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メモ:日中における『三国志』の受容と再創造の概況


  • 2012年8月 2日(木) 00:44 JST
  • 投稿者:
    清岡美津夫
  • 閲覧数
    2,933
研究 ※前記事 メモ:「魏晉南北朝の客と部曲」

 下記関連記事にある情報交換会を開催する前に、余っていれば、ある抜刷をくれないか、と著者ご本人にお願いしたところ、有り難いことにその会に用意して下さり、快くそれを下さった。

※関連記事 議事録:三国創作における視覚的研究材についての情報交換会(仮題)(2012年7月5日)

 それは下記の論文(雑誌内表記では、研究ノート)だ。CiNii(国立情報学研究所提供サービス)内のページへのリンクも続けて記す。リンク先で読めるという訳ではないが。

陳 曦子「日中における『三国志』の受容と再創造の概況」(『メディア学』 (25), 1-9, 2010 同志社大学大学院メディア学研究会)
http://ci.nii.ac.jp/naid/40018711817

CiNii

 これは著者の話によると、修士論文の一部(序言?)とのことだ。まずは目次からメモしてみる。

1 Abstract
1 一 『三国志』と『三国志演義』の相違
2 二 問題意識と研究対象
3 三 中国と日本における『三国志』研究の現状
4 四 中国と日本における三国志の受容
5 五 中国と日本における一般的認識・差異・原因
5 五-一 一般的認識と差異
6 五-二 認識の差異を生み出した原因
7 六 日本における三国志の再想像の概況
8 【注】
9 【参考文献】

 「Abstract」にあるキーワードは「『三国志』 中日における受容 三国志人物 認識の相違」とある。「日中」ではなく「中日」とするのは著者の立場が明確になっている(といってもタイトルに「日中」と入っているが)。余談だが、先に触れた情報交換会や下記の日本マンガ学会第12回大会で、武論尊/原作、池上遼一/作画『覇-LORD-』のことで、ほぼ作画の方を出し「池上先生の『覇-LORD-』」という言い回しをされていた。

※関連記事 ノート:日本における三国志マンガの翻案過程(2012年6月23日)

 その日本マンガ学会第12回大会で質問したことでも表れているように、清岡はどちらかというと原作者の方に興味が向いてしまうんだけど、ここらへん、日下翠/著『漫画学のススメ』(白帝社2000年1月20日)での、P.260の小題「5 日本の漫画家は文学にコンプレックスを抱く」、P.261の小題「6 中国の漫画家は画家にコンプレックスを抱く」が、マンガ家で無くとも研究者にも如実に表れているという証左なんだろうか。

※関連記事 メモ:漫画学のススメ(2000年1月20日)
 
 「二」のP.3で「基本的に日本の習慣に従い」とのことで、『三国志』を「正史」、『三国演義』を「演義」と呼ぶことにすると宣言されているが、そんな悪習をまねなくても良いのに、と思い、まさに文化汚染を目の当たりにした心地だった。本家が中国なだけに「恩を仇で返す」ようなものだろうか。

※関連記事 第23回下鴨納涼古本まつり(京都古書研究会)

※追記 横山光輝三国志おもしろゼミナール(1984年7月)

 「三」のP.3で、「近年三国志入門として評判の高い」としてNHK取材班編『別巻 その時歴史が動いた 三国志英雄伝』(KTC中央出版2002年9月)が挙げられていたが、その割には清岡の耳にはそういう評判は届いていない。確かに、歴史番組なのに勧善懲悪にしてしまった番組の割には、豪華執筆陣の書籍である(Amazon.co.jpでは「17人の専門家による三国志エッセイ・論考を掲載」とのこと)という評判は聞く。

※関連記事 2004年9月17日NHK「その時歴史が動いた」コミック版三国志編

 その他、『三国志』や『三国演義』についての研究書というよりいろんな書籍を挙げており、それらの中で、何度も注で用いられるのが、雑喉潤/著『三国志と日本人』(講談社現代新書)だ。反射的に、どうせなら、田中尚子『三国志享受史論考』(汲古書院、2007年)とか研究書にすれば良いのにと思ったが、両方とも読んでいない私にとって、どっちがこの論文の引用として適しているか判断つきかねる、という自己ツッコミを入れてしまう。

※関連記事 ノート2:三国志学会 第五回大会

 文化関係には、青木貞茂/著『文化の力』(NHK出版2008年)、渡辺武達/編『メディア研究とジャーナリズム21世紀の課題』(ミネルヴァ書房2009年)が挙げられ、またマンガ学には四方田犬彦/著『漫画原論』(筑摩書房1994年)、竹内オサム/著『本流!マンガ学』(ミネルヴァ書房2009年)、日下みどり「香港武侠漫画について」(『マンガ研究』Vol.4、2003年)が挙げられている。
 「五-一」のP.6で(中国に対し)「日本では両作品を共に指す総称として「三国志」を使用するのが一般的である。単独の名称として、正史はそのまま「正史」、小説は「三国志演義」という場合が多い。」とし、そこに注番号viiがふられ、見てみると、「三国志特集」『別冊ぱふ小説特集─活字倶楽部』1998夏号 雑草社、1998年、p.8が挙げられていた。文化汚染。
 「六」のP.7で定番の小説群があって、それらの中で「北方謙三の『三国志』(角川書店、1996年-1998年)」となっているのは、角川お家騒動→角川春樹氏独立→義侠心から角川春樹氏の事務所に北方氏が三国小説を寄稿という流れを知っていると苦笑いを禁じ得ない(…と全然、裏をとってない、人から聞いた話なので、要確認)。

※関連記事 まとめリンク:北方三国志

 他に石川英輔/著『SF三国志』(講談社文庫1995年)や、「劉備に成り代わった少女の故事を語る伏見健二の『奇書三国志』(サンマーク・ノベルズ、1995-1996 年)などがある。」と個人的に聞いたこともないようなのが挙がっていた。あと校正が入ってない印象を与えたのが、ゲームの『真・三國無双』(商標登録番号第4658294他)が『真・三国無双』となっていたり、アニメ『鋼鉄三国志』が一箇所、アニメ『鋼鐵三国志』と表記してあって、おまけにその注を見ると、「2007年1月6日から12月29日までに文化放送で放映され、」となっているところだろう。最後のところは「それはアニメじゃなくて、ラジオ『宮野・遊佐の鋼鉄三国志らじお伝』の方」とツッコミを入れてしまう。あと細かいミスだと注「vii」に対し後の注「xiii」「xiv」で「同注8」や「同註8」となっている点かな、注「viii」は文献ではなく中国のことわざの説明なので、やはり校正がはいっていないのだろう。

※関連記事 『宮野・遊佐の鋼鉄三国志らじお伝』終了(2007年12月29日)

 余談だが、先の情報交換会で、ひょんなことで清岡から映画『腐女子彼女。』の話題を出し、劇中で「孔明陸遜」と言及があったと言うと、すぐさま陳さんからアニメ『鋼鉄三国志』の影響、と返ってきたぐらいだから、詳しくないわけではなさそうだ。

※関連記事 映画『腐女子彼女。』に「孔明陸遜」

 最後に下記に参考文献の引用をする。

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
井波律子 『読み切り三国志』 筑摩書房、1989
井波律子 『三国志を読む』 岩波書店、2004
井上泰山 「日本人と『三国志演義』 - 江戸時代を中心として」 『関西大学中国文学紀要』、2008
今西凱夫 『原典を味わう─三国志物語』 日本放送出版協会、1994
上田望 「日本における『三国演義』の受容(前篇) -翻訳と挿図を中心に-」 金沢大学、不明
加地伸行編 『三国志の世界』 新人物往来社、1988
雑喉潤 『三国志と日本人』 講談社現代新書、2002
沈従文 『中国古代服飾研究・増訂本』(中) 上海書店出版社、1997
竹田晃 『三国志の英傑』 講談社現代新書、1990
陳寿・裴末之 『三国志』 万巻出版公司、2009
陳維東・梁小龍 「三国演義」1-20 安徽美術出版社、2009
長池とも子 「三国志列伝破龍」1-5 秋田書店、2004-2007
中村愿 『三国志曹操伝』 新人物往来社、1986
倪永明 『中日「三国志」今訳与中古漢語詞彙研究』(中) 鳳凰出版社、2007
山原義人 「龍狼伝-中原繚乱編-」1-6 講談社、2007
横山光輝 「三国志」1-60 潮出版社、1971-1986
吉川英治 『三国志』1-8 吉川英治歴史時代文庫、1989
吉永裕介 「ランペイジ」1-3 講談社、2004
羅貫中 『三国演義』 斉魯出版社、2007
滝口玲々 「江東の暁」1-2 秋田書店、1999-2000
渡邉義浩 「三国志の世界」口頭発表 中国中世文学会平成16年度研究大会、2004
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 先程の続きになってしまうが、まず「日本における『三国演義』の受容(前篇) -翻訳と挿図を中心に-」は「不明」となっているが、『金沢大学中国語学中国文学教室紀要』Vol.9(20060331)pp. 1-43だね。

※関連記事 メモ:KURA(金沢大学学術情報リポジトリ)

 それと『三国志列伝破龍』ではなく『三国志烈伝 破龍』だ。

※関連記事 2007年5月 2つの少女漫画連載終了

※関連記事 『ランペイジ』(2007年9月19日配信開始)

※追記 中国学の散歩道―独り読む中国学入門(2015年10月)

※追記 東京便り―中国図書情報 第25回(2016年1月)

※新規関連記事 送別の贈りもの : 魏晋南朝詩における送別の贈答(中國中世文學研究 第70号 2017年9月25日)

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