く。ラーメン自体、食べるの、何年ぶりだろう、と思いながら、特にとんこつスープを気に入って飲み干していた……とそう思いつつも思い出したが、下記関連記事にあるように最後にラーメンを食べてから半年も経ってないね。まぁ、前回は醤油の濃い味で、今回とは対照的だが。

※関連記事 京都で哲舟さんを囲む会二次会三次会(2013年2月5日)

※新規関連記事 中華そば 劉備(岡山県倉敷市2007年?-)

 そして器の底には赤い字で「玄徳」と書かれてあった。まさにその字の通りっぽい…って赤い字だけど。料理を待っている間も食べている間も、中年の夫婦、親子連れや若いカップル、仕事の合間の常連さんとか、客が途切れずやってきていてしっかりと地元に根付いた店なのだな、と思っていた。
 外に出ると晴れていたけどパラパラと降り始めていて、まぁ、大丈夫だろうと思って北へ歩き出してしばらくすると、本降りになっていた。長続きしなかったからマシだったけど。

※追記 メモ2:三国志フェス2013(2013年9月28日)

 少し濡れながらも会場に戻ってきて、シンポジウム第2部が14時からなんだけど14時30分からと勘違いしていて、6階の北九州市漫画ミュージアムの出口前に特設されたポスターセッション会場に行く。「日本のマンガの場面描写の分析」はCohn, N.,Taylor-Weiner, A., & Grossman, S. 2012. Framing attention in Japanese and American comics cross-cultural differences in attentional structure, Frontiers in psychology, Vol. 3, p1-p12.の分析方法に基づいて、日本とアメリカでの場面描写(主にズーム・アップ、アウト)の時代変遷の違いを分析されている。その場面描写の分類はMacro, Mono, Micro, Amorphicの4つの分類で、アメリカではそれほど時代変遷がないのに対し、「日本のマンガは、1950-60年大から1990年代にかけて“Macro”の仕様を減らし、一方1950-1960年代から現代にかけて“Micro”の使用を増やしてきたことが示されていた」(『日本マンガ学会 第13回大会 プログラム・発表要旨集』p.36より)とのことで、一聴者から日本では背景を省くようになった傾向が反映されたのではないかとあったという意見もあったと発表者から教えていただく。そこから昨日、清岡はこういったズーム・アップ、アウトの分析を研究報告したという話をして、その時の分類が7つで、竹内オサム『マンガ表現学入門』(筑摩書房2005年6月25日発行)に載る映画の分析に基づいた分析だって話を一つ一つの分類について詳細に説明していて、発表者の方が聞いて下さっていた。だけど後日、下記リンク先にあるCohn論文を確認してみると、ちゃんとそこにも図入りでFilmo Shot Typesとして、Long shot、Full shot、Medium shot、Close shot、Close upの5分類が詳細に説明されていて、それについて一言仰って下されば、釈迦に説法のような清岡からの説明はしなくて良かったのにと思っていた。

・Frontiers | Framing Attention in Japanese and American Comics: Cross-Cultural Differences in Attentional Structure | Frontiers in Cultural Psychology
http://www.frontiersin.org/Journal/Abstract.aspx?ART_DOI=10.3389/fpsyg.2012.00349&name=cultural_psychology

 7階に行くと、すでに会場の扉が閉められており、どうやらすでにシンポジウムの第2部が始まっていたようだった。入ってみると、呉先生のご講演が始まっていた。

 シンポジウムの第2部が終わり、事務連絡でこの後に北九州市漫画ミュージアムのツアー(つまり館内を案内して下さるツアー)を行うので、参加希望者は名札を返さず、16時30分に受付のところに集まって下さいとのことだった。

・北九州市漫画ミュージアム
http://www.ktqmm.jp/

 それで会場の外で待っていると、窓の外や吹き抜けの天窓の向こう側を見ると、バケツをひっくり返したという形容そのままの集中豪雨で、すぐホテルに戻る予定じゃなくて良かった、それにこれだけの降水量だったら通り雨ですぐ止むだろうなどと思っていた。
 北九州市漫画ミュージアムのスタッフと日本マンガ学会のスタッフらが中心となって、次々と片づけが行われていて、物販されていたトマソン社なども片付けに入っていた。

・トマソン社 ミニコミ・リトルプレス・同人誌・少部数出版の通販
http://tomasonsha.com/

 すっかり元のあるあるYY劇場(つまり吉本興行の劇場)に戻ったなと眺めていた。

・あるあるYY劇場
http://aruaru-yy.jp/

 どんどんさびしくなる様をそばで見ていたのだけど、受付に置かれていたデジタル・ウォッチが16時30分を指してもツアーが行われる気配がない。おかしいな、と思いつつ、恥ずかしくなったもので自らの名札をポケットに隠して待機しつつ、もしやと思い、今回会場となった7階の、あるあるYY劇場前のエスカレータから下を見続けていると、案の定、ガラス越しに見える6階の北九州市漫画ミュージアムの中で多くの足が通り過ぎるのを見えた。つまり、集合場所の「受付」というのは今回のシンポジウムの受付ではなく北九州市漫画ミュージアムの受付だった。すでに16時41分。
 おそらく清岡が聞き逃したのだろうと思い、慌てて名札を胸に付けつつ、エスカレータを降りる。通路やエスカレータを挟んで入口と出口が向かい合う構造になっていて、その間には多くの日本マンガ学会の人々が溜まっていたので、もうツアーが終わったのかと思い、諦めつつ、出口の北九州市漫画ミュージアムのスタッフにその旨を告げると、ちょっと待って下さいとのことで、問い合わせをしてくださって、どうやら依然、間に合うそうで、入口の奥へと案内して下さった。
 そうすると入口のすぐ近くの展示で北九州市漫画ミュージアムの館長が説明して下さっているところだった。そこは主に松本零士先生のコーナーで戦士の銃の模型なども展示されていて北九州市向けに作られた『銀河鉄道999』のアニメが繰り返し流されていた。そして作品一覧の展示では他の作品と違って分類されていないものの、ちゃんと『セクサロイド』の単行本が展示されていて、そのせいか、頭の中ではヤプーズの「バーバラ・セクサロイド」の歌曲が繰り返し鳴っていた。
 そのツアーがどういうグループなのか把握しないまま、館長の解説を聴いていて、展示の一つの記念撮影コーナーに差し掛かった。そこには板に集中線が描き込まれていて、その前に立って撮影するとマンガの1コマのような写真が撮れるという案配(それ以外はもちろん撮影できない)。下記の夏目先生のブログ記事でも紹介されている。

・北九州マンガ学会:夏目房之介の「で?」:ITmedia オルタナティブ・ブログ
http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2013/07/post-1417.html

 そこに差し掛かると、ツアーのグループの方々から、「この線はヌキは出来ているが、イリがない」云々の話が出てきたり、他にも展示されているマンガ家さんの詳しい話があれこれ出てきたり、何だろうな? と思ったら、横目でチラチラとよく目を凝らすと、シンポジウム「マンガとアジア」第2部で登壇されていた、村上もとか先生や安彦良和先生を始め、客席にいらっしゃってもステージからいじられていた、竹宮惠子先生、さらにはその方と仲良くしていらっしゃった文月今日子先生などなど、そうそうたるメンバーだった。
 マンガを読むスペースでは、寝転がって読める場所が元から設けられており、小学校の校庭をうまく再利用した京都国際マンガミュージアムとはコンセプトが同じながらも方法が違っていて興味深く見ていた。
 集合場所を勘違いしたおかげで、恐れ多くもとても有り難いところに放り込まれたもんだと思っていて、そのままツアーの一参加者として同行していた。最後にはその参加者の一人がそのために持ってきていた、村上もとか『ミコ・ヒミコ』の単行本にサインを貰っていて、気さくに応じられていた。そんなジェントルな村上もとか先生にすっかり魅了されていたのだけど、その流れで、北九州市漫画ミュージアムから通路に出ても、一行に着いていったら、5階の閉められて、係りの人が門番している企画展示室に通された。視認してないが、どうやらカーテン越しの企画展示室Bで日本マンガ学会の理事会が行われているそうで、竹宮先生たちもその先に案内されていたのだけど、立ち止まって、文字通り立ち話を始めていて、明石さんから先生方の多くのサインとイラストが描かれたサイン帳を見せて下さって話題提供をされていた。
 そのうち先生らミュージアムの関係者が来られて、そこにいらっしゃる先生方に奥からイスを持ってきて下さって、皆、座っていて、流れで清岡も座っていたんだけど、「誰敢殺我?」等の呼びかけがなくとも、「ここに無関係な一般人が紛れ込んでいますよぉ!」と叫びたい気持ちでいっぱいだった。
 理事会の方も終わったようで、予め発表者にはメールで告知されていた慰労会の会場へ向かうことになる。そのメールによると会費は3000円とのことで、折角だから参加しようと予め貯金を下ろしていた。
 それに向かう一団についていくと、駅ビルのとある居酒屋に到達する。そこで30名で予約をとっているとのことで、北東に靴を脱ぐ玄関みたいな所があって、東面が下駄箱になっていて、東に部屋の入口がある大部屋に通された。東西方向に長い南北2列のテーブルがあって、それぞれのテーブルに南北に席があるので計4列の掘り炬燵のようにすことのできる席がある配置だった。
 北の方に固まる先生方を余所に、遠慮して南西に居たら、笹本先生から「君、いつも孤独だから」と声をかけていただき、光栄にも北の列へと行く。しばらくすると後片づけしていたスタッフの方々がいらっしゃって、次第に座る席が固まってくる。南面する天子をイメージしたかは定かではないが、北の壁前の中央の左側には村上もとか先生、右側には竹宮惠子先生が坐していた。さらに竹宮先生の横には文月今日子先生が座られていて、少女漫画的には貴重で神々しいツーショットとのことで、プチ撮影会になっていた。
 村上先生は今日、お帰りになられるとのことで(それと北西にお座りの呉先生も。藤本先生が「満洲」について慰労会開始直後、尋ねにいって事実上、席替えになっていたのが印象的だった)、途中で退席されたのだけど、シンポジウム第1部の出演者の、えすとえむ先生や大城先生が女子会を終えこの慰労会に合流されていた。
 もちろん日本マンガ学会 第13回大会の話題はたくさんでていて、会場違いで清岡が聴きに行けなかった研究報告の話題も出ていて助かった。杉本=バウエンス・ジェシカ「ヨーロッパのBDの日本人ヒロイン」はやはり2013年3月10日の日本マンガ学会海外マンガ交流部会第5回例会での報告で触れていた『ヨーコ・ツノ』中心だったそうで。

・海外マンガあれこれ (※個人サイトの雑記)
http://cte.main.jp/sunshi/2013/0301.html#10

 笹本先生からは、清岡の研究報告について、吉川『三国志』との違い、『三国演義連環画』との違い、横山『三国志』での創意工夫の三つについて押さえれば良いと助言を下さる。なるほど。あと、北九州市漫画ミュージアムの館長に対して小野耕世会長が北東の席でずっと話し込んでいらっしゃったのだけど、その横山『三国志』の参照元の話が飛び火して、それはよく知られたことだと返ってきて、下記のUstreamラジオで、小野耕世会長について言及するところの「それは我々が10年前に通った道だ」状態になっていた。尤もすかさず笹本先生から「詳細に」というフォローが入っていたが。

・Ustream.tv: ユーザー izumino: Piano Fire Radio 漫画をめくるUst 2013/07/10, iPadから録画されました 2013/07/10 23:03 JST. ラジオ
http://www.ustream.tv/recorded/35617433

 あと例のコマの左右の話だけど、すぐさまマンガではふきだしの根元が伸びてコマの逆側に行く技法はあるものの、横山光輝先生の表現ではそういうのがないので、やはりセリフの順序に依存するのではないか、と論が進められていた。
 シンポジウム第1部において、『Love is in the bag』(「in the bag」という慣用句にかけた、文字通りバッグに変身する女子が登場する少女マンガ・スタイルのコミック)のクリエイティブ・ディレクターであるエース・ヴィタンコルさんの通訳としてついた濱野健先生の逐次翻訳の仕事っぷりがその場で評価されていて、もしかして、『Love is in the bag』での変身する渋く可愛くないバッグを愛おしそうに抱きしめるシーンについてえすとえむ先生と大城先生が楽しそうに紹介する様までもきっちり訳されてそうって話をしていた。
 シンポジウム第2部において、作者自らの説明によると、『龍-RON-』は始め『六三四の剣』のような展開で読者の興味を引き付けておいて、その興味のまま舞台を本来描きたかった満洲に移したのが見事、填ったっていう話が出ていた。清岡からの振りで、それは感情移入しやすい現代人の主役を、作者の描きたい異世界へ持っていくという、タイムスリップ・マンガに通じるのではないかという話をすると、ヤマダトモコ先生が話に乗って下さった。そうやって読者の興味を想定して身近なところから異世界へという戦術を成功させた村上もとか先生もすごいが、『天の血脈』のように異世界から異世界へと読者を導く安彦良和先生もすごい、って話にまとまっていた。
 それと清岡は自分の研究報告の投影資料をノートPCで見せたついでに、下記の漢籍電子文獻で『清史稿』巻一太祖本紀の冒頭で「號其部族曰滿洲」とちゃんと元々は部族の名でしかも「満洲」と書くのを確認してた。

・中央研究院 漢籍電子文獻
http://hanji.sinica.edu.tw/

 ちなみに村上もとか先生も安彦良和先生も、日本マンガ学会の参加者同様、名札の名を自ら書いていらっしゃったようで、その名札は同じように主催側に回収されるのだけど、ヤマダトモコ先生がすかさず確保したとのことだった。つまりサインを2つゲットされたってこと。
 多くの人が途中でお帰りになられたんだけど、23時過ぎには終了する。会費を払おうとしたら、発表者ということで免除された。予定外に出費がなくてすごく得した気分だった。ちなみに話が面白すぎてすっかり気を向けてなかったが、振り返ってみると刺身等の料理が美味しかったと記しておこう。あと清岡はアップルジュースとジンジャエールばかり頼んでいた。

 そこで解散になるかと思いきや、一部でうどんを食べに行こうという声が挙がったようで、清岡もそれに着いていくことになった(ここで笹本先生とはお別れ)。総勢10名で小倉の街を南下する。清岡は、日本のマンガを翻訳しフランスで販売する商談をコーディネートするお仕事の方とお話させていただいていた。後でおっしゃるに、そのため、毎年、ジャパン・エキスポに足を運ばれるそうで。

 そうして辿り着いたのが資さんうどん 魚町店だった。宮本先生お勧めのうどん店だそうで、24時間営業だそうな。


大きな地図で見る

※新規関連記事 桃園公園(福岡県北九州市)

 ところが運の悪いことに水道工事中とのことで、8日3時まで一時閉店とのことだった。
 仕方がないので、近くのバーに行く。8日1時ぐらい。ここで吉村先生を含む2名は急はお仕事が入って去っていかれた。2階の部屋に通され、残りの8名が4対の東西に伸びるテーブル(といっても2台をくっつけたのだが)の席に腰を据える。
 何かみなさん、この後にうどん店に行く気満々のようで、それを食べる余力を残すとのことだった。とりあえず飲物を注文するってことで、清岡は阿佐ヶ谷某所でよく注文するように、ノンアルコール・カクテルを注文する(そういやその思いもあって、もうこんな時間と誰かがおっしゃっていたので思わずヨーロッパのサッカーではキックオフの時間と申したっけ。さらにこんな深夜にサッカー?と誰かがボケて、時差があるとツッコミが入ったり)。さらに最近、辛いのが好みなので、辛目の炭酸入りを注文する。食べ物はアヒージョとそれに合うフランス・パンが注文され、美味しく浸けて食べていた。
 話題で今、覚えているのがフランス人話。途中まで京都人に喩えていたけど、おしゃべりなところは違うってことになっていた(それについてフランス出版社が商談相手の方が京都から来た清岡をいちじってくださったのだけど、残念ながら清岡は音からの京都人ではないと返す)。あと川原さんがひたすら先生をいじっていた印象が残っているぐらいか。それと周りから促されてか、ヤマダ先生から早くも一次会の話が出ていたのも。
 2時過ぎぐらいにその二次会も終わり、一人2000円となっていたんだけど、それだと多すぎるってことで、酒を飲んでいない清岡は1000円にして下さる。
 解散の流れになるかと思いきや、資さんうどん 魚町店に戻ると、2時30分ぐらいだというのにもう開店していて、行くことになる。先程、10時2分発の列車に乗らないといけないとおっしゃっていたのでてっきりお帰りになられたと思っていたら、藤本先生と竹宮先生もしっかり参加されていた(下記ツイート参考)。

・Twitter / honeyhoney13: 先週末、北九州で日本マンガ学会、朝3時まで飲むという暴挙の後 ...
http://twitter.com/honeyhoney13/status/356261031665872896

※新規関連記事 メモ:MANGAのはじまり(京都市 便利堂コロタイプギャラリー 2023年11月27日-2024年3月23日)

・Twitter / hrhtm2011: マンガ学会打ち上げ3次会@資さん。こんな時間、北九大いた時は ...
http://twitter.com/hrhtm2011/status/353930453608189952
 ※今、この写真を見ると時計は2時35分を指しているね。

 結構、8人とも宮本先生お勧めのうどんを食す。その店のシステム上、4人と4人に分かれるのだけど、隣り合ったテーブルなんで、充分会話できる距離だった。向かいの宮本先生に、昨日、別のチェーン店でうどんを食べたって話をしたら、安い値段とヴォリューム感を考えると、このお店がお勧めだそうな。あとおでんも販売されていて、鍋(って言うのか?)が西の壁にあって煮えていた。清岡としては表先生の東隣に座っていたので、そのご専門を尋ねることができて良かった。日本思想史だそうで。ちょっと前に吉村和真・田中聡・表智之/著『差別と向き合うマンガたち』(ビジュアル文化シリーズ、臨川書店2007年7月30日)を読んだので。マンガでの古代の東北描写の変遷が印象的だった。
 それでうどんを美味しく食し(ゴボ天のぶっかけだっけ?)、今度こそ解散となる。清岡は皆さんとホテルの方向が違ったので、別れの挨拶を告げ、3時ぐらいにその場を東へと去った。


 全体としてはとても満足な二日間だったが、心残りは今回、誰もACミランのネクタイにツッコミを入れて下さらなかったことかな。マンガ研究者の群とカルチョ・ファンの群はあまり重ならないという傍証ってことか。

※次の記事 福岡関帝廟(福岡市中央区天神2002年12月22日)

※追記 メモ3:三国志フェス2013(2013年9月28日)

※追記 メモ:夜の三国志フェス2013(2013年9月28日)

※追記 レポ3:九州三国志忘年会(2013年12月29日)

※追記 メモ:2015年、2つの研究テーマ

※追記 リンク:アイシン・グルンの『三国志演義』(宣和堂遺事2016年5月22日)

※新規関連記事 中華屋台坊 千里香 神林店(2017年4月8日訪問)

※新規関連記事 メモ:中国的酒場 孔明の罠(国分寺2017年4月8日訪問)

※新規関連記事 博多豚まんや孔明(福岡市南区)

※新規関連記事 玄徳寿司(埼玉県朝霞市2017年4月8日新装開店)

※新規関連記事 好々亭(東京 江古田)

※新規関連記事 Fate/Grand Order Lostbelt No.3 人智統合真国 シン 紅の月下美人(2018年11月27日-)

※新規関連記事 リンク:原作者・四葉夕トに聞いた 『パリピ孔明』原作&アニメ楽屋裏話(2022年6月18日21日)

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