※参照記事
図解 三国志ミステリー(2008年10月3日)
上記の記事を書く際、商品リンク作成時に知ってしまったこと。
・新紀元社
http://www.shinkigensha.co.jp/
・計略
http://w3.shinkigensha.co.jp/books/978-4-7753-0800-4.html
上記出版社サイトの上記ページによると、新紀元社より2010年3月24日に木村謙昭・歴史ミステリー研究会/著著『計略 三国志、諸葛孔明たちの知略』(Truth In History19、ISBN978-4-7753-0800-4)が発売されたという。「計略」が主題で、「三国志、諸葛孔明たちの知略」が副題といったところだろう。
表紙の絵を見ると、「火」と書かれた左の掌を見せる男性が描かれていて、イヤな予感がした。というのも、『三国志』にはないくだりだが、白話小説の『三国演義』第四十六回:用奇謀孔明借箭、獻密計黄蓋受刑に
孔明亦暗寫了、兩個移近坐榻、各出掌中之字、互相觀看、皆大笑。原來周瑜掌中字、乃一『火』字、孔明掌中、亦一『火』字。
とあるくだりを連想させたからだ。
表紙は中身を表すようで、上記ページの「■おもな計略」覧を見ると、下記に引用するように、案の定、『三国志』に記載が無く『三国演義』に記載のある計略が目立つ。
━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
火計/疑城の計/増竈の計/七縦七禽の計/空城の計/二虎競食の計/駆虎呑狼の計/十面埋伏の計/離間の計/反間の計/金蝉脱殻の計/連環の計/屍を借りて魂を返す/疎きは親しきをへだてず/坑を掘って虎を待つ/東を指して西を撃つ/濁り水に魚を捕らえる/手に順って羊を牽く/醒めていて痴を装う/掎角の勢/縮地の法/十万本の矢集めなど全49種類
━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
つまり、紹介ページを見る限り、ベタに『三国志』と『三国演義』を混同した書籍であるため、シリーズ名が「Truth In History」となるが、そこには「History」(歴史)はおろか「Truth」(事実)もほとんどない有様で、あたかもシリーズ全体を否定している構図となっている。
まさにTruth is stranger than fiction.(事実は小説より奇なり)の真逆をいっている書籍なんだろうね。いや、書籍の存在自体はまさにその諺通りなんだけど。
※追記
三国志合戦事典(2010年12月22日)
※追記
邪馬台国 古代日本誕生の謎(2012年5月25日)
※追記
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こんにちは。
この本について実際に書店で確認したところ、帯には『三国志演義』が中心と記載されてました。
中身を見ていないため、何とも言えませんが、紹介ページの書き方が悪く、帯は比較的まともに書かれているのではないかと感じました。
こんにちわ。
貴重な情報をありがとうございました。
表紙や目次に比べて、帯の情報は後に残りにくいですので、
そこらへんできっちりされても著者読者双方困ると思うのですが(笑)