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横山光輝『三国志』に見られる連環画の再構築 問題意識と目的 初稿


  • 2013年3月29日(金) 00:40 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    3,498
研究 ・日本マンガ学会
http://www.jsscc.net/

 上記サイトにあるように、2013年7月6日7日に北九州市にて「日本マンガ学会 第13回大会」が開催され、それに先立つ同年4月1日が発表要旨の〆切なので、「問題意識と目的」「方法」「結果と考察」「結論」のうち一旦、「問題意識と目的」を書いてみた。しかし、1500-2000文字の範囲なのに、すでにその時点で注抜きで1400文字以上あったので、削りまくる必要に迫られ(例えば文章の流れにうまく乗ってない吉川英治『三国志』の件をばっさりカット)、原型を留めなくなった。そのため初稿を公開しても問題ないだろうと思い、続けて公開する。さらに注には関連する記事へリンクする。あとワールドワイドウェブでの指摘の件もカットしたため、まるで清岡がこの件を発見したみたくなってしまった感じがあるので、もし査読が通ればそこらへんは発表で忘れず触れたいと思う。


・横山光輝『三国志』に見られる連環画の再構築

問題意識と目的

 横山光輝『三国志』(以下、歴史書『三国志』と区別するため「横山三国志」とする)は、潮出版社の『希望の友』1972年2月号から、後継誌である『少年ワールド』、『月刊コミックトム』と継続し、後者1987年3月号まで連載したマンガ作品である(1)。歴史書の陳寿『三国志』に記載される後漢末・三国時代を題材とした創作について、白話小説の羅貫中『三国演義』が代表的であるのに対し、その小説の要素を多く受け継ぐマンガにおいては「横山三国志」が嚆矢となる。その後、その作品自体がビデオゲーム化されただけでなく、2007年に入りそのキャラクターが別のビデオゲーム作品の『三国志大戦』にカードとして、あるいはそのストーリーが件のゲーム作品のシナリオとして採用され(2)セールスポイントとなった。これは「横山三国志」が日本においてマンガ読者だけでなく広く若年層に浸透している傍証であろう。
 「横山三国志」の冒頭において母のため劉備が茶を購入する逸話等、1939年から執筆された小説の吉川英治『三国志』(3)(以下、「吉川三国志」とする)を起源とする創作を多く採用しているためか、「横山三国志」はこの小説を原案とすると見なされやすい(4)。しかし、横山自身は「テンポとしては吉川英治さんの『三国志』を参考にしました」、多くの三国作品から「私なりに、選び出して描いているわけです」と、それを主に参考にしたことは否定されていた(5)
 一方、視覚的資料として、横山は「最初のうちは、日中国交回復の前で中国からの本が入ってきてなかったので、江戸時代に(葛飾)北斎の弟子などが描いたのを参考にして描いていたんです」とし(6)、また別の雑誌ではそれが葛飾戴斗/挿画『絵本通俗三国志』(1839年-1841年)であるとした(7)。それ以降は「上海で発行された絵本」(8)や「中国で出されていた『三国志』の劇画版」(9)を参考にしたと横山は発言しており、前者と共に掲載された絵は、出典の記述がないものの連環画で見られる絵に類似する。また「横山三国志」に続いて同誌で連載開始した『項羽と劉邦』について横山は連環画を参考にしたと発言する(10)。21世紀に入りワールドワイドウェブにて「横山三国志」において連環画で描かれる物や構図が同じコマがあるという指摘が見られるようになる(11)
 四方田犬彦は、かつて横山光輝『伊賀の影丸』が先行する白土三平『忍者武芸帳』に対し物語構想に関し類似する点を指摘した上で、その理由を1960年代前半から70年代に至るマンガというメディアが社会に置かれた状況で説明し、「公認された文化の埒外に置かれ」とした(12)。また竹内オサムは、以前、手塚治虫『鉄腕アトム』が先行する横井福次郎・和田義三『ロボット・ペリー君』に対し7つの共通点を示した後で、その背景を「マンガはとりわけ、先行作品のイメージを本歌取りしていく〈引用+加工の文化〉の体質があらわだった」と説明した(13)。「横山三国志」とそれに先行する、視覚面で参考したと見られる連環画を比較することで、三国作品を通じた中国から日本への文化伝達の一端を把握できるのみならず、同題材の異なるメディアであるためマンガの「引用+加工の文化」の一面に迫れると期待される。そのため、本報告ではまずその連環画作品を特定し、件の作品と「横山三国志」と比較・分析し、後者に見られる連環画の要素を明らかにすることを目的とする。


(1) 但し連載開始号は『希望の友』1978年4月号の連載回から算出。

※関連記事 希望の友 1978年4月号-7月号(1978年3月6日-6月6日)

(2) 清岡美津夫「現代日本における三国要素の変容と浸透──アクセス集計を事例に」『三國志研究』三国志学会、第5号、2010年9月、pp.132-150

※関連記事 三國志研究第五号(2010年9月11日)

(3) 吉川英治記念館 http://corp.kodansha.co.jp/yoshikawa/

※関連記事 読み継がれる吉川英治文学展(2012年1月14日-3月4日)

(4) 例えば「三国志学会 第七回大会」2012年9月8日の陳曦子「中国四大名著の日中マンガ比較研究 ─「三国演義」を中心に─」の配付資料、Wikipedia 「三国志 (横山光輝)」の項目(2013年3月現在) http://ja.wikipedia.org/wiki/三国志_(横山光輝)

※関連記事 三国志学会 第七回大会(2012年9月8日土曜日)

(5) 加来耕三「今なぜ横山光輝「三国志」が面白いか」『潮』潮出版社、Vol.393、1991年12月、pp.266-273

※関連記事 漫狂 2号「特集・横山光輝」(1979年11月25日)

(6) 「特別インタビュー 横山『三国志』読み継がれるおもしろさの秘訣。」『潮』潮出版社、Vol.540、2004年2月、pp.152-157

※関連記事 メモ:第6章 武侠漫画の映画的手法表現の成立をめぐって

(7) 『横山光輝マガジン オックス』横山光輝クラブ事務局、1・2・3合併復刻号、2004年2月

※関連記事 横山光輝マガジン オックス 1・2・3合併復刻号(2004年2月25日)

(8) 手塚治虫、尾崎秀樹、副田義也(企画・監修)『まんが劇画ゼミ』集英社、7巻(横山光輝.小島剛夕.ジョージ秋山)、1980年、P.62

※関連記事 まんが劇画ゼミ 7巻(1980年2月25日)

(9) 横山光輝「特集随筆 『三国志』は私のライフワーク!?」『歴史読本』新人物往来社、臨時増刊 '81-6号、1981年、pp.108-109

※関連記事 横山光輝マガジン オックス 1・2・3合併復刻号(2004年2月25日)

(10) 前掲(7)
(11) 徹夜城の多趣味の城 http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/TETUYA.HTML 史劇的伝言板2002年12月11日投稿#3515「長期連載に歴史あり」等

※関連記事 三国演義連環画と横山三国志

(12) 四方田犬彦「日本の「漫画」への感謝(2)横山光輝--驚きの平衡感覚。」『潮』潮出版社、Vol.612、 2010年2月、pp.236-243

※関連記事 横山光輝「三国志」の魅力に迫る(2010年10月5日)

(13) 竹内オサム『ミネルヴァ日本評伝選 手塚治虫 ─アーチストになるな─』ミネルヴァ書房、2008年9月、pp.195-200

・マンガ関連二種 (※個人サイトの雑記)
http://cte.main.jp/sunshi/2013/0301.html#02

※追記 日本における三国志マンガの翻案過程(2012年9月15日)


 それから2013年3月現在、前述のWikipedia 「三国志 (横山光輝)」の項目で連載が1971年から1986年になっていて、下記関連記事での京都国際マンガミュージアム研究閲覧室の渡辺先生も不思議に思われていたのだが、正しくは1972年から1987年であり一年ずれている。別にそこだけの誤りであれば特筆すべきことではないのだが、どうも情報のハブ的存在のようで、例えば下記関連記事にある2012年10月18日-11月20日開催「時空をかける三国志―日本・中国における三国志演義の展開」の冊子でも同様の誤りがあった。

※関連記事
 少年ワールド、コミックトム
 時空をかける三国志(2012年10月18日-11月20日)

※追記 龍路ツーリング(メロディ2000年2月号)

※追記 横山光輝『三国志』に見られる連環画の再構築(2013年7月6日)

※2013年7月29日リンク追記
・Twitter / marchjunior: 明日の発表の準備なんとか間に合った\^o^/ちなみに題目は「 ...
http://twitter.com/marchjunior/status/361455869289963521
※上記リンク先から引用するに「連環画『三国演義』と横山光輝『三国志』」というタイトルで発表するそうな。アクセスログを見ると、この一週間、このページにブックマークされたように、某大学とその某都市の特定のドメインから多くアクセスされていて、その大学には連環画の大家がいらっしゃるので、そのログを見てちょっと個人的には色めき立っていた。でも、このような結果になったのは勝手にこっちが期待していた分、残念でもあるが、私はツールとしてアクセスログを使用しての、知的財産の扱われ方を研究する専門家でもあり、下記関連記事にあるようにそれをネタの一つとして論文も書いてるわけなので、ある意味、貴重な研究材なのかもしれない。「中国文化論講座」に問い合わせてその発表はちゃんと引用元が明記されていたが確認を取って個人情報を伏せれば、知的財産に対する意識の一例として立派な研究材になるかもしれないね。確認結果によっては下記関連記事にある「読書感想文 三国志」等の検索語句の事例と本質的に同じか否かが変わってくるし。あとブログ記事の文章をそのままネット検索するというネット・リテラシーの程度を示す事例も観測されている。卑近な話では3日後開催の著作権部会 講演会「絵画、漫画と著作権-追及権を研究して思うこと」かその後の懇親会かでネタの一つとして話題提供して調査のツールとしてアクセスログの有用性をアピールできるかもしれない。

※関連記事
 三國志研究第五号(2010年9月11日)
 「三国志 読書感想文」or「三国志を読んで」

※2013年7月29日リンク追記
・Twitter / marchjunior: 自分が言いたかったことを既に他人に言われていたこの悲しさ・・ ...
http://twitter.com/marchjunior/status/361008906882920449
※2013年7月29日リンク追記
・Twitter / marchjunior: 発表のオリジナリティ半減だよ。ちゃんとその人の意見として引用 ...
http://twitter.com/marchjunior/status/361009057949167616
※というわけで、上記リンク先のように間接的に確認が取れる。これが本当だったら「読書感想文 三国志」等の検索語句の事例とは本質的に異なることで、研究材としては使えないが、ある意味、ほっとした。

※追記 三國志研究第十号(2015年9月5日)

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