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遠藤誉 『中国動漫新人類』という本を読んでいるのですが、その中にこんな記述をみつけました。
古代中国が生んだ物語は、日本では漫画やアニメに姿を変えて、あらゆる世代に読み継がれ、「西遊記」は手塚治虫の手で漫画とアニメになり、「孫悟空」のキャラクターを日本で一般化した。「三国志」も横山光輝が漫画にしているし、なによりこの物語に触発されてどれだけの作品が日本で生まれたかは、皆さんのほうがよくご存知のことだろう。
これを反映してか、ついに中国のネットに、次のような若者の感想が載るに至ったのをつい最近、発見したのである。
「日本の動漫を通して、西遊記や三国志のおもしろさを知った。わたしはてっきり、これは日本が創り出した物語だと思っていたら、これって、中国古来の物語だったんじゃない・・・・・・。私たちって、自分の国の伝統的な物語まで、日本動漫を通して知るようになるなんて、これってまずくない?日本の動漫の方が、中国伝統の物語のおもしろさを、より感動的に私たちに伝えてくれるって、これ、どういうこと?まずくない?」
こんな趣旨の感想だった。
ここまで来てしまった現代中国の動漫産業から、はたして新たな「西遊記」や「三国志」が生まれるか否か。結果を見るのはまだまだ先のことになりそうである。
(遠藤誉 『中国動漫新人類』 日系BP社 2008年、208ページ)
「動漫」というのは、中国語で「アニメと漫画をひっくるめた総称」です。やはり、中国の人たちも横山三国志とか、蒼天航路とかを読んだりするのでしょうか。一度語り合ってみたい気がするのはわたしだけでしょうか。
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